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2019年02月07日更新
床下のシロアリ点検にかかる費用や駆除費用相場
住宅の床下は、シロアリの侵入経路でもあり最初に害を及ぼす箇所でもあります。床下がシロアリの被害を受けると、地震の際に住宅が倒壊する原因になりかねません。シロアリの被害を未然に防ぐためにも、床下のシロアリ点検費用や駆除費用について知っておきましょう。
目次
床下のシロアリ被害を防ぐ方法
住宅にとって、シロアリは建物の耐久性を低下させる危険な存在です。
床下がシロアリの被害を受ける前に、シロアリを寄せ付けない環境作りやシロアリ対策リフォームを実施しましょう。
除湿と換気を徹底してシロアリを寄せ付けない
シロアリは湿気や暗い場所を好むため、建物全体を除湿して光を取り込み、シロアリを寄せ付けない建物にすることが大切です。
特にお風呂やキッチン、トイレなど水を多く使う場所は湿気がたまりやすいため、荷物を置きすぎないようにして、できるだけ光や風が当たるようにしておきましょう。
定期的に床下を点検してシロアリ被害をチェックする
シロアリは地中を通って床下に潜り込み、通り道を作りながら住宅の壁まで登ってきます。
従って、シロアリ予防には床下の定期的な点検が欠かせません。
床下は住宅の中でも特に湿気が溜まりやすい箇所です。シロアリ被害の兆候がなくても、定期的に床下点検をして結露や水たまりが生じていないかチェックしておきましょう。
また、床下の通風や換気が悪いと、シロアリが繁殖するのに最も好ましい環境になってしまいます。
建物周囲に物を置いて、基礎廻りの床下換気口をふさいでしまわない様に注意しましょう。
シロアリ対策リフォームを行う
床下点検の結果、シロアリの被害や結露、水たまりなどが見つかった場合は、シロアリ駆除や除湿といったシロアリ対策リフォームが必要です。
防蟻スプレー等をご自身で買って散布することもできますが、シロアリの侵入経路の特定や除湿工事を行わなければ根本の解決にはなりません。
シロアリ被害を防いで再発させないためにも、防蟻工事の専門家を見つけましょう。
床下がシロアリの被害を受けている時の兆候6つ
お住まいの床下がシロアリの被害を受けている時は、以下6つのような兆候が現れます。
複数に該当する場合は、できるだけ早く駆除業者に床下の点検を依頼しましょう。
床下や木材にシロアリの通り道がある
シロアリは光や空気を嫌うため、木材の内部にトンネルを掘りながら住宅までやって来ます。
この時できるシロアリの通り道が「蟻道(ぎどう)」です。
また、コンクリートや鉄骨の場合、土や木くずを分泌物で固めて作った泥のような蟻道が表面に作られることがあります。
鉄骨造やRC造の住宅でも、木製の柱や壁まで蟻道が伸びていないか確認しておきましょう。
床の踏み心地がゆるい気がする
シロアリに食べられて床材がスカスカになると、床を踏んだときに重く沈み込むようになります。
特に一箇所だけ床がゆるくなったように感じたら、床下の状態を一度チェックしておきましょう。
引き戸の建付けが悪くなったように感じる
シロアリに柱や土台が食い荒らされると、床が建物を支えられなくなります。
ふすまや障子といった床に対して水平方向に動かす引き戸の建て付けも悪くなり、スムーズに開閉しにくくなってくるでしょう。
叩くと音が響きやすい箇所がある
シロアリに食べられた木材は、小さな穴だらけになって内部がスカスカになり、音が響きやすくなります。
柱付近の壁や床をハンマーなどで軽く叩いて、空洞音が発生しないかチェックし、不自然な空洞音を感じた場合は早めにシロアリ点検を行いましょう。
シロアリが生息している痕跡を見かける
シロアリが生息している家では、以下のような痕跡が見つかることがあります。
- シロアリが食べた木くず
- 粒状のフン
- 抜け落ちた虫の羽など
室内の木材付近でシロアリの痕跡を見つけた場合は、シロアリの被害を受けている可能性が高いでしょう。
家のまわりでもシロアリを見かける
シロアリが発生している家は、室内だけでなく家の周りでもシロアリの姿を見かけるようになります。
5,6月頃や梅雨に家の周りを羽アリが飛んでいた場合は、近くにシロアリが生息しているかもしれません。
床のシロアリ被害を点検する費用相場
シロアリの被害に気づかずにいると、床下だけでなく建物中の柱や梁がスカスカになってしまいます。
住み続けるためには基礎全体の補修リフォームが必要になり、最悪の場合は解体せざるを得なくなるかもしれません。
シロアリの被害を未然に防ぎ、被害を広げないためにも、床のシロアリ点検は定期的に実施しましょう。
床下シロアリ被害の点検費用相場
- 無料、または約5,000〜8,000円
調査員が点検口から床下に入って、シロアリの被害や蟻道の有無などを調べます。点検口がない家では点検口の新設工事が別途発生し、新設費用は約3〜5万円が相場です。
和室がある家では、畳を上げて床板を剥がし、床下に侵入することも可能です。
また、シロアリは床下や土台だけでなく、柱や梁など高い位置にある木材にも侵入するため、お風呂やトイレでは壁や柱の床上点検が行われることもあります。
シロアリ被害を受けた床下の耐震診断費用相場
- 約15〜40万円
耐震診断とは、建物が建築基準法の耐震基準に適合しているかどうかを調査し、大きな地震が起きても倒壊しないかチェックすることです。
耐震診断には費用がかかり、耐震補強工事に進む場合はさらに工事費用も発生します。
お住まいの土台や柱がシロアリ被害を受けると建物の耐震性も自ずと低下し、耐震診断で適切な耐震補強を計画して補強工事を済ませておかなければ、大きな地震でさらに深刻なダメージを受けかねません。
お住まいの床下や柱に著しいシロアリ被害が見つかった場合は、お住まいの耐震診断も実施しておくと良いでしょう。
シロアリ駆除業者を選ぶ時の4つのポイント
信頼できるシロアリ駆除業者は、以下4つのポイントを満たしているかどうかで見分けることができます。
「日本しろあり対策協会」に所属している業者
公益社団法人「日本しろあり対策協会」とは、消費者が安心して住宅の防蟻工事を行えるように、使用する薬剤や工法のガイドライン作成や「しろあり防除施工士」の資格認定などを行っている協会です。
日本しろあり対策協会の登録業者であれば、協会が定めた安全基準や工法にもとづいて、相場内の適正金額でシロアリ被害の点検や駆除を行ってくれるでしょう。
お住まい付近の駆除業者が協会の登録業者か知りたい場合は、協会ホームページの「会員名簿」ページから検索することもできます。
「しろあり防除施工士」の有資格者が在籍している
「しろあり防除施工士」とは、日本しろあり対策協会の認定を受けた、シロアリ駆除の有資格者のことです。筆記試験に合格しなければ資格は取得できず、試験ではシロアリの生態だけでなく住宅の構造などに関する幅広い知識も問われます。
試験や講習を経た有資格者が在籍している駆除業者であれば、無資格の業者よりも、安全に駆除工事を行える可能性が高いといえるでしょう。
シロアリ駆除工事に保証書を発行してくれる業者
床下などのシロアリ駆除工事を行っても、根本の原因が解決していなければシロアリをおびき寄せてしまい、何度補修をしても被害が再発してしまいます。
雨漏りや結露がある場合には、きちんと修理しておかなければ根本的な解決にはなりません。
シロアリ駆除業者を選ぶ時は、工事後にシロアリ被害が再発した時に備えて「工事保証書」を発行してくれるかどうかチェックしておきましょう。
工事保証書の有無だけでなく、保証期間や保証範囲、シロアリ駆除工事後のアフター点検の頻度などを確認しておくこともポイントです。
細かく見積もりを出してくれる業者を選ぶ
シロアリ被害の点検や駆除工事は、家ごとに実施内容が異なります。
見積もりに書かれた作業が何のために行われるか納得して契約しなければ、不必要な作業の代金まで請求されかねません。
駆除業者から見積もりを渡された時は、各作業が項目別に記載されていることはもちろん、項目別の金額や作業を行う面積などが細かく記載されていることを確認しましょう。
床のシロアリ予防・駆除リフォームの費用相場
ここからは、床下のシロアリ予防・駆除リフォームの内容と費用相場をご紹介します。
なお、作業の名称は駆除業者によって異なることがあり、記載している金額は目安の相場です。
床のシロアリ予防リフォームの費用相場
シロアリ被害を予防するためには、床下をシロアリが好む環境にしないことが何よりも重要です。
新築住宅のシロアリ防蟻工事
- 約1,000〜2,000円/平方メートルあたり
新築住宅や建て替え後の住宅では、床下や水回り機器周辺の木材に薬剤を塗布したり、床下の土壌に薬剤を撒いたりして、土壌から住宅に近づいて来るシロアリを予防します。
床下の清掃
- 約800円/平方メートルあたり
床下の木材やビニール片といったゴミを清掃して、シロアリを寄せ付けない環境作りが行われます。
床下の湿気対策工事
- 約20〜50万円
湿気対策工事とは、土壌から蒸発した水分が床下に溜まらないように、床下に防湿シートや防湿剤を敷く作業などのことです。
シロアリを防ぐだけでなく、木材やコンクリートのカビや腐食も防止できるでしょう。
「床下シロアリ被害の点検費用相場」の項目でも紹介した「点検口の設置」も、湿気対策工事の一環として行われることがあります。
床のシロアリ駆除リフォームの費用相場
床のシロアリ駆除リフォームは、「バリア工法」と「ベイト工法」の2種類から選ぶことができます。
費用だけでなく効果や工法の違いも知って、お住まいのシロアリ被害に適した工法を選びましょう。
バリア工法(薬剤散布法)
- 約2,500〜3,000円/平方メートルあたり
バリア工法とは、柱や床下の木材に穴を開けて薬剤を注入し、シロアリを駆除する工法です。
既存住宅のシロアリ駆除だけでなく、新築時の防蟻工事でも行われます。
バリア工法のメリットは、即効性が高く、シロアリの発生箇所に対してピンポイントで薬剤を注入できる点です。
一方、施工後しばらくは薬剤の臭いが残り、熟練の駆除業者に任せなければ薬剤を正しく注入できないといったデメリットもあります。
また、後述のベイト工法と違って、シロアリの巣までは効果が及びません。
さらに、薬剤の消毒効果は約5年で消えてしまう恐れがあるため、一度シロアリ被害を受けた住宅では、薬剤散布後も定期的なシロアリ点検が必要です。
ベイト工法
- 約15〜30万円/一棟あたり
ベイト工法とは、シロアリが餌と勘違いする「ベイト剤」という駆除剤を、シロアリの生息箇所に設置する工法です。
餌を分け合うシロアリの習性を利用して、駆除剤を巣穴全体に広げて行きます。
ベイト工法はバリア工法より費用相場が高く、シロアリがベイト剤を餌と勘違いするまで慎重にモニタリングを続けなければならず、ベイト剤がなくなった際は追加で補充しなければなりません。
しかし、ベイト工法はバリア工法のように薬剤が人体に直接影響する恐れもなく、駆除剤の設置に成功すれば、シロアリを巣穴ごと駆除できるという大きなメリットがあります。
シロアリ被害を受けた床はリフォームで補強しよう
シロアリの被害を受けた床は、シロアリを駆除した後も強度が低下したままです。強度を補強せずにいると、大きな地震や大型台風の発生時に、家屋の部分破損や倒壊を引き起こす恐れがあります。
床のシロアリを駆除した後は、柱や土台などの適切な補強リフォームも忘れずに済ませておきましょう。
床にシロアリの被害を受けたら現地調査を実施しよう
床のシロアリ被害を受けた場合は、すぐに工事に進んでしまわず、まずはリフォーム会社に現地調査を依頼しましょう。
現地調査をすることによって、補強に必要なリフォームの種類や規模、金額がわかり、床で受けたシロアリ被害に対して最も適した工事内容を考えてもらえます。
シロアリの被害箇所が小規模でリフォームすべきか悩んだ時も、現地調査だけでも行って、リフォームの緊急性をリフォーム会社に判断してもらうと良いでしょう。
シロアリ被害を受けた家に必要なリフォーム
シロアリ被害後の補強リフォームでは、主に以下のような作業が行われます。
- 床板や根太といった床材の交換
- シロアリ被害で脆弱化した柱や土台の交換や補強
- 柱や梁に補強金具を設置
- シロアリに食べられた断熱材の交換
- お風呂を防水性の高いユニットバスに交換
- シロアリの侵入口となる外壁の隙間を補修
- 床下の防湿対策など
シロアリの侵入経路や被害規模によって、実施する補強リフォームの種類や量は異なります。
補強リフォームを依頼する場合は、現地調査を行ってシロアリの被害状況をきちんと分析してくれるリフォーム会社を選びましょう。
床・フローリングリフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
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この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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