2024年07月03日更新

監修記事

トタン屋根の雨漏りはコーキングで補修できる?価格相場についても解説

新築では少なくなったトタン屋根ですが、軽量で安価な素材として多くの建物で使用されていました。そんなトタン屋根が雨漏りしてしまったらどうしたらよいのでしょうか。
この記事では、コーキングでの補修方法から、業者に頼んだ場合の費用相場まで幅広く解説します。

まずは
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トタン屋根における雨漏りの原因

【原因1】屋根表面のサビ

一般的にはトタンと呼ばれていますが、正式な名称は「亜鉛めっき鋼板」。

その名のとおり、鋼板を亜鉛でめっきし、さらに塗膜で保護している建築資材となっています。

亜鉛と塗膜がきちんと施されていれば比較的鋼板は錆びにくいですが、日光や雨風にさらされ徐々に経年劣化が進み、塗膜や亜鉛の保護が弱くなってしまうと屋根の表面にサビが発生します。

トタン屋根のサビは、屋根材に穴をあけるだけでなく、雨漏りにつながるおそれもあるため、早期補修を心がけましょう。

【原因2】棟板金の剥がれ

屋根の頂点を「棟」と呼び、その棟を覆うように設置されているのが「棟板金」です。

棟板金は釘により固定されていますが、屋根の中で最も温度による影響を受けやすい場所です。
そのため、長い年月をかけ屋根が温度により収縮するたびに少しずつ釘が緩んできてしまいます。

釘が緩んだままの棟板金は、突風により剥がれることで雨を防ぐことが出来なくなり、雨漏りの原因となってしまうのです。

また、棟板金が飛ばされなくても、緩んだ釘穴から雨水が侵入するケースもあります。

【原因3】強風などによる屋根材のめくれ

トタン屋根は軽量であるため、ほかの屋根材より建物にかかる負担は少ない傾向にあります。

しかし、そのぶん台風や突風に弱いというデメリットがある屋根材です。

トタンはスレート屋根材などと異なり、1枚1枚の面積も大きいため、剥がれてしまうとダメージを受ける面積も大きくなります。

また、一般的に屋根の下地には「ルーフィングシート」と呼ばれる防水シートなどが施工されています。

しかし経年劣化などで防水シートに切れやヨレなどがある場合は、トタン屋根が剥がれたことで雨漏りにつながるおそれも。

また、トタン屋根が剥がれてしまった際に防水シートも一緒に飛ばされてしまう可能性があります。

トタン屋根の雨漏り修理はDIYで可能か

DIYによる雨漏り修理は、現実的に不可能ではありません。

しかし、普段の生活で屋根に登ったことのない人や、日曜大工などの経験が少ない人は、DIYによるトタン屋根の雨漏り修理はおすすめできません。

その理由は、以下のとおりです。

  • 屋根から転落し、大けがにつながるおそれがある
  • 雨漏り補修が不十分になる場合がある

このように息を荒くしてDIYで雨漏り修理をしても、その代償のほうが大きくなってしまう可能性もおおいに考えられます。

公開しないためにも、トタン屋根の雨漏り修理はプロの専門業者に依頼しましょう。

>>トタン屋根の雨漏りは専門業者におまかせ!

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トタン屋根をDIYでコーキング補修するメリット・デメリット

メリット
デメリット
  1. 費用を抑えられる
  2. 修理まで時間がかからない
  1. 根本的な解決にはならない
  2. 雨漏りが悪化する可能性がある

トタン屋根をDIYでコーキング補修するメリット

基本的には、トタン屋根の補修は業者にまかせることがおすすめですが、DIYによりご紹介するようなメリットもあります。

【メリット1】費用を抑えられる

業者に頼むと最低限支払う必要がある最低単価というものがあり、どんなに小規模な作業でも数万円かかるケースが多く見られます。

ですが、DIYで行えばホームセンターで材料を買う費用しかかからないため、数千円しかかかりません。コーキングであれば数百円で済むケースもあるでしょう。

DIYで行う最大のメリットは費用が節約できる点と言っても過言ではありません。

【メリット2】修理まで時間がかからない

どんなに近くの業者でも、頼んでから作業に取り掛かるまで2~3日かかります。
その日の内に作業してくれるケースは稀と考えるのがよいでしょう。

また、屋根作業の場合は安全の観点から、雨が降ってしまうと作業をしない場合がほとんどです。
そのように作業を待っている間にも、雨が降れば雨漏りは進行してしまいます。

その点、DIYの場合は気づいたらすぐにでも作業できるため、ある程度雨水の進行を遅らせてくれる可能性があります。

トタン屋根をDIYでコーキング補修するデメリット

DIYはプロの専門業者ではない素人が作業をするため、次のようなデメリットがあります。
十分理解した上で作業するようにしましょう。

【デメリット1】根本的な解決にはならない

雨漏りの原因は多岐にわたるため、コーキングですべてのことを解決するのは困難です。

コーキングで雨漏りが止まったとしても、屋根素材の劣化が原因の場合、他の劣化により雨漏りが起こる可能性もあります。
その場合、根本的に解決するためには屋根材を交換することが必要です。

コーキングによるDIY補修は一時的な対処方法と考え、雨漏りが続くようであれば、専門業者に相談することがおすすめです。

【デメリット2】雨漏りが悪化する可能性がある

DIYコーキングにより雨漏りが止まったように見えても、見えない箇所で雨漏りが進行している場合があります。

このように雨漏りの進行に気づかなかった場合は、結果的に補修費用が高額になってしまうかもしれません。

また、雨漏りの発生箇所は一カ所とはかぎらないため、別の場所で雨漏りしているケースも考えられます。

雨漏り補修は専門業者におまかせ!

雨漏り補修にはこのようなさまざまなリスクがあるため、雨漏りを見つけたらまずは専門業者に相談するのがおすすめです。

>>雨漏り補修の専門業者を探すなら

DIYでトタン屋根の雨漏り修理をする際に必要な補修道具

道具の名称使用用途
マスキングテープ養生時に使用する粘着力が弱めのテープ
カッター古いコーキング剤を除去するために使用
プライマー コーキング剤の密着性を良くするための下地
コーキング剤隙間を埋めるための材料
ヘラコーキング剤を均すための道具
ヤスリ・掃除道具コーキング場所の掃除や、サビの除去に使用

DIYに必要な道具は、どれも数百円~数千円で手に入ります。

プライマーが不要なコーキング剤もありますが、プライマーが必要な製品のほうが耐久性が高い傾向にあります。

ヘラはコーキングに適した形状のものが販売されていますが、コーキングの箇所が少ない場合などは固い紙などで代用することも可能です。

カッターは細いものだと撤去している際に頻繁に折れてしまうため、歯の幅が広いものがよいでしょう。

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トタン屋根をDIYでコーキング修理するときの注意点

【注意点1】高所作業のため事故が起きないように注意する

建築の作業上、2m以上での作業は高所作業という位置付けです。
そのため、本来であれば屋根の補修は足場を組んで行う作業となります。

ですが、DIYで足場を組むことはできないため、梯子を用いて屋根に登ることになるでしょう。

足場を組んでも事故が起きる場合もあるため、DIYで屋根補修を行うことは危険な作業であることを十分に理解し、気候や体調に気を付けて事故を起こさないように注意しましょう。

【注意点2】雨漏りが直ったと安心してはいけない

雨漏りの原因が1つだけという可能性は低く、多くの場合、原因は多岐にわたります。

コーキング修理により、一時的に雨漏りが収まったとしても、他の原因が悪化すれば再び雨漏りが起こってしまいます。

コーキングの劣化は、ほかの箇所における劣化の進行も示唆しています。

そのため、DIYでの修理は一時的な処理として考え、専門業者へ点検を依頼することがおすすめです。

トタン屋根の雨漏りをコーキング補修する手順

STEP
下準備

まずは、コーキングを充填するトタン屋根を清掃しましょう。

屋根の表面にホコリやサビなどがある場合には、コーキングの耐久性が悪く、施工後すぐに剥がれてしまうおそれがあります。

STEP
養生

コーキングを施工する箇所のまわりに、マスキングテープなどで養生します。

また、施工箇所が広範囲にわたる場合には、薄いビニールなどで周囲が汚れないように養生をすると安心でしょう。

STEP
既存のコーキング撤去

カッターなどを使用し、既存のコーキングを撤去します。

コーキングを撤去する際は、カッターの刃などで屋根本体を傷つけないように注意しましょう。

STEP
プライマーを塗布

屋根材とコーキングの密着性を高めるために、施工箇所の下地となるプライマーを塗布します。

STEP
コーキングの施工

ここまで準備ができたら、コーキングを施工します。

施工箇所の余計なコーキングはヘラなどで除去すると、きれいに仕上がります。

STEP
乾燥

コーキングを施工したら、半日~1日程度乾燥させます。

コーキングの表面部分は比較的すぐ固まりますが、コーキング全体が完全に乾燥には時間がかかります。

なお、乾燥中はコーキングを指で触るなどは控えましょう。

コーキングの乾燥中は、気候に注意!

乾燥途中に雨が降ってきたり、湿気が高くなったりした場合には、乾燥時間の延長が必要になるケースもあります。

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コーキング剤以外でトタン屋根の雨漏りを修理する方法

【方法1】防水テープを使用する

雨漏りの原因が釘が錆びてしまったことによる穴などであれば、コーキング剤ではなく、防水テープによる補修も可能です。
防水テープはコーキング剤とは異なり、乾く時間を必要としないため、天気に左右されることが少なくなるメリットがあります。

ですが、適した防水テープを選ばないとすぐに剥がれてしまったりと期待した補修効果を得られない場合があります。

【方法2】屋根塗装

原因が局所的であれば、コーキングやテープによる補修が可能ですが、サビが広範囲に及ぶ場合は屋根全体を塗装するのが効果的です。

この場合DIYでの補修は難しいため、専門業者に依頼する必要があります。

ただし、サビの状態が重度な場合や、穴が開いてしまっている場合は塗装ができなかったり、別の補修も必要になる可能性があります。

【方法3】屋根全体を補修

トタン屋根は安価で軽い素材ですが、比較的劣化が早いため、頻繁に雨漏りするようであれば屋根全体を補修することも考えましょう。

その場合、トタン屋根の上に新しい屋根材を乗せる「カバー工法」と、屋根全体を交換する「葺き替え」があります。

屋根の状態により可能な補修内容は異なるため、専門業者による現地調査の上、適切な方法を選びましょう。

>>屋根の葺き替えについての詳細はこちら

トタン屋根の雨漏り修理の価格相場

補修方法費用相場
コーキング剤補修
(DIY)
~1万円
コーキング補修
(業者)
2万円~
防水テープ補修
(DIY)
~1万円
屋根塗装30~50万円
カバー工法60~80万円
葺き替え45~150万円

DIYの場合は材料をホームセンターで揃えてしまえば、1万円未満で済むことがほとんどです。

ですが、ほぼ同じ作業工程であっても、業者に頼むと最低限支払わなくてはならない金額があり、出張費や諸経費なども考慮すると5万円程かかります。
業者に依頼した場合は、同時に点検を行ってもらい、補修後の提案もしてくれるでしょう。

屋根の塗装や、全体の補修は使用する材料と建物の規模などによるため、かかる金額にも幅が見られます。

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【Q&A】トタン屋根の雨漏り修理でよくある質問

トタン屋根が雨漏りしてしまった場合、修理と葺き替えどちらがおすすめですか

トタン屋根の劣化具合により異なりますが、築年数が経っている場合、修理では雨漏りが改善しないケースが多いため、屋根の葺き替えがおすすめです。

トタン屋根が比較的新しく、部分的な劣化の場合には補修で改善する可能性もあるため、劣化具合を見極めて判断するとよいでしょう。

トタン屋根の修理には何日かかりますか

DIYや部分的な補修であれば1日で終わるケースがほとんどです。

しかし、塗装や葺き替えの多くは10日~2週間程度かかります。
また、それらの工事には足場の設置が必要で、工程によっては工事が終わってもしばらく足場が撤去されない場合もあります。

足場撤去までを考えると、合計2~3週間かかるケースもありますので、工程には余裕を見ることが必要です。

トタン屋根の修理業者はどこで探せますか

屋根を修理できる業者は、ハウスメーカーから地元の工務店まで多数あり、1社ずつ比べることは困難です。

また、ホームページなどを持たない業者の場合は評判なども不明確なことがあります。

そんなときは、無料で地元の費用相場がすぐにわかる ハピすむ を活用しましょう。
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複数の業者を同時に比較できるため、トタン屋根の修理にかかる費用相場がわかるので、納得して工事を依頼できるでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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