浄化槽の設置費用はいくら?撤去・交換・維持費や補助金も解説【2025年最新情報】

浄化槽とは、下水道を使用せずに汚水を処理する設備で、設置費用は80万~150万円です。
この記事では、浄化槽の撤去費用・交換費用・維持費・補助金など費用面を中心に解説します。浄化槽のメリット・デメリットのほか、工事における注意点も確認しましょう。

2025年12月24日更新

監修記事
リフォーム費用すぐわかる!

浄化槽の設置費用・撤去費用・交換費用は?【2025年相場】

浄化槽の各コストは、浄化槽の大きさによって決まります。

浄化槽の設置・撤去・交換費用相場の仕組み:コストを左右する5人槽・7人槽・10人槽のサイズ区分

浄化槽の大きさは「〇人槽」という単位で表され、家庭用として使用される浄化槽の大きさは一般的に「5人槽」「7人槽」「10人槽」の3種類です。

浄化槽の設置費用はいくら?

浄化槽を設置する費用は、80万~150万円が相場で、5人槽なら80万円〜100万円、7人槽なら100万円〜130万円、10人槽なら120万円〜150万円です。(2025年12月現在)

浄化槽の設置・交換・撤去費用相場の比較グラフ(5人槽・7人槽・10人槽別)【2025年最新】

工事期間の目安は、大きさによらず3〜7日です。単独処理浄化槽から合併浄化槽に切り替える場合や、トイレの改装工事が絡む場合などの付帯工事も行う場合には費用がさらにかかり、工期も延長になります。また、工事期間中は水を使用できない時間帯が発生します。

浄化槽の大きさと工期

「7人槽」を導入する場合には、延床面積が広い住宅であるため、浄化槽までの配管工事が長くなる可能性があり、工事費用や工期が上振れすることがあります。
「10人槽」の場合は、二世帯住宅であることから、浄化槽工事にかかる手順は同じですが、つなぎ込みをする配管の数が多くなります。工事費、工期ともに上振れする可能性があります。

浄化槽の撤去費用はいくら?

浄化槽の撤去には、工事費(5万〜7万円)だけでなく、着工前に法的に義務付けられた清掃・消毒(約3万円)が必要です。これらを合わせた浄化槽の撤去費用の目安は、8万〜10万円となります。

浄化槽の撤去にかかる費用と流れをまとめた図解です。

左側の「STEP 1」には、【必須】として浄化槽内の清掃・消毒が必要であり、法律で義務付けられているため自治体許可の専門業者に依頼すること、費用目安は約3万円であることが記載されています。

中央の矢印で「清掃後に着工」と進み、右側の「STEP 2」には、浄化槽の撤去工事について記載されています。費用相場は5万~7万円ですが、現場条件や工法によって変動し、上振れする可能性があると注意書きがあります。

図の下部には「総額の目安(概算)」として、これらを合計した「約8万円~10万円 + 変動分」という金額が大きく強調されています。

なお、現場の状況によって費用が変動する可能性がある点や、清掃は必ず自治体の許可業者へ依頼する必要がある点にご注意ください。なお、浄化槽の撤去方法には「全撤去」「埋め戻し」「埋め殺し」の3つがあります。

浄化槽の撤去方法(全撤去、埋め戻し、埋め殺し)を比較した図解です。左から右に3つの方法が並んでいます。

左側の「全撤去(推奨)」では、地中の断面図に何もなく、土で埋め戻された状態が描かれています。緑のチェックマークと共に「地中になにも残らない状態。」とあり、その下の矢印は「土地売却がいつでも可能。」というテキストを指しています。

中央の「埋め戻し(非推奨)」では、地中の断面図に浄化槽の下部が残り、上部が撤去されて砂で埋まっている状態が描かれています。黄色の注意マークと共に「本体の1/3を解体・撤去し、残りを埋設。」とあり、その下の矢印は「費用が安く作業しやすいが、不法投棄リスク・売却時二度手間。」というテキストを指しています。

右側の「埋め殺し(非推奨)」では、地中の断面図に浄化槽全体がそのまま残り、内部が砂で埋まっている状態が描かれています。赤の警告マークと共に「汚水除去後、本体をそのまま埋設。」とあり、その下の矢印は「不法投棄のリスクあり。」というテキストを指しています。

図の下部には、赤枠で囲まれた警告メッセージがあり、「警告マーク:「埋め戻し」「埋め殺し」は不法投棄とみなされる可能性があり、注意が必要です。」と書かれています。その右下には小さな文字で「※一般的な解説です。自治体の規定を確認してください。」という注釈があります。

浄化槽の交換費用は?

浄化槽の交換費用は、80万~150万円が相場です。設置費用と同等となるケースが多いです。また、浄化槽の耐用年数は約30年とされていますが、現実的な使用可能年数は約50年が目安です。

浄化槽本体と各部品の耐用年数をまとめた図解です。

浄化槽本体については、法定耐用年数が「約30年」であるものの、実質的な使用可能年数は「約50年」が目安であると記載されています。

また、主な部品の交換時期目安として、以下のリストが掲載されています。
・ブロアーポンプ:5~10年
・接触材・ろ材:20年以上
・エアー配管など:20年以上
・マンホールの蓋:20年以上
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浄化槽のランニングコストはいくら?

浄化槽のランニングコスト(維持費)は、年間5~9万円が目安です。

浄化槽の大きさ別(5人槽・7人槽・10人槽)の年間ランニングコスト(維持費)をまとめた一覧表です。

各サイズの年間維持費の目安は以下の通り記載されています。

・5人槽:年間合計 50,000円
(内訳:保守点検20,000円、清掃・汲み取り20,000円、法定検査5,000円、電気代5,000円)

・7人槽:年間合計 64,000円
(内訳:保守点検22,000円、清掃・汲み取り30,000円、法定検査5,000円、電気代7,000円)

・10人槽:年間合計 90,000円
(内訳:保守点検24,000円、清掃・汲み取り50,000円、法定検査5,000円、電気代10,000円)

表の下部には注釈として、これら以外に「故障時の【不定期】修理費用は、工事費込みで8万円~かかります」と記載されています。

浄化槽の維持管理に必要な費用には「保守点検費用」「清掃費用」「法定検査費用」「電気代」があり、これらの費用は浄化槽の大きさによって異なります。

浄化槽の維持管理に必要な5つの項目と内容をまとめた図解です。

1. 保守点検:機能点検や調整、消毒剤の補充(年3~4回目安)
2. 清掃・汲み取り:バキュームカーによる汚泥除去(年1回以上・補助金が出る場合あり)
3. 法定検査:公的機関による総合的な機能検査(年1回・約5,000円)
4. 電気代:微生物に酸素を送るブロアーの電気代(24時間365日稼働)

下部のオレンジ色の枠には「5:修理費用」として、故障時の修理費目安は8万円からであること、周辺設備は本体よりも寿命が短いなどの注意点が記載されています。
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浄化槽とは?浄化槽の種類と処理の仕組み

浄化槽とは、トイレから出る排水、台所やお風呂の生活排水などのいわゆる汚水を処理するための設備のことで、主に公共の下水道が整備されていない地域で使用されます。

浄化槽にはさまざまな種類があり、仕組みもそれぞれ異なりますが、共通している点は微生物を活用して汚水をきれいに消毒していることです。
浄化槽が汚水を消毒するまでの工程、浄化槽の種類とくみ取り式との違い、浄化槽の大きさについて説明します。

浄化槽が水を浄化するまでの4つの工程(仕組み)

浄化槽は一般的に4つの工程に分けて、順番に汚水を消毒しています。

浄化槽内で汚水が浄化され放流されるまでの4つの工程(仕組み)を解説した断面図解です。左から右へ以下の順で処理が進みます。

1. STEP1 沈殿・分離槽:汚水を固体と液体に分離させ、中間の水分のみを次へ送ります。
2. STEP2 ばっ気槽:ブロアーで空気を送り込み、微生物の働きで汚れを分解・浄化します。
3. STEP3 沈殿槽:残った汚れや微生物を沈殿させ、上澄みのきれいな水と分けます。
4. STEP4 消毒槽:最後に塩素剤で消毒を行い、清潔な状態で外部へ放流します。

浄化槽の種類と汲み取り式との違い

浄化槽は、大きく分けて「単独処理浄化槽」「合併処理浄化槽(合併浄化槽)」の2種類があります。

「単独処理浄化槽」と「合併処理浄化槽」の違いと特徴を比較した図解です。

左側の「単独処理浄化槽」は、トイレの汚水のみを処理するタイプです。生活雑排水は未処理で放流されるため環境汚染の原因となり、現在は新設が原則禁止されています。

右側の「合併処理浄化槽」は、トイレだけでなく台所や風呂など全ての生活排水を浄化して放流するタイプです。下水処理場と同等の処理性能を持ち、環境に優しいため、現在の設置基準(義務)となっています。

一方、これら浄化槽とは仕組みが根本的に異なるのが「汲み取り式(ボットン便所)です。
「汲み取り式(ボットン便所)」は、汚水を処理せず便槽に溜めるだけで排水機能がありません。そのため、定期的な汲み取り作業が必要で、未処理のため臭いが強い傾向があります。

汲み取り式(ボットン便所)の仕組みと特徴を解説した図解です。

図の中央には、トイレから地中の便槽へ汚水がそのまま溜まっていく断面図が描かれています。
主な特徴として以下の点が記載されています。
・浄化機能はなく、便槽に汚水を溜めるだけであること。
・未処理のため臭いが強い傾向があること。
・定期的な汲み取り作業が必要であること。

また、注釈として「簡易水洗式」についても触れられており、水を流して臭いを抑えられる反面、溜まるのが早いため汲み取り頻度が高くなると説明されています。

「単独処理浄化槽」と同様にトイレ排水のみが対象ですが、便槽自体に浄化機能はありません。水を流して臭いを抑える簡易水洗式もありますが、その分汲み取り頻度が高くなります。

どのくらいの大きさの浄化槽を設置すべき?

浄化槽の大きさは、住宅の延べ床面積によって定まります。

設置する浄化槽の大きさは、建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準に基づいて、住宅の延床面積によって決まります。

住宅の延床面積や設備に応じた浄化槽の大きさ(人槽)の目安をまとめた図解です。

・延床面積 130㎡未満(約40坪未満):5人槽
・延床面積 130㎡以上(約40坪以上):7人槽
・キッチン・浴室が2つ以上(二世帯住宅など):10人槽

住宅の所有者が自由に決められるわけではないため、その点には注意しましょう。

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浄化槽の設置(新設)と撤去の流れ

浄化槽の設置(新設)の流れ

浄化槽の設置(新設)に必要な手続きと工事についての流れは、以下の通りです。

浄化槽の新規設置工事における、見積もりから費用支払いまでの7つの工程(流れ)をまとめたフローチャート図解です。

STEP1 見積もり:登録業者への現地調査依頼と見積もり比較(2~3社)。
STEP2 申請:自治体への設置届出および補助金の申請。
STEP3 工事開始〜完成:基礎工事、本体設置、配管、上部コンクリート打設など。
STEP4 完成届の申請:自治体・保健所への完了報告と使用開始報告(30日以内)。
STEP5 自治体の検査:設置後の適正な維持管理を確認する水質検査(法定検査)。
STEP6 補助金の交付:工事完了後、約2~3週間で交付。
STEP7 費用の支払い:業者への工事費用の支払い。

末尾には、既設浄化槽の入れ替え工事も「既存撤去」が含まれる以外は同様の流れである旨が記載されています。

浄化槽の撤去の流れ

浄化槽の撤去に必要な手続きと工事についての流れは、以下の通りです。

浄化槽の撤去工事における、見積もりから費用支払いまでの6つの工程(流れ)をまとめたフローチャート図解です。

STEP1 撤去見積もり:登録業者への現地調査依頼と見積もり比較(2~3社)。
STEP2 工事・補助金の申請:自治体への廃止申請および補助金の申請。
STEP3 撤去開始〜完成:事前の清掃・消毒を行った上で撤去工事を実施。
STEP4 廃止届の申請:撤去後30日以内に自治体へ「浄化槽使用廃止届出書」を提出。
STEP5 補助金の交付:工事完了後、約2~3週間で交付。
STEP6 工事費用の支払い:業者への撤去費用の支払い。
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浄化槽のメリットとデメリット、注意点

浄化槽のメリット3つ

浄化槽の最大のメリットは、災害時に使えることです。地震などで被害があっても復旧が早いため安心です。

浄化槽を設置する3つのメリットをまとめた図解です。

1. 災害時にも使える
停電時でも使用可能で、復旧も早く、処理水を緊急用水として活用できるため安心です。(※長期停電時は機能低下に注意が必要)

2. 水道代が抑えられる
下水道料金がかからず上水道料金のみとなるため、トータルコストが安くなるケースがあります。

3. 環境に配慮した排水
微生物の働きにより、下水処理場と同等レベルまで浄化して排水するため、環境負荷を低減できます。

浄化槽のデメリット3つ

浄化槽は設置する際の導入費用に加え、浄化槽を維持管理するために、ランニングコストが発生します。費用負担は大きいと言えるでしょう。

浄化槽を設置する際の3つのデメリットをまとめた図解です。

1. 悪臭を発生する可能性がある
微生物の機能低下(ブロアー故障や洗剤の流入など)や、設置直後の不安定な時期に悪臭が出ることがあります。

2. ランニングコストがかかる
保守点検、清掃、法定検査、電気代などの維持費がかかります。5人槽で月額約4,200円が目安となり、下水道料金より高くなる場合もあります。

3. 設備に寿命がある
本体は20~30年、ブロアーは5~10年が寿命の目安です。老朽化すると機能が低下するため、定期的な交換やメンテナンスが必要です。

浄化槽の注意点5つ

浄化槽は「浄化槽法」や「環境省令」によって、さまざまな取り決めがされているため、気をつけるべき注意点が多いです。

浄化槽を利用・設置する際の5つの注意点をまとめた図解です。

1. 新設には届け出が必要:工事の約3週間前までに「浄化槽設置届出書」の提出が必要です。
2. 変更時も届け出が必要:構造・規模の変更や管理者の変更時にも届け出が必要です。
3. 初回水質検査は自分で申込:設置後4~8ヶ月の間に行う検査は、自身での申し込みが必要です。
4. 下水道整備後は3年以内に接続:下水道が整備されたエリアでは、3年以内の接続(切り替え)が義務付けられています。
5. 指定工事業者を選ぶ:工事は自治体の登録を受けた、有資格者のいる指定業者に依頼する必要があります。
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下水道と浄化槽ではどちらの方が良い?

マンホールの写真

まず前提として、下水道が整備されている地域では、基本的に下水道への接続が義務付けられています。浄化槽は、主に下水道が未整備の地域で必要とされる設備です。

両者には、以下のような違いがあります。

【比較1】費用面(導入費用やランニングコスト)

下水道と浄化槽にかかる費用を、「導入費用(初期費用)」と「維持費用(ランニングコスト)」の2つの側面から比較した図解です。

1. 導入費用(初期費用)
・下水道:「加入金(受益者負担金)」と「宅内への接続工事費」がかかります。
・浄化槽:「本体の設備費」と「設置工事費」がかかります。

2. 維持費用(ランニングコスト)
・下水道:上水道の使用量に応じた「下水道料金」がかかります。
・浄化槽:下水道料金は不要ですが、「保守点検・清掃・法定検査の費用」および「ブロアーの電気代」がかかります。
結局どちらが安い?

どちらの維持費が安くなるかは、水道の使用量やお住まいの地域の下水道料金、浄化槽の管理費用によるため、一概には言えません

【比較2】設置・管理面

下水道と浄化槽の「設置・管理面」での違いを比較した図解です。

・下水道
一度接続してしまえば、定期的な点検や清掃といった利用者側の管理の手間は基本的にありません。

・浄化槽
法律で義務付けられた定期的な点検や清掃など、維持管理の手間がかかります。また、設置条件として、浄化した水を流すための水路や側溝が近くにある必要があります。
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補助金制度を利用して浄化槽を安く設置しよう

浄化槽における補助金制度には、以下の3つがあります。

浄化槽を安く設置するために利用できる、3つの補助金制度をまとめた図解です。

1. 新築補助金
2. 転換補助金
3. 市営浄化槽

補助金の金額や受け取り条件は自治体によって異なるため、居住する市区町村への問い合わせやホームページでの確認が必要である旨が記載されています。

【制度1】新築補助金

新築住宅に合併処理浄化槽を設置する場合に、利用できる補助金です。お住まいの地域が下水道整備地区の場合は対象外となる可能性や、自治体によっては建売住宅・増築が対象外となる可能性もあるため、事前の確認が必要です。

【新築補助金例】山口県山口市

山口市では、自己の居住のための新築住宅等に合併処理浄化槽を設置する費用に対し、人槽(大きさ)に応じて以下の補助限度額が設定されています。

浄化槽の新設補助金制度について、山口県山口市の事例をまとめた図解です。

【人槽(大きさ)ごとの補助限度額】
・5人槽:332,000円
・6~7人槽:414,000円
・8~10人槽:548,000円

【既存設備の撤去に伴う上乗せ補助】
既存設備の撤去を伴う場合、上記の額に以下が加算されます。
・単独処理浄化槽の撤去:120,000円
・汲み取り便槽の撤去:90,000円
参考:合併処理浄化槽の設置費用を補助します(山口市上下水道局)

補助金申請時の主な注意点は、以下の3つです。

浄化槽補助金の申請における、主な3つの注意点をまとめた図解です。

1. 交付決定前の着工はNG
申請・交付決定より前に工事に着手してしまうと、補助金は交付されません。

2. エリアの確認が必要
公共下水道の事業計画区域内については、対象外となる可能性があるため市への確認が必要です。

3. 予算と期限に注意
補助金の内容は年度ごとに変更される可能性があり、予算がなくなり次第締め切られる場合があります。

【制度2】転換補助金

既存の単独処理浄化槽や汲み取り便槽から、合併処理浄化槽へ設置替え(転換)する際に利用できる補助金です。国が環境保全のためにこの転換を推進しているため、多くの自治体で支援制度が設けられています。

【転換補助金例】山口県山口市

山口市では、既存の住宅で単独処理浄化槽または汲み取り便槽から合併処理浄化槽へ転換する費用に対し、人槽(大きさ)に応じて以下の補助限度額が設定されています。転換補助金の特徴として、基本額に加え、撤去や配管工事に対しても以下の補助金が上乗せされます。

補助金申請時の主な注意点は、以下の2つです。

浄化槽の補助金申請における、主な2つの注意点をまとめた図解です。

1. 交付決定前の着工はNG
申請・交付決定より前に工事に着手してしまうと、補助金は交付されません。

2. 予算切れで終了
予算がなくなり次第、受付が終了となります。

【制度3】市営浄化槽

「市営浄化槽」制度は、個人が設置する際に補助金を受け取る仕組みとは異なり、自治体(市など)が主体となって個人の敷地に合併処理浄化槽を設置し、その後の維持管理も行う事業です。
市の所有物として設置・管理されるため、この制度の対象エリアでは、前述の「新築補助金」や「転換補助金」といった個人向けの補助金制度は利用できないのが一般的です。
利用者は設置時に「分担金」を一度支払い、利用開始後は市の定める「使用料」や、ブロアー等の「電気代・水道代」を継続的に負担します。

【例】広島県広島市

広島市では、下水道が整備されない区域を対象に市営浄化槽事業を行っています。

設置にかかる費用(分担金を除く)や、その後の保守点検・清掃・修繕費用は広島市が負担しますが、利用者は月々の「使用料」(市の維持管理費に充当)と、浄化槽稼働に必要な「電気・水道代」を負担します。

広島県広島市を例とした、市営浄化槽の費用負担の仕組みを示す図解です。対象は下水道が整備されない区域です。
【設置時(初期費用)】利用者は「設置分担金30万円(1回限り)」を負担し、その他の設置費用は市が負担します。
【利用開始後(維持・管理費用)】利用者は「市営浄化槽使用料(毎月/定期)」「電気料金」「水道料金」を負担し、保守点検・清掃・修繕費用は市が負担します。
また、主な注意点として、補助金制度は年度ごとに変更される可能性があり、予算がなくなり次第締め切られる場合がある旨が記載されています。
参考:市営浄化槽のご案内(広島市 下水道局管路課)
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浄化槽を長く使うための5つのポイント

浄化槽を長く使うためには、正しく使用することが重要です。浄化槽を長く使うためにも、以下の5点に気をつけましょう。

【ポイント1】油類・トイレットペーパー以外を流さない

調理で使用した食用油などの油脂類、トイレットペーパー以外の紙は浄化槽に流さないようにしましょう。

浄化槽の詰まり故障や高額な清掃費用を防ぐポイント:食用油やトイレットペーパー以外の紙製品を流さない・油脂類の分離不良トラブル

通常、浄化槽内の水と混合しているものは沈殿させて分離させますが、油脂類や紙は分離せず沈殿もしないため、水と共に流れてしまうので注意が必要です。

【ポイント2】劇薬などの使用は避ける

劇薬(特に塩素系漂白剤など)を含む洗剤は、浄化槽内の微生物を死滅させ、浄化機能を停止させる恐れがあるため注意が必要です。

浄化槽を長く使うためのポイント2「劇薬などの使用は避ける」を説明した図解です。

塩素系漂白剤などの劇薬は、浄化槽内の微生物を死滅させ、浄化機能を停止させる恐れがあります。そのため、掃除には中性洗剤の使用が推奨されています。ただし、どうしても汚れが取れない場合に、ごく少量の漂白剤やアルコールを使う程度であれば問題ありません。

洗剤は事前に確認し、キッチン、浴室、トイレの掃除には中性洗剤や浄化槽対応のものを使いましょう。どうしても汚れが取れない時にごく少量の漂白剤やアルコールを使う程度であれば、微生物への影響はさほどありません。

【ポイント3】マンホールの上に重いものを置かない

浄化槽のマンホールの上には、重いものを置かないでください。清掃や点検で開閉できるよう、物置など容易に移動できないものの設置は禁止されています。

浄化槽の故障や無駄な修理費用を防ぐポイント:マンホール上に重いものを置かない・駐車場にする際の補強工事

浄化槽の上を駐車場にする場合は、事前の業者への相談と補強工事が必要です。ただし、その場合もマンホール上をタイヤが通過すると破損する恐れがあるため注意しましょう。

【ポイント4】通気口を塞がない

通気口を塞ぐと、汚水の流れや微生物の働きが悪くなり、害虫や悪臭の原因となるためやめましょう。

浄化槽の悪臭・害虫トラブルや余計なメンテナンス費用を防ぐポイント:通気口を塞がない・排気管の点検と延長対策

悪臭を改善したい場合は、通気口を塞がずに排気管を風通しの良い場所まで延ばすのが効果的です。また、排気口が落ち葉やゴミで塞がれていないか、定期的に確認することをおすすめします。

【ポイント5】ブロアーの電源は切らない

ブロアーの電源は、切らないでください。ブロアーには、浄化槽内の微生物に酸素を送って活性化させる役割があります。

浄化槽の機能維持と修繕費用節約のポイント:ブロアー電源は24時間稼働が必須・微生物の死滅による悪臭や故障トラブルを防ぐ

電源を切ると微生物が死滅し、浄化機能の低下や悪臭の原因となります。電気代はかかりますが、24時間365日稼働させましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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