2024年10月02日更新

監修記事

断熱リフォームの費用相場は?補助金の情報や失敗を避けるポイントも

冬の寒さや夏の暑さを軽減するために、断熱リフォームを考えている人も少なくないはず。エアコンの効きが悪いと快適に過ごせないほか、光熱費の高さにも影響します。
そこでこの記事では、断熱リフォームの費用相場や補助金制度、具体的な施工方法などを解説します。リフォーム費用を最小限に抑えて、オールシーズン快適な住環境を手に入れましょう。

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断熱リフォームの費用相場

断熱リフォームの費用相場は、以下のとおりです。

リフォーム箇所費用相場
(1平方メートルあたり)
3,000~5,000円
・充填断熱:0.5万~1万円
・外張り断熱:0.5万~9万円
・断熱塗装:0.5万~0.8万円
天井2,000~8,000円
・窓ガラスの交換:1~3万円
・サッシの交換:3~10万円
・内窓の新設:5~12万円

床や天井の断熱は比較的安価にできますが、外張り断熱や窓の交換は高額になる傾向があります。

予算に合わせたリフォームができるように、業者と相談して断熱する箇所を決定しましょう。

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断熱リフォームにかかる費用を安く抑える方法

ここでは、高額になる傾向がある断熱リフォームの費用を、少しでも安く抑える方法について解説します。

【方法1】断熱リフォーム以外の工事も同時に検討する

断熱リフォームするときには、ほかの工事を同時におこなうとトータルコスト削減に有効です。

足場代や解体費用などの共通した費用の削減につながります。

たとえば、天井の断熱リフォームが終わったあとに外壁塗装するとなれば、どちらも足場代が必要になるため二重にコストがかかります。

断熱リフォーム以外の工事も検討しているなら、同じタイミングでおこなうことがおすすめです。

【方法2】リフォーム箇所に優先順位をつける

どの部分を断熱リフォームするか優先順位をつけておきましょう。

断熱材を建物にまんべんなく設置するのと、必要な部分のみに敷き詰めるのとでは費用に差が生じます。

窓の結露がひどいにもかかわらず、床下断熱に重点をおいても納得した仕上がりにならない可能性があります。

建物の状態からどこを断熱リフォームしたほうがよいのか、業者と十分に相談して決めることが重要です。

【方法3】補助金や助成金を活用する

国や自治体が実施している補助金や助成金を活用すると、断熱リフォーム費用を抑えられます。

自治体によって補助金の上限や活用できる条件はさまざまです。

利用を検討したいときは、自治体の窓口などで相談するとよいでしょう。

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【2024最新】断熱リフォームに活用できる補助金・助成金制度

断熱リフォームに活用できる補助金、助成金制度は、以下のとおりです。

断熱リフォームに活用できる補助金・助成金制度
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
  • 次世代省エネ建材支援事業
  • 住宅省エネ2024キャンペーン
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業

断熱リフォームは比較的高額になる傾向があるため、補助金や助成金を上手に利用しましょう。

>>断熱リフォームに活用できる補助金・助成金制度の詳細はこちら

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断熱リフォームをするメリット

ここでは、断熱リフォームをするメリットについて解説します。

とくに築年数の古い家は、建物全体の断熱リフォームをすることで生活環境を改善が期待できるでしょう。

【メリット1】部屋の寒暖差が抑えられる

断熱リフォームすると、部屋の寒暖差を抑えられるメリットがあります。

建物の断熱性能が高くなれば外気の影響を受けにくくなり、室内の温度差が小さくなります。

しかし築年数の古い家は、断熱材が不十分だったり、劣化していたりする可能性が高く、夏の暑さや冬の寒さが直接室内に伝わりやすくなるでしょう。

断熱リフォームは夏や冬でも室温が一定に保ちやすく、快適な室内環境を実現できます。

【メリット2】冷暖房の効きやすくなる

一般的に、住まいの断熱性能が向上するとそれに比例して冷暖房が効きやすくなります。

また、室内における外気の影響を軽減できるため、少ない稼働でも快適な室温を維持できるでしょう。

断熱リフォームで冷暖房を効率的に稼働できると、エアコン代の節約にもつながります。

【メリット3】カビや結露対策の効果が期待できる

断熱リフォームは、カビや結露対策に有効です。

断熱材が適切に施工できない、または劣化してしまうと屋外と室内の温度差が大きくなるため、窓に結露が生じやすくなります。

結露が起こると壁や窓際がぬれたままの状態になり、カビの発生にもつながりかねません。

断熱リフォームで室内外の温度差を少なくすると結露の予防だけでなく、カビの抑制効果も期待できるでしょう。

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断熱リフォームが効果的な施工部位

ここでは、断熱リフォームが効果的な施工部位について解説します。

【施工部位1】床

出典:photo AC

床下を断熱リフォームすると、床の温度上昇と室内の暑さ対策に有効です。

断熱性能が上がるとエアコンの効きがよくなるため、部屋全体があたたかくなり、床付近の冷たさを軽減できます。

また、夏場なら外の熱を遮断でき、床が熱をもちにくくなることから涼しさを維持できるでしょう。

寒い冬、暑い夏でも快適に過ごすためには床の断熱リフォームがおすすめです。

【施工部位2】壁

出典:photo AC

壁に断熱リフォームすると室内の温度を一定に保ちやすくなります。

なぜなら、熱の移動を軽減できるため、エアコンによるあたたかさや涼しさが長持ちするからです。

断熱材が劣化している場合、冬場はあたためた空気が外へ逃げていき、夏場は外の熱が室内にそのまま伝わります。

断熱リフォームで熱の移動を軽減できるとエアコンの効きがよくなり、光熱費の節約にもつながるでしょう。

【施工部位3】天井

出典:photo AC

天井の断熱リフォームは夏場の暑さ対策に有効です。

夏の屋根や天井は高温になりやすく、さらに断熱材が劣化すると熱した空気が室内に流れ込んでしまいます。

エアコンをつけてもなかなか涼しくならず光熱費がかかるほか、快適な室温を維持しにくいでしょう。

熱を伝わりにくくする断熱材を天井に敷き詰めると、熱した空気が室内に入り込むのを防止できます。

また外気の影響を受けにくくなることから、冬場は家のなかをあたたかく保てます。

【施工部位4】窓

出典:photo AC

窓は熱が逃げやすい部分のため、断熱性能を高めると安定した室温を維持できる効果が期待できます。

たとえば、二重窓に交換したり断熱ガラスを住まいに導入したりすると、エアコンの効きがよくなり傾向があります。

室内の快適な空気を外へ逃がさないため、夏も冬も快適に過ごせるでしょう。

さらに、窓が外気の影響を受けにくくなることで結露を防止できます。

結露によって窓周りに水滴がつかなくなると、カビの抑制にも有効です。

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断熱リフォームはDIYできる?

断熱リフォームのDIYは、おすすめできません。

効果的な断熱リフォームの選択や正しい施工方法の遂行には、専門的な知識や豊富なリフォーム経験が欠かせません。

また、慣れない作業でケガをするリスクも考えられます。

安心・安全に住まいの断熱性を向上させるためにも、DIYによる断熱リフォームは避けましょう。

>>断熱リフォームは専門業者に依頼するのがおすすめ

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住みながらの断熱リフォームは可能?工期の目安も

建物全体を解体する大がかりな工事でなければ、住みながらの断熱リフォーム工事は可能です。

開口部の枠を残して窓を交換する、天井裏や床下に断熱材を入れるなどの工事だと生活に支障はないでしょう。

ただし、床や壁を解体する大がかりな断熱リフォームの場合は部屋が使えなくなり、日常生活に影響を及ぼす可能性があるため、仮住まいを探すことがおすすめです。

断熱リフォームにおける工期の目安は、以下のとおりです。

断熱リフォームにおける工期の目安
施工方法工期
充填断熱7〜21日
外張り断熱7〜14日
断熱塗装7〜14日
二重窓2〜4日

なお、建物の大きさや施工範囲、天候などによって、上記の工期は変動する可能性があります。

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断熱リフォームで失敗しないために確認すべきポイント

ここでは、断熱リフォームで失敗しないために確認すべきポイントを解説します。

【ポイント1】防湿対策をする

断熱リフォームにおいて防湿対策は重要です。

湿気がこもると断熱材の劣化を早め、建物全体の耐久性が低下するおそれがあります。

とくに断熱性能が向上した建物は気密性が上がるため、室内外の気温差が大きくなり結露が発生しやすくなります。

換気システムの導入や床下、壁のなかに防湿シートを設置するなどして、防湿対策ができているか確認しておきましょう。

【ポイント2】追加工事の有無を確認する

断熱リフォームの施工が始まる前に、追加工事が必要かどうかはあらかじめ確認しておくと安心です。

不要なオプション工事を勝手に追加されてしまうと、もちろん費用が高くなります。

工事中に不具合を見つけたからと理由をつけ、書面に残さない業者は費用を上乗せした悪徳業者の可能性があります。

着工前には追加工事があるかどうか、書面に施工内容が書かれているかの確認が重要です。

【ポイント3】断熱リフォームの専門業者に依頼する

依頼する業者は断熱リフォームの専門業者がおすすめです。

断熱リフォームの実績が豊富で、多くの施工をおこなってきた職人なら安心して工事を任せられます。

いくら予算内の見積書を提示してきたとしても、断熱リフォームの知識がなければ業者を信頼することは難しいでしょう。

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断熱リフォームの施工事例

ここでは、断熱リフォームの施工事例を紹介します。

【事例1】断熱フルリノベーション

Before
After
建物の種類一戸建て
リフォーム費用約1,800万円
施工期間3か月
築年数30〜40年

屋根の軽量化や間取りの変更など、建物全体をフルリノベーションしました。

気密シートや気密テープで断熱性能を向上させ、以前よりも室内があたたかくなったことで快適な生活環境を実現しています。

【事例2】エリア断熱リフォーム

Before
After
建物の種類一戸建て
リフォーム費用約780万円
施工期間2か月
築年数50年

全体リフォームでは施工費が高額になるため、主な生活エリアにしぼって断熱工事をおこないました。

冷気が入る廊下は断熱サッシに入れ替え、浴室には暖房機をつけたことで冬でもあたたかく暮らせるようにしています。

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断熱リフォームにおける業者選びのポイント

ここでは、断熱リフォームにおける業者選びのポイントについて解説します。

【ポイント1】断熱リフォームの経験が豊富

断熱リフォームの経験が豊富な業者に依頼しましょう。

豊富な実績を誇る業者はさまざまな施工をしてきた証です。

建物に合わせた施工が期待でき、理想の断熱リフォームができる可能性が高くなります。

費用面を重視している人も、断熱リフォーム経験があるかどうかは確認しておきましょう。

【ポイント2】断熱工事の資格保有者が在籍している

依頼する業者に、断熱工事の資格所有者が在籍しているかも重要です。

専門資格を所有していると断熱工事の知識と経験が豊富なことがわかるため、安心感につながります。

断熱工事に関連するおもな資格
  • 断熱施工技能士
  • 気密測定士
  • 熱絶縁施工技能士

資格がなくても腕のよい職人はいますが、判断基準のひとつとして覚えておくとよいでしょう。

>>断熱リフォームの業者探しはこちらから

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【Q&A】断熱リフォームに関するよくある質問

築30年の戸建て住宅で断熱性能をあげるにはいくらかかる?

築30年の戸建て住宅で外壁や窓などの断熱リフォームをした場合、350〜600万円が費用相場の目安になります。

建物の大きさや施工箇所、断熱時に採用する素材などによって、上記の費用相場を上回る場合も考えられます。

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省エネ・断熱・太陽光リフォームの業者選びで後悔しないために

必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!

なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。

とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社KURODA一級建築士事務所 坂田理恵子

株式会社KURODA一級建築士事務所

坂田理恵子

一級建築士、一級施工管理技士。和歌山市で設計事務所に勤務。住宅のリフォームや新築を中心に携わり、女性目線で、家事や掃除、片付けがしやすく暮らしやすい家の提案を行う。

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