2024年01月24日更新

監修記事

外壁のメンテナンス、自分でどこまで出来る?費用や時期をご紹介!

建物の外壁はどこまで自力でメンテナンスや清掃を行うことができるのでしょうか?DIYで可能な外壁メンテナンスの方法と、リフォーム会社にメンテナンスを依頼した方が良い場合の見分け方と、それぞれのメンテナンスにかかる費用についてご紹介します。

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家を長持ちさせたいなら外壁のメンテナンスは必須

一般的な住宅の外壁には、モルタルやサイディング、タイルなどの外壁材が用いられています。

これらの外壁材は、種類によって耐用年数が違い、モルタル外壁なら約30年、タイルや窯業系サイディングなら約25年が目安です。

しかし、この耐用年数はあくまで定期的なメンテナンスを施した場合の目安です。

もし何もメンテナンスを施していなかった場合には、コーキングなどの目地剤の劣化や、モルタルのヒビ割れなどによって短期間で外壁の防水性が低下し、壁内部に雨水が浸入して家を傷めてしまうでしょう。

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外壁のメンテナンスをDIYで行う方法とは?

定期的に外壁のメンテナンスを行う場合、毎回リフォーム会社に作業を依頼するとなるとコストが高く付いてしまいます。

このような場合には、DIYでも行うことができる洗浄等のメンテナンスがおすすめです。

もちろん、DIYでの洗浄だけでは外壁を十分な状態に保ち続けることはできませんが、本格的なメンテナンスまでの期間をある程度延ばすことができるため、長期的なコストを抑えることができます。

DIYでの洗浄はどのようなタイミングでどんな道具を使えば良いのか、洗浄の際に注意しなければならない点などについて見てみましょう。

外壁を掃除するタイミングと洗浄できる汚れの種類

DIYによる外壁洗浄を行う場合、どの程度の頻度で作業を行った方が良いのでしょうか?

基本的には外壁に汚れが見られた場合に洗浄を行うのが望ましいのですが、立地条件等の違いにより、洗浄を行うタイミングは建物によって変わってきます。

例えば、幹線道路沿いの建物なら排ガス等の汚れが付着しやすいため、半年に1回は清掃した方が良いですし、逆に風通しが良く道路からも離れた場所にある建物なら年1回の清掃でも十分なこともあるでしょう。

汚れの種類については、土埃や排ガス汚れ、コケ、藻などはDIYでも洗浄が可能です。

ただ、土埃や排ガス汚れなら水を掛けて柔らかいブラシで擦るだけで十分洗浄できますが、コケや藻、重度の汚れについては高圧洗浄機や外壁用洗剤などが必要となります。

高圧洗浄機については、加圧した水で汚れを削り落とすため、頑固な汚れにも簡単に対処することができるのですが、製品によって稼働時間や洗浄力が変わりますし、購入価格も高めです。

そのため、プロに高圧洗浄を依頼した方が長期的には費用を抑えられる可能性もあるでしょう。

外壁用洗剤については、ホームセンター等でDIY向けのものからプロ用のものまで販売されており、価格は約700円からとなります。

使い方は、汚れに吹き付けてしばらく置き、ブラシなどで擦ってから洗い流すだけとお手軽ではありますが、製品によって使用できる外壁材に違いがありますので、ご自宅の外壁に合った製品を選んでください。

DIYでの外壁洗浄で注意することは?

DIYで自宅の外壁を洗浄する場合、いくつか注意しなければいけないポイントがあります。

ひとつ目の注意点は、高い場所の洗浄についてです。

外壁の洗浄では高い場所での作業も必要となりますが、梯子や脚立等を用いて作業をする場合、どうしても転落等の危険があります。

転落を防止するためには、柄の長いブラシ等を用いて洗浄を行うと良いのですが、建物によってはブラシが届かないこともありますので、安全を重視するなら高所作業は業者に任せてしまっても良いでしょう。

ふたつ目の注意点は、高圧洗浄機を用いた洗浄を行う場合です。

高圧洗浄機は水に高い圧力を掛けて吹き付けているため、ちょっとしたクラックやコーキングの劣化がある場合、内部に簡単に水が浸入してしまいます。

そのため、外壁のメンテナンスのつもりが水漏れの原因となる場合もあるのです。

コーキング部分に劣化が見られるような場合や、モルタル等にヒビ割れ等がある場合については、こちらも業者に洗浄および補修を依頼した方が良いでしょう。

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メンテナンスフリーの外壁とは?

残念ながら現在の技術では、メンテナンスフリーの外壁素材は存在していません。

どれほど耐久性が高く、寿命の長い素材であっても10年や20年単位で補修や塗装が必要です。

しかし、メンテナンスが不要というわけではありませんが、メンテナンスフリーに近い外壁素材は2種類あります。「タイル」と「樹脂サイディング」がそれに該当します。

2種類の特徴などを比較した表がこちらになります。

タイル 樹脂サイディング
特徴 ・傷がつきにくく汚れや水にも強い
・粘土や石を約1,300度の高温で焼いた外壁素材
・7〜10年おきに目地の補修を行うことが望ましい
・塩化ビニル樹脂で作られたサイディングボード
・工事が難しく、適切な工事ができる業者が限定される
寿命 ・25〜30年程度と長い ・30年程度と長い
耐久性 非常に耐久性が高い サイディングの中では耐久性が高い
価格 高額(例:300〜500万円/30坪) タイルよりは安い(半額〜7割程度)が高額
(例:180〜260万円/30坪)

寿命を延ばす方法

外壁素材の耐用年数を延ばす方法としては3つのポイントがあります。数年で外壁が剥がれてしまうこともありますので、これらのポイントを守って本来の耐久性を保てるようにしましょう。

きちんと対応していれば、メンテナンスの手間を省いてリフォーム費用を抑えることにつながります。

①DIYで外壁工事をしない

外壁のリフォームをDIYで行うことはおすすめできません。

「張り替えはプロじゃないとできないけれど塗装くらいなら自分でできるかもしれない」と、DIYで塗装することを考える人もいるかもしれません。

しかし、外壁塗装は高度な技術を必要とする工事で、国家資格もあるほどですから、素人の方が簡単にできるものではありません。

ネットでは塗装工事の方法について様々な情報があふれていますが、容易く信じてDIYをして施工が不完全だと、雨漏りが発生したり塗装が短期間ですぐに剥がれたりというトラブルへとつながってしまうでしょう。

そのため、素人でもできそうに見える工事でも、DIYでうかつに外壁リフォームに手を出すのは避けた方が無難です。

②耐用年数が長い材料を選ぶ

外壁の寿命は、耐用年数が長い素材を使用しているかどうかで決まります。

耐用年数が長いといわれる素材の順番は、①タイル25〜30年、②サイディング15〜20年、③塗装10〜20年となっていますが、これらの年数は適切な業者が適切に工事した場合のものです。

技術が低い業者に依頼したり、自分でDIYで行ったりすると耐用年数はもっと短くなってしまいます。

③優良業者にメンテナンスを依頼する

優良な業者にメンテナンスを依頼すると、耐久性の高い外壁へと仕上がります。

塗料の性能を最大限に発揮できるため、技術のない業者よりも外壁の寿命が格段に延びるのです。

優良業者かどうかを見抜くには、少なくとも2社以上の業者から相見積もりを取り、見積もり内容を比較すると良いでしょう。

3社くらいの見積もりを比較すれば、費用や工事内容に不審な点がないかを判別できるようになります。

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外壁のメンテナンスをリフォーム会社に依頼する場合の目安と費用

高所の洗浄が必要な場合や汚れがひどく自力では落としきれないような場合については、リフォーム会社にメンテナンスを依頼すると良いでしょう。

リフォーム会社では高圧洗浄機や専用の洗剤を用いた洗浄を行っており、高圧洗浄機を用いた洗浄なら1平方メートルあたり約100~200円からが相場となります。

また、コケやカビなどを除去し、再発生をある程度防止できるバイオ洗剤を用いた洗浄については、1平方メートルあたり約400円からが相場です。

高所作業で足場や養生シートの敷設が必要な場合については、1平方メートルあたり約700円からが目安となります。

リフォーム会社に洗浄を依頼すると、DIYで行う場合に比べて隅々まできれいになりますが、高圧洗浄機を使用するため、コーキングの劣化やヒビ割れがある場合については洗浄の前に補修が必要です。

その場合、コーキング剤の打ち直しが1mあたり約1000円、ヒビ割れの補修は1平方メートルあたり約2000円かかります。

外壁のメンテナンスでは定期的な塗装も必要

モルタルなどの塗装仕上げ外壁の場合には、洗浄のほかに定期的な外壁の再塗装も必要です。

これは、外壁に用いられている塗料が紫外線等によって経年劣化を起こし、防水性が低下することが理由で、ウレタン塗料なら約7年、フッ素塗料なら約15年で塗り替えが必要となります。

外壁塗装については、見た目には問題がないように見えていたとしても、実際には必要な性能を発揮できていない場合もありますので、耐用年数が近づいてきたら塗装業者に確認してもらい、再塗装を行うと良いでしょう。

また、窯業系サイディングやタイルなどの比較的耐久性が高い外壁についても、汚れを防止する目的で塗装を施した方が良い場合もあります。

光触媒塗料などの太陽光によって汚れや臭いを分解する高機能塗料もありますので、定期的な洗浄の回数を抑えたいという方は試してみてはいかがでしょうか?

費用はウレタン塗料が1平方メートルあたり約1,500円、フッ素塗料が約3,500円、光触媒塗料については約4,000円が目安です。

外壁塗装を行う場合は、洗浄に比べて施工期間が長くなり、建物の状態によっては1カ月程度かかることもあります。

また、足場と養生シートを設置するため、洗濯物が干しにくくなったり、日当たりも一時的に悪くなったりしますので、リフォームを依頼する際にはこの点についても十分に考慮しておきましょう。

セラミック外壁塗装とは?

セラミック外壁塗装に使われるセラミック塗料とは、砂や石、セラミックビーズなどの微粒子を配合した塗料で、無機塗料や無機ハイブリッド塗料とも呼ばれています。

外壁や屋根の保護として使用される塗料は、①アクリル樹脂塗料②ウレタン樹脂塗料③シリコン樹脂塗料④ラジカル塗料⑤フッ素樹脂塗料と5段階のグレードに分かれているのが特徴です。

予算や家の耐久性によって選択し、①~⑤の順番で耐久性が高くなっています。つまり、この中で最も耐久性が高い種類はフッ素樹脂塗料です。

意外かもしれませんが、セラミックは塗料のグレードには関係がありません。

セラミック塗料とは、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料のどれかにセラミックが配合されたものを指し、どの塗料を選んでも、セラミックが含まれていれば外壁塗装においてはセラミック塗料と呼ばれることになるのです。

例えばセラミック塗料が配合された水性塗料は水性セラミック塗料と呼ばれます。

また、セラミックはあくまでも塗料に配合された成分でしかないので、塗料の寿命には関係がない点にも留意が必要です。

塗料の寿命はベースとなる樹脂で決まり、樹脂成分がゼロの場合は塗料として成り立ちません。

セラミック塗料の中には、セラミックを配合するだけでなく、セラミックを配合することによって特別な効果を出している種類もあります。

その特別な効果を持つセラミック塗料の種類は下記の3種類です。

①「石材調」の見た目になるセラミック塗料
天然石をまぶしたような立体感のある仕上がりになるのが特徴です。

本物の石をまぶすと外壁に負荷がかかってしまいますが、軽いセラミックの微粒子が素材のため、塗装しても建物に影響が出ません。

②「断熱・遮熱効果」を持つセラミック塗料
断熱・遮熱効果を持つセラミック塗料を外壁や屋根などに塗ると、外壁と外の空気のあいだに中空層のバリアができ、屋外と屋内で壁を通過して移動する熱を制限するパワーが発生します。

そのため、室内の暑さや寒さを軽減させることができ、耐用年数も約15~20年と長期にわたって耐性を実現できるのがメリットです。断熱や遮熱効果以外に、防音効果や消臭効果などもある優れた塗料と言えます。

この効果を持つ塗料専門で塗装をする外壁塗装業者がいるほど、人気も効果もある塗料です。

③「低汚染性」を発揮するセラミック塗料
特殊なセラミックビーズで配合されたセラミック塗料もあります。

塗装が終わった後に乾燥すると、セラミック成分が塗膜表面に層を形成します。

外壁の表面を覆っているセラミック層は水との親和性が大きく、雨や雪が降る際に外壁に付着した水が入り込んで外壁の汚れを洗い落とす機能があるため、外壁が汚れにくいというのがメリットです。

ただ、全てのセラミック塗料に低汚染性があって外壁が汚れにくいというわけではありません。塗料メーカーによって機能が異なる場合もありますので、過去の施工実績やユーザーの感想、施工価格などをリサーチして塗料の性能の信頼性を確認するようにしましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】GAISOガイソー大和店 株式会社マルセイテック

GAISOガイソー大和店 株式会社マルセイテック

GAISOガイソー大和店 株式会社マルセイテック

神奈川県大和市で外装リフォームを中心に見て触って感じる体感型ショールームを運営。地域密着会社で年間200棟を超える実績があり、正しい施工と品質に対するこだわりから地元の信頼を得ている。

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