屋根下地防水シート(ルーフィング)とは?役割や種類、費用相場を解説

屋根下地防水シートを施工する様子と、ルーフィングの役割・種類・費用相場を解説するサムネイル画像
屋根下地防水シート(ルーフィング)は、瓦・スレート・金属屋根などの下に敷き、雨水の浸入を防ぐ重要な下葺材です。この記事では主な種類の特徴に加え、2026年7月時点の費用相場や補助金制度を解説します。
リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シート(ルーフィング)とは

「ルーフィング」とは、瓦・スレート・金属屋根などの屋根材の下に敷く屋根下葺材です。野地板と屋根材の間に施工し、屋根材の隙間から入り込んだ雨水を軒先へ流すことで、建物内部への浸入を防ぎます。

瓦屋根の断面で、屋根材の下、野地板の上に緑色の防水シートが敷かれている様子
屋根下地防水シートの位置と層構造

製品はアスファルト系が一般的で、改質アスファルト系、高分子系、透湿性のあるタイプもあります。

※ 参考:日本防水材料協会「住宅用屋根下葺材」

リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの役割

屋根材は、雨水の大部分を外へ流す「一次防水」を担います。一方、ルーフィングは屋根材の隙間から入り込んだ雨水を軒先へ排出する「二次防水」として機能します。屋根材が1枚破損しても、すぐに雨水が室内へ達するとは限りません。ただし、ルーフィングの劣化・破れや、重ね部・谷部・壁際などの施工不良は雨漏りの原因になります。

雨に濡れた屋根材の下で、緑色の防水シートが雨水を軒先へ流し、野地板と木材が乾いた状態に保たれている断面
ルーフィングによる二次防水の仕組み

ルーフィングは一般に幅約1mのロール状で、軒先から棟へ向かって重ねながら施工します。部分補修ができるかは、屋根材を外せる範囲や既存シートの劣化状態、必要な重ねしろを確保できるかによって決まります。傷んだ箇所だけを切り貼りして済むとは限らないため、雨漏り調査とあわせて屋根工事業者に判断してもらいましょう。

ルーフィングを軒先から棟へ向かって重ねて施工する方法を示した図解
ルーフィングを軒先から棟へ重ねて施工する流れ

※ 参考:日本防水材料協会「住宅用屋根下葺材の施工」

リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの主な種類とメリット・デメリット

戸建住宅の勾配屋根に使われるルーフィングには、アスファルトルーフィング改質アスファルトルーフィング高分子系下葺材透湿性を持つ屋根下葺材粘着層付き改質アスファルトルーフィングなどがあります。不織布はルーフィングの一種ではなく、改質アスファルトルーフィングなどの基材に使われる素材です。基材、釘穴シール性、透湿性、対応する屋根材・工法は製品によって異なるため、屋根材メーカーの施工要領に適合するものを選ぶ必要があります。

黒いアスファルト系シート、灰色の合成樹脂系シート、白い繊維状シート、剥離紙付きの緑色シートなど、屋根下葺材の素材感の違いを並べた比較
屋根下地防水シートの主な種類

【種類1】アスファルトルーフィング

「アスファルトルーフィング」は、アスファルトを含浸させた原紙を基材とする屋根下葺材です。JIS A 6005に適合する「アスファルトルーフィング940」は、住宅の勾配屋根で使われる標準的な製品のひとつです。

メリット

  • 材料価格を抑えやすい
  • 一般的な屋根工事で広く使われている

デメリット

  • 改質アスファルト系と比べて、引裂強さや釘穴シール性、低温時の柔軟性が低い製品がある
  • 透湿性のない製品が多く、屋根の通気・換気計画とあわせて選ぶ必要がある

【種類2】改質アスファルトルーフィング

改質アスファルトルーフィングは、アスファルトに樹脂やゴムなどを加え、釘穴シール性、低温時の柔軟性、引裂強さなどを高めた屋根下葺材です。合成繊維不織布を基材に使う製品もあり、標準品から高耐久品まで性能と価格に幅があります。

メリット

  • 釘穴シール性や引裂強さに優れる製品が多い
  • アスファルトルーフィング940より耐久性を高めた製品を選べる

デメリット

  • 標準的なアスファルトルーフィングより材料価格が高い
  • 非透湿タイプが多く、屋根構成に応じた通気・換気計画が必要

【種類3】高分子系下葺材

高分子系下葺材は、合成樹脂を主材料とする屋根用下葺材です。軽量で、膨潤性樹脂によって釘穴まわりの止水性を高めた製品や、遮熱機能を備えた製品があります。性能や施工方法は製品ごとに大きく異なるため、対応する屋根材・勾配・固定方法を施工要領で確認してください。なお、合成ゴム系や塩化ビニル樹脂系の「シート防水」は、主に陸屋根・屋上・バルコニーなどで防水層をつくる工法です。勾配屋根の屋根材の下に敷くルーフィングとは用途と施工方法が異なります。

メリット

  • 軽量で施工時の負担を抑えやすい
  • 釘穴止水性や遮熱性などの機能を持つ製品を選べる

デメリット

  • 製品ごとに適合する屋根材や施工条件が異なる
  • 標準的なアスファルトルーフィングより高価な製品が多い

【種類4】透湿性を持つ屋根下葺材

透湿性を持つ屋根下葺材は、雨水の浸入を防ぎながら、野地板側の水蒸気を屋外へ逃がしやすくする製品です。屋根通気層など、指定された屋根構成と組み合わせることで野地板の乾燥を促し、湿気の滞留を抑えます。

メリット

  • 野地板側の湿気を排出しやすい
  • 軽量な製品が多い

デメリット

  • 標準的なアスファルトルーフィングより高価
  • 防水テープや通気層を含め、製品ごとの施工要領に沿った施工が必要

【種類5】粘着層付き改質アスファルトルーフィング

裏面に粘着層を設けた改質アスファルトルーフィングです。野地板や製品が適合する既存屋根面に密着させて施工でき、カバー工法や葺き替えに使われます。全面を接着するため、仮留め釘やタッカーの使用を減らせる製品もあります。ただし、下地の乾燥・清掃、プライマーの要否、重ねしろなどの条件は製品ごとに異なります。

メリット

  • 下地に密着しやすく、改修工事に適した製品がある
  • 仮留めによる貫通孔を減らせる製品がある

デメリット

  • 標準的なルーフィングより高価
  • 下地が著しく劣化している、濡れている、凹凸が大きいなどの状態では施工できない場合がある
  • 貼り直しが難しい製品もあり、施工要領の確認が必要
リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの主なメーカー商品例(2026年7月時点)

メーカー商品例主な分類
日新工業カラールーフィング940、カッパ23、カッパ100、カスタムルーフS・SSアスファルト、改質アスファルト、粘着層付き
田島ルーフィングニューライナールーフィング、マスタールーフィング、タディス セルフ、タディス セルフカバー改質アスファルト、高耐久、粘着層付き
ケイミューノアガードⅡ、遮熱ノアガードⅡ高分子系下葺材
デュポンタイベック ルーフライナー透湿性を持つ屋根下葺材

商品の販売状況や仕様は変更されることがあります。採用時は、屋根材との組み合わせや施工可能な勾配、必要な副資材、メーカー保証の条件を最新のカタログで確認してください。

※ 参考1:日新工業「屋根下葺材」
※ 参考2:田島ルーフィング「住宅建材デジタルカタログ」

リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの費用相場と選び方

ルーフィングの材料価格は、種類・基材・厚さのほか、粘着層、遮熱性、透湿性などの機能によって異なります。2026年7月時点の一例では、透湿性を持つ「タイベック ルーフライナー」が約600円/㎡、遮熱機能を持つ高分子系下葺材「遮熱ノアガードⅡ」が約975円/㎡です。いずれも通販サイトに掲載された税別価格をロール面積で割った参考値で、送料・副資材・施工費は含まれていません。

種類材料価格の傾向耐久性・選び方のポイント
アスファルトルーフィング940比較的安価標準的な製品。屋根材の想定使用期間や保証条件との釣り合いを確認する
改質アスファルトルーフィング標準~高価格釘穴シール性、引裂強さ、低温時の柔軟性などを比較する
粘着層付き改質アスファルトルーフィング高価格下地への密着性、適合下地、プライマーの要否を確認する
高分子系下葺材高価格軽量性、釘穴止水性、遮熱性など製品固有の機能を比較する
透湿性を持つ屋根下葺材高価格通気層・専用テープを含む屋根構成と施工条件を確認する

ルーフィングの耐用年数は、種類だけで一律に「10年」「30年」「50年」と決まるものではありません。製品仕様、屋根材、屋根勾配、地域の気候、施工品質、通気・換気の状態によって変わります。屋根材より先にルーフィングだけを交換するのは難しいため、屋根材の想定使用期間と同等以上の耐久性が見込める製品を選ぶことが重要です。

ルーフィングを全面的にメンテナンスする方法は、既存屋根材を撤去してルーフィングを張り替える「葺き替え」と、既存屋根の上に新しいルーフィングと屋根材を重ねる「カバー工法」の2つです。30坪程度の戸建てでは、葺き替え工事が110万~200万円、カバー工法が80万~130万円が目安です。足場代が含まれていない場合もあるため、既存屋根材の撤去、新しい屋根材、野地板補修、廃材処分などを含む総額で比較しましょう。

30坪程度の戸建てにおける葺き替え110万〜200万円とカバー工法80万〜130万円の費用目安を比較した図解
屋根の葺き替えとカバー工法の費用比較
あわせて読みたい屋根修理の方法と費用相場を解説!どの工事を選ぶべき?

既存屋根材にアスベストが含まれる可能性がある場合
屋根の葺き替えやカバー工法などの改修工事では、工事規模にかかわらず、施工業者が着工前に石綿を含む建材の有無を調査する必要があります。建築物の事前調査は、原則として建築物石綿含有建材調査者などの有資格者が行います。石綿の含有が確認された場合は、飛散防止措置や適切な廃棄物処理に対応できる業者へ依頼し、調査・処理費用も見積もりで確認しましょう。

※ 参考1:厚生労働省「リフォーム工事を行う施工業者の皆さまへ」
※ 参考2:厚生労働省「建物の解体・改修を依頼する皆さまへ」

あわせて読みたいアスベスト屋根は危険?見分け方のコツや解体費用の相場を解説
リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの交換に使える補助金制度はある?

2026年7月16日時点では、ルーフィングの交換だけを対象とする国の補助制度は確認できません。「みらいエコ住宅2026事業」では、登録された断熱材を使う屋根・天井の断熱改修などが補助対象です。ただし、対象住宅や工事内容などに要件があります。リフォーム枠は受付中で、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも同年12月31日までです。申請は登録事業者が行い、予算上限に達すると期限前でも受付が終了します。屋根工事と断熱改修を同時に検討する場合は、契約前に施工業者へ対象になるか確認しましょう。

自治体が独自に住宅改修や省エネ改修を支援している場合もあります。対象工事、受付期間、着工前申請の要否は地域によって異なるため、住宅所在地の自治体公式サイトで確認してください。

※ 参考1:住宅省エネ2026キャンペーン
※ 参考2:みらいエコ住宅2026事業

あわせて読みたい住宅省エネ2026キャンペーンとは?対象リフォームや補助金額、申請期間を解説 あわせて読みたいみらいエコ住宅2026事業とは?リフォームで補助金を賢くもらう条件とポイント
リフォーム費用すぐわかる!

屋根下地防水シートの施工業者の選び方

ルーフィングは屋根材と一体で施工するため、勾配屋根では屋根工事業者、瓦工事業者、板金工事業者などが担当するのが一般的です。陸屋根・屋上のシート防水とは専門分野や工法が異なります。依頼前に、戸建住宅の勾配屋根と屋根下葺材の施工実績があるか確認しましょう。

ルーフィングの種類をわかりやすく説明してくれるか

ルーフィングには、価格や性能の異なる複数の種類があります。各製品のメリット・デメリットをわかりやすく説明し、屋根の状態や予算に合う選択肢を示してくれる業者を選びましょう。見積もりが1種類だけの場合は、ほかに選べる製品がないか確認してください。根拠を示さずに特定の製品を強く勧める業者には注意が必要です。

雨漏りの原因を十分に調査してくれるか

雨漏りは屋根以外が原因となることもあるため、発生箇所を丁寧に調査したうえで、適切な修理方法を提案する業者を選びましょう。調査をせずにルーフィング交換だけを勧める業者では、不要な工事や修理不足につながるおそれがあります。

製品説明・雨漏り原因調査・相見積もり比較の3点で屋根工事業者を選ぶチェックリスト図解
屋根下地防水シートの施工業者を選ぶ確認点
屋根リフォームの業者選びで後悔しないために

必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!

なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。

とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。

そのような方こそハピすむの一括見積もり比較を活用しましょう!
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、審査を通過した1000社以上の中から、まとめて見積もりを依頼できます。

無料の見積もり比較はこちら>>

また、ハピすむでリフォームされた方には最大10万円分の「ハピすむ補助金」もご用意しています。

詳細はこちら>>>ハピすむ補助金プレゼントキャンペーンの流れ

リフォーム費用すぐわかる!
LINE 友達追加
リフォーム費用すぐわかる!
【お住まい周辺】
無料一括最大3社
リフォーム見積もりをする