2024年01月24日更新

監修記事

トタン屋根の葺き方や種類について

屋根リフォームは、室内の目の届く範囲ではないため、意外とおざなりになる個所です。トタン屋根や金属屋根の種類とおおよその費用や耐用年数、葺き替え工事の内容、依頼すべき業者の選定方法に関する情報を調べてお伝えしております。

トタン葺きの意味について

屋根 トタン 葺き

トタン葺きの意味

「トタン」は建築材料として使用する「亜鉛めっき鋼板」を指します。

別称で「亜鉛鉄板」、「亜鉛鉄鍍板」とも呼ばれます。

が「トタン」が世間では広く認知されている言葉です。

「トタン」の語源は「亜鉛」をポルトガル語で発音すると「Tutanaga」と言い、それを聞いた当時の日本人が現在の言葉として残したものと思われています。

一般的にイメージする「トタン」の形状は波板と言われる湾曲した板を想定される方が多くいるでしょう。

波板は「JIS」に「鋼板製波板の形状及び寸法」が規定されていて、軟らかい鋼板に亜鉛メッキしたものを言います。

波板にした理由は平鋼板を凹凸にすることで強度を高める効果があり、現在の形に落ち着いたものです。

現代ではあまり見かけなくなりましたが、「トタン」を使用する主な箇所は簡易な建築物の屋根や壁、塀などに使われています。

稀に雨樋やバケツ、じょうろ、塵取りにも加工されています。

「トタン」とよく間違われるものに「ブリキ」がありますが、「ブリキ」は鋼板のスズをメッキしたもので、昭和の時代にはおもちゃの加工に使われたり、缶詰の入れ物として製造されていました。

タン屋根の特徴とメリット・デメリット

屋根 トタン 張替え

トタン屋根とは鋼に亜鉛をコーティングした亜鉛メッキ鋼板のことで、80年代の高度経済成長期に屋根材としてよく使用されていました。

また、ひと昔前まではアパートなどの屋根材としても広く使用されていました。現在でも簡易的な建物や倉庫などの屋根として使用されています。

近年、住宅の屋根材としては少なくなってきたトタン屋根ですが、トタン屋根のメリット・デメリットにはどのようなことがあるのかそれぞれ見ていきましょう。

トタン屋根のメリット

トタン屋根のメリットは以下の通りです。

  • 鉄板を使用するため雨漏りが発生しづらい
  • 軽量のため耐震性が高い
  • 設置費用が安価

トタン屋根の最大のメリットは設置費用が安価なことでしょう。コストがあまりかからないことで倉庫などの建物の屋根材として使用しやすくなっています。また軽量で、施工するのが簡単なため短期間で設置できます。

トタン屋根のデメリット

トタン屋根のデメリットは以下の通りです。

  • 外観が安っぽくみえる
  • 雨が降ったときに雨音が響きやすい
  • 断熱性が低い
  • トタン自体は防水性が高くないため塗装が必要
  • サビやすい

トタン屋根のデメリットは見た目が安っぽく見えてしまうことが挙げられます。その他、断熱性が低いため日差しの熱を室内に通してしまい、冷房効率が悪くなるでしょう。

また、経年劣化などでメッキが剥がれてしまったトタンは防水性が劣ってしまうため、塗装などのこまめなメンテナンスが必要になります。その他に、雨が降ると音が響くため、住居の屋根がトタン屋根の場合は雨音がうるさく感じてしまうといったこともあるようです。

屋根に使用される屋根材の種類

屋根に使われる建築素材は

  1. 日本瓦
  2. 化粧スレート(コロニアル、天然、コンクリート)
  3. 金属鋼板(トタン、鋼板)
  4. 防水シート

などが主だったところです。

この中で1~3について調べました。

1:日本瓦

純然たる和風建築で称する瓦で、重さも適度にあります。寿命は長く約100年は持つと言われています。

おもにお城や寺社建築で使われます。

2:化粧スレート(コロニアル、天然、コンクリート)

化粧スレートは、セメントに繊維を混ぜて加工されたもので、1枚が薄く軽量なので、屋根にかかる重量の負担が軽減されます。

また、施工もしやすく安価なので建築費の高騰を防ぎます。

欠点は割れやすく、新築時には気づかないようなひび割れが、経年変化や台風の影響などでかけて落ちることがあります。

紫外線による劣化や、北面にカビが生えるなどの症状が起こり得るので、メンテナンスが必要です。

約10年毎に外壁塗装と一緒に屋根を塗装していても、約20年経つ頃には葺き替えをしたほうがいい屋根材でもあります。

別名「カラーベスト」とも呼ばれますが、商品名が一般化したもので、コロニアルも「ケイミュー株式会社」の商品名です。

3:金属鋼板(トタン、鋼板)

トタン屋根は継ぎ手が少ないので、雨もりがしにくい屋根材と言えます。

また、施工時間も短く材料費が安価なことが魅力の一つです。

欠点は耐久性が低い事と雨の音などに対する防音性が期待できない事、夏が暑く、冬が寒いなどがあります。

トタン屋根を維持するには、比較的まめな塗装が必要となります。

塗装する時には、錆を落とす「ケレン」という作業を必ずした後、錆止め塗料による下塗り、中塗り、上塗りをしなければならないので、手間がかかります。

また波形の形状により表面積が多く、見た目や屋根を吹く施工面積以上に塗料が必要となります。

理想は約5年周期で塗装工事を行うといいのですが、予算などの問題があるかもしれません。

トタン屋根の種類について

トタン屋根は「金属屋根」の1種です。

トタン屋根以外の主だった「金属屋根」の種類には

  • ガルバリウム鋼板
  • ステンレス鋼板
  • コロニアル瓦

等があります。

トタン屋根

亜鉛の防食性を利用して錆にくく加工されたもので、おもに工場や倉庫の屋根として使われることが多いようです。

建築登記では「亜鉛メッキ鋼板葺き」と表記されるのが正式な名称です。

メリットは軽量で耐震性があることや施工が比較的容易にできる、安価である、勾配が緩やかなので安全な作業が出来ることなどです。

デメリットは雨もりが起きやすい、板金職人の技術の差が出やすい、錆止め塗装をしなければならない、雨の音が響きやすいなどがあります。

また、断熱性がなく、耐用年数が短いのも短所です。

断熱性を高めるには、「ガイナ」の様な超断熱塗料で塗装したり、断熱使途を下地に挟み込む等手間を掛けなければなりません。

また、遮音性を高めるには、遮音シートを利用することで音を軽減できます。

施工費用は、1㎡当たり約5,000円~6,000円が相場価格です。

これに別途足場工事費が加わります。

葺き替えの場合は更に既存鋼板の撤去、処分費、下地板の調整費が加算されます。

ガルバリウム鋼板

「ガルバリウム鋼板」は1970年代初期にアメリカで開発された「アルミニウムと亜鉛メッキ鋼板」の総称を言います。

「ガルバリウム鋼板」は防食性が高く、メッキ皮膜の寿命は約20年以上と報告されています。

デザイナー建築でも取り上げることが多く、比較的人気のある建築材料です。

主に外壁に使われることが多く、屋根やベランダ周り、雨樋に加工されたりしています。

屋根材としての耐久性は約5倍あり、熱反射性を持っているのが特徴です。

また、塗装をすることで更に耐久性を伸ばすことも可能となります。

メリットは寿命が長い事と工事費用が安く収まることで、デメリットはトタン屋根と同じで断熱性と遮音性が悪いことです。

遮音性を解消する方法として、天然のチップを吹き付ける「自然石粒仕上げ」という方法があります。

表面に細かい石粒の凹凸で雨粒が拡散されるので、音を抑える効果が期待できます。

施工費用は、1㎡当たり約9,000円~12,000円が相場価格です。

これに別途足場工事費が加わります。

葺き替えの場合は更に既存鋼板の撤去、処分費、下地板の調整費が加算されます。

ステンレス鋼板

ステンレスと聞くとスプーンやフォークをイメージしますが、建築材料のステンレスには、鉄が含まれている為、決して錆びない訳ではありません。

錆を防ぐためには、塗装が必要になります。

また材料費が高く、一般家屋の屋根材で使われることはまれで、施工費用は1㎡当たり約2万円超が相場価格です。

例えば屋根面積が100㎡の場合、屋根工事だけで200万円を超えるという事になります。

これに別途足場工事費や下地調整費、雑費が加算されます。

コロニアル瓦

「コロニアル」という言葉が一般的になるほど、戸建て住宅では、山型の屋根では多く使われる建築材料です。

厚みは約5mmほどしかないのでとても薄く軽量な瓦ですが、寿命は長く約20年~30年くらいが葺き替え時期と言われます。

形状は平らなものや波型と言われる湾曲した形があります。

メリットは軽量で材料費が安価であること、デザイン性が高く耐震性があることです。

デメリットは薄いことから、ひびが入りやすく、気が付かない内に割れて欠け落ちてしまうことがあります。

また、表面が塗装されているので、外壁の塗り替え時期に一緒に塗装をしたほうがいいでしょう。

対候性は塗装することで高くなります。

施工費用は、1㎡当たり約1万円~1万3,000円くらいが相場価格です。

これ以外に足場工事費が加算されます。

葺き替えリフォーム工事の場合は別途既存の屋根材の撤去処分費と下地板調整、防水工事、雑費などが加算されます。

トタン屋根のリフォームにかかる費用相場

屋根 トタン 張替え

トタン屋根のリフォームにかかる費用相場をご紹介します。

トタン屋根の部分的な修理費用相場

トタン屋根の部分的な修理には、サビや穴が数カ所あった場合の補修作業などがあります。

補修する面積や作業内容によって費用は異なりますが、トタン屋根の部分的な修理費用は1平方メートルあたり約4,000円が相場となります。

トタン屋根の葺き替えとカバー工法に必要な費用相場

次にトタン屋根の葺き替えとカバー工法に必要な費用相場をご紹介します。

葺き替えの費用相場

トタン屋根からトタン屋根へ葺き替えるときの費用相場は1平方メートルあたり約9,000円~約12,000円となります。

また、新しい屋根材をガルバリウム鋼板にした場合の費用は1平方メートルあたり約11,000円~約14,000円となり、トタン屋根に葺き替えるよりも高くなる傾向にあります。

カバー工法の費用相場

カバー工法の場合、トタン屋根にトタンを重ね張りするときの費用は1平方メートルあたり約7,000円となります。

また、重ね張りする屋根材をガルバリウム鋼板にしたときの費用は1平方メートルあたり約9,000円となり、葺き替えと同じくガルバリウム鋼板にすると単価が少し上がるでしょう。

しかし、耐久性などに優れているため今後のことを考えるとトタンよりもガルバリウム鋼板がおすすめです。

トタン屋根の塗装にかかる費用相場

トタン屋根の防水性を保つためには塗装する必要があります。トタン屋根に塗装するシリコン塗料とフッ素塗料の費用相場は以下の通りです。

  • シリコン塗料:(100平方メートルあたり)約50万円
  • フッ素塗料:(100平方メートルあたり)約66万円

※足場設置、高圧洗浄、ケレン(下地調整)、下塗り塗料、破風、雨どい塗装など含む
※劣化状態や選ぶ塗料のグレードなどによって費用が変わります

トタン屋根の葺き替えとカバー工法

トタン屋根の築年数が長く劣化した場合、トタン屋根の葺き替えとカバー工法のどちらかを選ぶことになります。葺き替えとカバー工法それぞれの特徴とメリット・デメリット、選び方などを見ていきましょう。

葺き替えの特徴

葺き替えとは、既存の屋根材を撤去し新しい屋根材に替える工法のことです。既存の屋根材を撤去するため、下地材などが腐食していても新しいものへ取り替えられるため屋根材や内部が傷んでいるときに有効な手段となります。

葺き替えのメリット・デメリット

葺き替えのメリット・デメリットは以下の通りです。

【葺き替えのメリット】

  • 既存の屋根材と違う素材の屋根材が選べる
  • サビにくい素材を選ぶことで耐久性が上がる
  • 既存の屋根材を撤去するため防水シートの交換ができる
  • 外観がきれいになる
  • 屋根の耐用年数が長くなる

【葺き替えのデメリット】

  • 既存の屋根材を撤去し、新たに下地から作っていくため工事期間が長くなる
  • 作業人数や廃材処分費などがかかるため比較的費用が高額になる

葺き替えの場合、既存の屋根材をすべて撤去し新しいものへ取り替えるため今後雨漏りなどの心配はなくなるでしょう。

しかし、一番のデメリットなのが費用です。人件費や廃材処分費が必要になるため重ね張りより費用がかかりやすくなります。

カバー工法の特徴

カバー工法とは、既存の屋根材の上に新たな屋根材を重ね張りする工法のことです。トタン屋根の劣化具合が比較的軽度で、下地などに影響がない場合に有効な工法となります。

カバー工法のメリット・デメリット

カバー工法のメリット・デメリットは以下の通りです。

【カバー工法のメリット】

  • 葺き替えよりも費用が安価に施工できる
  • 既存の屋根材の上から重ね張りするので工事期間が短い
  • 重ね張りすることで二層になり遮音性や断熱性が上がる

【カバー工法のデメリット】

  • 屋根材の内部の腐食などの劣化具合が酷い場合は重ね張りできない
  • 既存の屋根材と新しい屋根材を重ねるため重量が重くなり、建物に負担がかかりやすい

カバー工法の場合、葺き替えと比較して安価で施工できるのがメリットでしょう。また重ね張りによって遮音性や断熱性が上がるのも良い点と言えます。

しかし、カバー工法を選んだとしても既存の屋根材の状態が良くないと施工できないことがあるため注意が必要です。

葺き替えとカバー工法の選び方

葺き替えとカバー工法どちらを選んだらいいのか迷ってしまうことがあるかもしれません。もしトタン屋根の築年数が浅く塗料の剥がれ程度であれば、葺き替えやカバー工法ではなく補修をした上で塗り替えを行う選択肢もあります。

しかし、築年数が約20年~約30年経過すると、屋根の下地なども劣化している可能性があるのでカバー工法ではなく葺き替えを検討した方が良いかもしれません。

一方、築年数が古くても屋根材や下地の状態が良いのであれば、カバー工法を選択できる可能性があります。既存の屋根材の痛みが激しいのにもかかわらずカバー工法を施工すると、雨漏りなどの原因となってしまいます。

そのため、屋根材の葺き替えかカバー工法か選択する前に、一度屋根の専門業者に調査してもらってからどちらかを選択するようにしましょう。

できれば信頼置けるリフォーム業者に2~3年に1度は点検をしてもらえば安心です。お家の健康診断と思いましょう。簡単なタッチアップ込みで半日程度1万~2万円で済みます。

トタン屋根の張替え時期は?

トタン屋根の耐用年数は約10年~となりますが、塗装やサビ止めなどのメンテナンスを行うことで最高約20年程使用できるでしょう。

トタン屋根の劣化症状が色あせ程度の場合、トタン屋根の再塗装を行えば耐用年数を伸ばすことができます。

しかし、広範囲にサビが発生した場合は塗装時にサビを落す「ケレン」という作業が必要になるため、その分の手間で塗装費用が高額になってしまう可能性があります。

そのためトタン屋根全体がサビついてしまった場合、費用などの面から屋根の葺き替えをした方が良いケースもあります。

また、劣化症状が進行し屋根内部などの腐食が進行しているようであれば、塗装や部分的な修理ではなく全体的な屋根の張り替えが必要となるでしょう。

屋根をリフォームする際の最適なリフォーム会社の選び方

屋根 トタン 葺き
屋根リフォームを依頼する場合、その土地の気候風土を熟知し、社歴が長く、職人の出入りが少ない会社が理想です。

屋根リフォームの施工方法には、丸ごと既存の屋根材を撤去して新たに葺き替える「葺き替え工事」と既存の屋根材の上に新しい屋根材を貼り込む「カバー工法」、屋根の塗装工事をする塗装工事」の3種類があります。

また、屋根リフォーム工事の時期は出来れば外壁を足場をかけて行う塗装工事やサイディングの貼り替えと一緒に行うことをお勧めします。

理由は、外壁の修繕も屋根リフォームも足場を組まないとできない工事だからです。

足場の工事費を2回払うより、1度で済ませたほうが経済的でもあります。

工事会社の選定は、新築時の施工メーカーや工事店に依頼できればいいのですが、新たに依頼する場合は、この項で最初に記載した社歴や業務内容の精査が必要になります。

見積もりを依頼する前には、出来るだけ数多くの物件を見ておくといいでしょう。

新築現場を訪問するのではなく、買い物途中でも、出先でも街中の住宅の屋根を眺めるだけで目が養われていきます。

インターネットで画像検索や、屋根業者のサイトを複数確認しながら、気にいったサイトはチェックしておくのもお勧めです。

また見積もりの際は、必ず複数の業者や会社から取り寄せ、合見積もりで検討しましょう。

この提出された見積もりに、「一式」と書かれている場合は、内容の確認を取るようにしてください。

悪質業者は後から工事費用を水増しするため、「一式」と書くことがあるようです。

それを踏まえた上で、施工方法と見積もりの内容がどれほど細かく書かれているかや、依頼する業者の信頼度などの確認も大切です。

屋根リフォームで、優良な会社を見つけるには?

本記事の屋根リフォームは一例で、「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なり」ます。複数社の見積もりを「比較」をすることが重要です!

実際のリフォーム費用が気になった方は見積もり比較のステップに進みましょう!

「本当に信頼できる会社が分からない……」「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒……」

そんな方のため、無料で簡単に比較できるようになっています。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、1000社以上が加盟しており、全て厳正な審査を通過している会社ですので安心してご利用できます。

無料の見積もり比較はこちら>>

後悔しないリフォーム・満足できるリフォームのため、慎重にリフォーム会社を選びましょう!

まずは
無料お見積もりから

この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

LINE 友達追加
【お住まい周辺】
無料一括最大3社
リフォーム見積もりをする