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エコジョーズとは?普通の給湯器との違いはなに?
エコジョーズとは、少ないガス量で効率よくお湯を沸かす給湯器のことをいいます。
エコジョーズは、2000年6月に日本で誕生してからすでに20年が経過しており、今では累計の普及台数が1,200万台を超えている商品です。
また、エコジョーズには給湯時に発生する排気熱を再利用することで、より効率的にお湯を沸かせるといった特徴があります。
これにより、ガス給湯器の省エネ化だけでなく、月々のガス代の節約にもつながります。
エコジョーズと従来のガス給湯器との違い
エコジョーズと従来のガス給湯器を比較すると、数値的な面でも大きな差があります。
エコジョーズ | 従来のガス給湯器 | |
---|---|---|
ガス使用量 | 85% (およそ15%削減) | 100% (基準値) |
CO2削減比 | 87% (およそ13%削減) | 100% (基準値) |
給湯熱効率 | 約95% | 約80% |
これらをふまえて、エコジョーズと一般的なガス給湯器の違いは、以下のとおりです。
- 省エネでガスの使用量を減らせる
- 環境にやさしく二酸化炭素の削減に貢献できる
- 排気熱を再利用して、効率よくお湯を沸かせる
これらのことから、エコジョーズは従来のガス給湯器に比べて、効率的で環境や家計にやさしい給湯器であるといえます。
エコジョーズの仕組み
エコジョーズは、これまで使用されずに排気されていた約200℃の燃焼ガスを再利用してあらかじめ水を温めてお湯を作る仕組みになっています。
その結果、今までよりも少ないガスの量で効率よくお湯を沸かせるため、省エネルギー化や光熱費の削減に大きな効果があります。
エコジョーズに交換するメリット
給湯器をエコジョーズに交換するメリットは、以下のとおりです。
【メリット1】ガス代が節約できる
エコジョーズは、従来の給湯器にくらべて交換時に費用がかかる傾向があります。しかしその分エコじーずに交換したあとはガス代が抑えられるため、ランニングコストの節約につながります。
なお、エコジョーズは従来のガス給湯器と比べて約15%ほどガス代を節約できるとされています。
【メリット2】二酸化炭素の排出量を減らせる
エコジョーズは、従来のガス給湯器に比べCO2の排出量を抑えられるため、地球環境にやさしい給湯器です。
エコジョーズは、環境問題に配慮した商品となっており、ブルー&グリーンプロジェクトの対象商品にも指定されています。
省エネ性能の高いエコジョーズやエコウィル、エネファームなどの普及と合わせて、植樹活動を行うプロジェクトのことをいいます。
【メリット3】給湯の効率がよい
先述しましたが、今まで捨てられていた排気熱を再利用することで、従来の給湯器では約80%程度だった熱効率が約95%にアップしました。
このように、より少ないガスで多くのお湯を沸かせるのがエコジョーズの大きなメリットといえます。
【メリット4】そのまま飲料水として飲める
エコジョーズで沸かしたお湯は飲料水として飲むことができます。
エコジョーズは瞬間湯沸かし式なので、一度沸騰させた清潔なお湯だからです。飲料としても、いつでも清潔で安全なお湯を快適に使うことができます。
エコジョーズに交換するデメリット!やめとけと言われる理由とは?
エコジョーズには多くのメリットがありますが、一方では「エコジョーズはやめとけ」という声を耳にすることもあります。
そこでここでは、給湯器をエコジョーズに交換するデメリットを解説します。
- 交換費用が高め
- 通常工事の他にドレン排水が必要
- 部品の交換が必要(10年に一度)
【デメリット1】交換費用が高め
従来のガス給湯器と比べて、エコジョーズの本体価格は高めです。設置する際の初期費用はどうしても高くなってしまいます。
なお、お湯の使用量が多い20号と24号で比べた場合、従来の給湯器とエコジョーズの初期費用の価格差は工事費込みでおよそ15,000~60,000円ほどになります。
【デメリット2】通常工事の他にドレン排水が必要
エコジョーズを新たに設置する際には、ドレン水という水を排水するための排水接続先の確保が必要になります。
エコジョーズが給湯をする際に、構造上燃焼時に酸性のドレン水が発生するためです。具体的には、給湯器内で発生したドレン水は同じ給湯器内にある中和器(炭酸カルシウム)を通って中和され外に排出されます。
近くの雨どいやマンションのベランダ側溝などにドレン排水を接続するのが一般的です。
【デメリット3】部品の交換が必要(10年に一度)
エコジョーズでは、給湯器の中に取り付けられている中和器という部品を交換する必要があります。先述したドレン水には、CO2や硫黄酸化物などが溶け込んでいるため酸性になっており、酸性のまま下水に流せないため中和器で中和させて排水する必要があります。
この中和器は10年に一度交換する必要があり、費用は15,000〜30,000円程度が相場です。
エコジョーズへの交換でかかる価格の目安
エコジョーズへの交換でかかる価格の目安は、以下のとおりです。
エコジョーズ本体 (材料費) | 10~50万円 |
交換工事費 | 4~8万円 |
ドレン排水の新設 | 1~2万円 |
合計 | 15~60万円 |
また、エコジョーズにはさまざまな号数があり、これによってエコジョーズの本体価格に差が出てきます。
なお、一般家庭で採用されるエコジョーズの号数と価格は、以下のとおりです。
16号 | 10~20万円 |
20号 | 15~30万円 |
24号 | 20~40万円 |
なお上記価格は、工事を依頼する業者や建物タイプ、床暖房の有無などによって大きく変動します。そのため、あくまで価格の目安として参考にしましょう。
エコジョーズのおすすめメーカーは?
エコジョーズのおすすめメーカーは、以下のとおりです。
- ノーリツ
- リンナイ
- パロマ
それぞれのメーカーで、どのような違いがあるのかに注目しましょう。
【おすすめ1】ノーリツ
ノーリツの製品は、全般的に耐久力が高く壊れにくいという特徴があります。使用中の音も静かで、リモコンの液晶パネルの字もきれいで見やすく作られています。
さらに、側面近接10mmに対応しており、狭い場所への設置も可能です。省スペースかつ軽量化にも成功しているので、従来のエコジョーズでは設置が難しかった場所でも設置できます。
【おすすめ2】リンナイ
リンナイのエコジョーズは、リモコン画面が大きくてタッチパネル式という、誰でも使いやすい仕様になっています。また、リンナイアプリを使うことで外出先からもお湯はりができるので、帰宅してすぐに入浴したい人には便利です。
さらに、選べるEcoモードがあり、省エネ湯はり、自動たし湯オフ、節約保温が選べます。自分の生活サイクルや家庭環境に合わせてエコジョーズを活用できるため、節約志向の方にはピッタリです。エネルックやエネLIVEで、ガスやお湯の使用量を把握して賢く節約できます。
【おすすめ3】パロマ
パロマのエコジョーズは、まずデザインが評価されています。さまざまな色の外壁と美しく調和します。
また、安全性としては、パロマ独自の面センサーによる壁面火災防止装置が特徴です。火災の原因となる異常過熱を本体全体の面センサーで素早く感知できます。さらに、東京都環境局の「グレードAA」認定機器で、低NOx・低CO2を実現し、エコ性能にも優れています。
エコジョーズに交換する際の注意点
エコジョーズに交換する際の注意点は、以下の点に注意しましょう。
【注意点1】通常の工事とは別にドレン排水が必要
先述しましたが、ガスを燃焼させて発生するドレン水は通常酸性ですが、エコジョーズ内に中和器が備え付けられているためドレン水は中性の水として排出されます。そのため、人体には影響はないものの、適切な処理をする必要があるため、排水につなぐための配管工事が必要になります。
【注意点2】排気による近隣トラブル
エコジョーズは、排気温度が高いため、使用時に湯気が大量に出ます。
特に寒い日や湿度が高い日は、湯気が白い煙のように出てくると感じる人も少なくありません。そのため、設置場所が狭い場合は、隣家にまで湯気がかからないか確認が必要です。
【2024年】エコジョーズの交換で利用できる補助金
エコジョーズのような「高効率給湯器」にリフォームする場合、国や地方自治体などから補助金を受け取ることが可能です。
具体的な補助金の金額は、各地方自治体によって異なる場合があるので、該当する自治体のホームページなどを確認しましょう。
自分に合ったエコジョーズを選ぶポイント
エコジョーズには多くのラインナップがあるため、自分ひとりで最適な機種を選ぶのは困難。
そこでここでは、自分に合ったエコジョーズを選ぶポイントについて見ていきましょう。
【ポイント1】日常的に使用する人数を確認する
日常的に使用する人数を確認することは、自分に合ったエコジョーズを選ぶ大切なポイントです。
エコジョーズの機種を選定する際は、現在の家族状況だけでなく将来の家族構成も視野に入れることが大切。
将来を見据えて「来年娘が結婚して夫婦二人暮らしになるから、24号ではなく20号にしよう」な判断を下すことが、自分に合ったエコジョーズを選ぶ上で欠かせない考え方です。
【ポイント2】ガス式床暖房の有無をチェックする
ガス式床暖房があるかないかのチェックも、自分に合ったエコジョーズを選ぶ際には必要です。
ガス式の床暖房を利用されている場合は、エコジョーズの該当機種が通常のものと異なります。
一般的には、通常の機種に比べて本体価格が割高になるケースが多いため、リフォーム予算を組む際のポイントとしても頭に入れておきましょう。
【Q&A】エコジョーズに関するよくある質問
- エコジョーズの寿命は何年くらい?
-
エコジョーズの寿命(耐用年数)はおよそ10年で、従来のガス給湯器と変わりません。
ただ、ボイラーに関しては使用頻度が多くなると寿命が早まるケースもあります。
- エコジョーズとエコキュートの違いは?
-
エコジョーズとエコキュートの違いは、以下のとおりです。
- 燃料
- 導入費用
- ランニングコスト
- 安全性
- 飲用の可否
- 設置スペース
- 耐用年数
- 湯切れの心配
- 水圧
- 災害時の活用
- エコジョーズに交換したら何年で元が取れるの?
-
エコジョーズは従来型の給湯器に比べて初期費用は高くなりますが、ガス代を節約できるため3~4年で元を取ることができます。
ただし、何年で元が取れるかについては、契約しているガス会社やガスの使用量、エコジョーズの機種などによっても変わってきます。3~4年は、あくまでひとつの目安として考えましょう。
- エコジョーズは都市ガスの地域じゃなくても大丈夫?
-
エコジョーズは、都市ガスの地域以外でも利用可能です。
たとえばプロパンガスの地域でも、エコジョーズを使用することにより、ガス代が10~15%軽減できます。これにより、都市ガス利用の場合と同じようにランニングコストの節約につながります。
- マンションでもエコジョーズに交換できる?
-
マンションでもエコジョーズに交換できます。
ただし、マンション住まいなどで排水設備がPS(パイプスペース、パイプシャフト)内にある場合、ドレン排水工事ができない可能性があります。
エコジョーズの種類によってはお風呂の排水設備を代用できるものもありますが、ユニットバスタイプにかぎられるなど、一定の条件があるため注意が必要です。
そのため、マンションにお住まいでエコジョーズを検討する際は、かならず専門業者に相談しましょう。
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必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
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