2024年04月11日更新

監修記事

【傾いた家のリフォーム】傾きの原因と費用相場

家が傾いた場合、原因にはどのようなものが考えられるのでしょうか?また、家の傾きをリフォームなどで修正することはできるのでしょうか?家の傾きが起こる原因と、傾いた家をリフォームで修正する方法、費用などについてご紹介します。

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家が傾く原因にはどのようなことがあるのか

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地震・地盤沈下

家の基礎は家の重さを十分支えられるように作られていますが、土地の状態の変化や地震による地下深くの土壌変化などにより、基礎が沈んで家が傾いてしまうことがあります。

また、土壌によっては十分な基礎を作っていても、年数の経過で段々と地盤沈下を起こす場合があり、このような土地に家を建ててしまうと、将来的に建物が歪んで傾いてしまうのです。

シロアリによる構造部の食害

シロアリは木製品を食べる昆虫のため、家にシロアリが発生して柱や梁などの構造部を食い荒らしてしまった場合、建物の重量が支えきれなくなって建物が傾いてしまいます。

施工不良

施工時の基礎工事が不十分だったり、梁と柱の接合部に十分な強度の部品が使われていなかったりすると、建物の重量が支えきれなくなり、ある程度の年数で建物が傾き始めてしまいます。

また、設計時に柱の位置や本数が屋根の重さとバランスに合っていない場合についても、建物が傾いてしまう原因です。

このような施工不良による建物の傾きは、残念ながら一定数発生していますので、建物を建てる際には信頼できる第三者機関に建築中の状況を調査してもらいましょう。

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家の傾きを修正リフォームする方法はあるのか

家が傾いた場合には、修正リフォームを行って建物の傾きを治すことで、住みつづけられる状態への回復が可能です。

修正リフォームでは、「ジャッキアップ工法 」「薬液注入工法」「アンダーピニング工法」などの工法が用いられており、地盤の状態や建物の歪みの原因に合わせて適切な工法を用いて修正を実施していきます。

ただし、住宅の傾きが大きくなりすぎている場合、修正リフォームを行っても構造そのものが歪んで修正ができない、難しい状態になってしまいます。

建物の傾きに気づいたら、できるだけ早めのリフォームが必要です。

近年、日本各地で大きな震災が発生していますが、傾いた状態の建物は建築時より建物の耐震性が劣化している可能性が高いと言われています。

もし、このような状況で大きな地震が発生すると、家が簡単に倒壊してしまうかもしれません。

修正リフォームの工法では、地盤を強化して耐震性を高める効果があるものもありますので、耐震の観点からも、傾いた家はできるだけ早く修理しておくことをおすすめします。

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家の傾きを油圧機器で修正リフォームするジャッキアップ工法

「ジャッキアップ工法」とは、家の下に油圧ジャッキを設置し、建物を持ち上げて傾きを治す工法です。

設置箇所によってさまざまな工法が用いられており、基礎と土台の間にジャッキを設置する「土台上げ工法」や、基礎の下に耐圧盤を設置して基礎ごと持ち上げる「耐圧盤式ジャッキアップ工法」などがあります。

施工の流れは、ジャッキアップを行った際に発生した隙間に無収縮モルタルや鋼板などをはめ込んで正常な状態に固定、その後、ジャッキを撤去して埋め戻すという流れです。

施工費用は土台上げ工法が約200万円から、耐圧盤式ジャッキアップ工法が約260万円からが相場とされています。

工期についてはどちらも約3週間が目安ですが、地盤や建物の状態などによって変化します。

正確な工期についてはリフォーム会社に現地調査の上で見積りを立ててもらうと良いでしょう。

ジャッキアップ工法は比較的簡単で安価に建物の傾きを修正できますが、この工法はあくまで建物由来の傾きに対して効果的なリフォーム方法です。

地盤沈下が原因の傾きについては、短期的な解消は可能ですが、地盤沈下の原因を解消しているわけではないため、将来的に再度建物の傾きが起こる可能性が高いと考えられます。

もし、建物の傾きが地盤沈下によるものだった場合には、別の工法を用いたリフォームが必要です。

家の傾きを薬液で修正リフォームする薬液注入工法

薬液注入工法とは、さまざまな薬液を家屋下に注入して建物の傾きを修正する方法です。

「硬質ウレタン注入工法」や「グラウト注入工法」などが一般的に用いられています。

硬質ウレタン注入工法とは、建物下に潜り込んで基礎の下にウレタン樹脂を注入し、ウレタン樹脂が発泡する圧力を利用して建物の傾きを除去する方法です。

ジャッキアップ工法と違って地面を掘り返す手間がかからないので、短ければ約1週間で施工ができますが、修正できる傾きの量に制限があり、最大で約5cmの傾きまでしか対応できません。

施工費用は約300万円からが相場ですが、範囲が狭い場合はもっと安価に施工できる場合もあります。

グラウト注入工法は、硬質ウレタン注入工法と同様に建物の下に入り、セメント系の薬剤を注入した圧力と注入量によって建物の傾きを治す方法です。

セメント系薬剤なので硬化後の耐久性が高く、硬質ウレタン注入工法と同様に約1週間の工期で施工することができます。

施工費用は約300万円から、こちらも施工範囲によって価格が左右されるため、場合によってはもっと安価での施工が可能です。

硬質ウレタン注入工法とグラウト注入工法は、基礎の下に薬液を注入して固める工法のため、地震で液状化が発生している場合なども、地盤上層の一部改善することができます。

また、軟弱地盤の場合についてもある程度改善が可能ですので、地震対策としてもある程度の効果が期待できる工法です。

その他のメリットとして、薬液注入によって緩やかに建物を持ち上げるため、基礎や建物を解体して土台を露出させる手間がかからないという点もあげられます。

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家の傾きを鋼管杭で修正リフォームするアンダーピニング工法

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アンダーピニング工法とは、基礎部分に穴を掘り、ジャッキの圧力と家の加重を利用して地盤に杭を打ち込み、建物をより強固に支えつつ傾きを修正する工法です。

地面下の頑丈な支持層まで杭を打ち込んで建物を支え治すため、再沈下によって建物の傾きが再発する可能性が少なく、地震発生時の耐久性も向上させることができます。

ジャッキアップも同時に行うため、建物の大きな傾きも修正することができ、理論的には制限無く傾きを調整できるのもアンダーピニング工法の魅力です。

ただ、杭打ちなどの大がかりな工事となるため、施工期間は約1カ月から、費用は約600万円からとコスト面での負担が大きい工事でもあります。

また、施工時には建物の重量を利用して施工するため、基礎や建物の一部を解体し、土台を露出させなければなりません。

つまり、施工の際には、建物1階床面の解体と復旧が必須です。

このように、アンダーピニング工法は効果も大きいですが、コストや手間もかかる工法と言えます。

建物の傾きを修正するリフォームを行う際には、土地の状態や建物の状態、施工コストや将来的な沈下の可能性などを考慮した上で、自宅にあった工法を選ぶようにしましょう。

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家の傾きは地震保険で直せる?

地震保険とは?

地震保険とは、地震や噴火、津波などによって建物や家財に被害が発生した場合に、加入者へ保険金を支払う仕組みです。

そのため、建物が地震によって傾き、そのままでは住みつづけることが難しい場合にも、地震保険の適用を受けることができます。

しかし、地震保険は、あくまで被害を受けた住宅の修繕にかかる費用の補填もしくは、建てなおしによって倒壊した住宅と新築住宅のローンを二重に支払うことを防ぐ目的の保険だと考えておきましょう。

地震保険の補償内容と対象物

地震保険では、建物と家財道具が地震等によって被害を受けた際に補償を受けることができます。

しかし、火災保険と違い、実際の損害額が支払われるというわけではありません。

地震保険では、被害の度合いに合わせて支払われる保険金の割合が設定され、最大で保険金額の100%が支払われる仕組みです。(ただし時価額が限度)

保険会社の被害認定基準

地震が発生すると、保険会社が被害を受けた建物の調査を行い、被害範囲等によって分類し、この分類に合わせて支払われる保険金の額を決定します。

この分類は、全損・大半損・小半損・一部損の3種類で、全損は主要構造部における損害額が建物の時価額の50%以上を超えた場合、または消失及び流失した部分の床面積が延べ床面積の70%以上となった場合です。

大半損については、主要構造部の被害が時価額の40%以上50%未満の場合、小半損は20%以上40%未満の場合が対象とされます。

流失・焼失については、大半損が延べ床面積の50%以上70%未満、小半損が20%以上50%未満です。

一部損については、主要構造部への被害が時価額の3%~20%未満、浸水被害については、床上浸水または地盤より45cm以上の浸水を受け、建物の被害が他の基準に充たない場合が対象とされます。

家財に関する基準については、家財全体の時価額に対する被害割合によって決まり、全損が80%以上、大半損が60%~80%未満、小半損は30%~60未満%、一部損は10%以上30%未満が対象です。

国による家の傾きの被害認定基準

地震などで建物に被害を受けた場合、行政によって被害状況の調査が行われ、罹災証明という書類が発行されます。

罹災証明とは、被害の状況を証明する書類で、被災者支援金の給付や融資、税金や保険料の減免などの申請や、地震保険の請求に必須の書類です。

被害を受けた床面積の割合を示す損壊基準判定と、経済的被害の割合を示す損害基準判定があります。

建物に対する被害に合わせて全壊・大規模半壊・半壊・一部損壊と分類されており、損壊基準判定では、全壊は建

物の損壊・焼失・流失が延べ床面積の70%以上の場合が該当します。

また、大規模半壊は50%以上70%未満、それ以下の場合は個別に建物の状態を確認して認定する仕組みです。

罹災証明における被害基準については、基礎構造物に対する被害割合についての損害基準も設定されており、こちらは全壊が50%以上、半壊が40%以上50%未満、その他の基準は建物の状態によって判定されるようになっています。

どちらの基準で採用されるかは市町村が決めて良いことになっています。

罹災証明の調査の流れは、まず第1次調査で外観から被害状況を判定し、その後罹災者の申請を受けて内部調査等の第2次調査を実施して認定する仕組みです。

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地震保険の注意点

住宅に掛ける保険には、地震保険の他に火災保険もありますが、火災保険では地震や噴火、津波による被害に対して補償を受けることができません。

一般的に、火災保険へ加入していることが地震保険への加入条件とされている場合がほとんどですので、地震保険に加入しておけば火災保険の対象となる被害についても補償を受けることができるでしょう。

また、保険金額については、火災保険で設定した保険金額の30%~50%となり、上限金額は建物の場合で5,000万円、家財については1,000万円が上限です。

そのため、地震で建物が傾いてしまった場合には、修理費用や建てなおし費用の全額を保険金で賄うのは難しいと考えておいた方が良いでしょう。

地震保険の保険金は自由に使い道を決定できる

一般的な保険で支払われる保険金は、被害を回復する目的にしか使用できないものがほとんどですが、地震保険の保険金は用途の制限が無いものが多く、引っ越し費用や新居の契約費用などにも利用が可能です。

また、倒壊して取り壊した住宅のローン支払いにも充てることができます。

地震発生から支払いまで調査や申請などで時間はかかりますが、ある程度まとまった金額を手に入れることができるため、地震保険に加入しておけば生活の再建にかかる負担を大幅に減らすことができるでしょう。

地震保険に加入する際に注意することとは

地震保険の被害認定基準は、加入時の建物の状態からどれだけ被害を受けたかによって判定されます。

そのため、建物が既に老朽化して傾きや破損がある場合、地震でさらに傾きが増えたとしても、追加で傾いた分にしか保険金は支払われません。

また、建物が傷んでいる状態で加入した場合、地震による被害範囲の判定が難しくなるため、調査で本来の被害より低く判定されてしまう可能性もあります。

地震保険による補償を十分に受けるためには、建物の状態が悪化してから加入するのではなく、新築時やリフォームによる建物の修繕直後など、建物の状態が良い時点で加入することが重要です。

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家の傾きの修正リフォームを請け負ってもらう業者の探し方とは

家の傾きの修正リフォームを依頼する際、まずは傾きの修正リフォームを多く手掛けている業者を探しましょう。

家の傾きを修正するには、作業時に建物を持ち上げるため、重量バランスや強度を十分に把握していなければ、建物が傷んだり崩れたりしてしまうことがあります。

経験豊富な業者なら、建物の状態を確認しながら無理のない範囲で施工してくれるため、建物が傷むリスクを最小限に抑えつつリフォームを行うことができるでしょう。

最適な業者を探すには、リフォーム紹介サービスを使うといいでしょう。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住いの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いたうえで、適切で最適な業者を紹介してくれます。

また、運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業であり、複数の大手リフォーム会社が加盟しているので、安心して利用することができます。

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問い合わせや相談への対応でも判断する

家の傾きを修正するリフォームは、どうしても大がかりな工事となり、費用もかかります。

できるだけ信頼できる業者に施工を依頼しましょう。

問い合わせ時や見積り時の対応、質問などへの回答などで、きちんと納得できる返答が得られるか、対応は良いかどうかを見て、依頼する業者を選びます。

業者の見積り内容を比較して選ぶ

家の傾きを修正するリフォームは、工法が豊富にあり、家の状態や地盤の状態によって適切な工法が違います。

また、工事にかかる費用も大きいため、まずはWebサイトの一括見積りサービスを利用し、複数の業者で相見積もりを行うようにしましょう。

相見積もりを行えば、業者による工法の違いや費用の違いなどを把握することができますし、対応についてもどの会社が良いかを比較することができます。

工法については、見積り後に各社になぜこの工法を選んだのかを問い合わせ、納得できる回答が得られた会社から依頼先を選ぶと良いでしょう。

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耐震リフォームの業者選びで後悔しないために

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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