2023年11月06日更新
外構工事とは?工事の種類から心得まで解説します
外構工事とは、自分の敷地内にあり、かつ住宅の外部にあるもの全般の工事です。この外構工事には、実に様々な工種があります。それだけに工事をどこにお願いすればいいのか、よく分からないという方もいます。外構工事を依頼する際の心得についてみていきましょう。
目次
- 1 外構工事とは何をする工事なのか?
- 2 外構工事を形作る3つのスタイルとは
- 3 外構リフォームの見積もり相場って?
- 4 主な外構工事のリフォーム工事費用の相場
- 5 外構リフォームの費用を安く抑えるコツとは
- 6 外構リフォームにはどんな種類がある?
- 7 外構工事完了までの流れを解説
- 8 外構工事を失敗させないために注意すべきこと
- 9 外構工事を請け負っている会社に種類はあるのか?
- 10 外構工事を施工会社に依頼する際の心得とは
- 11 外構工事にローンや控除が適用されるのか?
- 12 外構・エクステリアリフォームの種類やタイミングは?
- 13 様々な外構・エクステリアリフォームの費用相場
- 14 外構工事の施工事例5つ
- 15 外構工事の失敗事例を知っておこう
- 16 外構工事の施工例を公開している会社の種類と特徴
- 17 外構工事の施工例からわかること・わからないこと
- 18 外構工事の費用について失敗しないための知識を知りたい
- 19 外構・エクステリアのリフォームはどこに依頼すべき?
- 20 外構工事費用を抑えるポイント
- 21 エクステリアをDIYするときの注意点
- 22 格安で外構・エクステリアのリフォーム工事をするには?
- 23 テラス屋根の設置でエクステリアを豪華に
- 24 フェンスの格安リフォームの方法
- 25 業者に頼んだ方が格安となる事も
- 26 外構工事を発注する業者の選択肢とは
- 27 外構リフォームの業者選びのコツとは
外構工事とは何をする工事なのか?
外構工事とは、家(建物)の外で行われる敷地内の工事のことです。最近では「エクステリア工事」と呼ばれることもあります。
土地の形状や家の形状などによって、工事内容が異なってくるため、工事はそれぞれの家に合わせたオーダーメイドで行われます。
少し庭の様子を思い浮かべてみても分かるように、外構工事には、門塀、植栽、カーポートなど、数多くの種類があります。
どのような工事があるのか、具体的に紹介していきましょう。
玄関と門塀の外構工事
外構工事は、敷地を囲う塀やフェンスの設置が基本になりますが、近年ではあえて塀を設置しないオープン外構を選択する人も増えてきました。
出入口となる門には、門柱、門扉、表札、ポストを設置するのが一般的です。玄関までに至るアプローチは、泥汚れを防ぐために、タイルや踏石を設置します。
敷地の高さは、水が入り込まないように道路より高く設定していることが多いため、アプローチの途上は階段を設けることもあります。
これらの工事を行った場合、工期は約1~2週間になります。
それでは、工事費用はどのくらいになるのでしょうか。
空洞ブロック3段積に高さ1.0mのメッシュフェンスを10m設置した場合、費用相場は約30万~35万円です。
門は空洞ブロック7段積み幅4mの袖門とし、門扉、門前照明、表札、ポストを取り付けた場合、費用相場は約50万~70万円となります。
玄関アプローチは、300角タイル仕上げとし、10平方メートル施工した場合、費用相場は約40万~50万円です。
テラスやガーデンルームを含む庭の外構工事
住宅の憩いの場として、リビングの掃き出し窓の外部に、テラスやガーデンルーム、ウッドデッキなどを設けることがあります。
また庭のスペースを癒しの空間とするために、低木や高木などの植栽をしていくことがありますが、こうした造園工事も外構工事に含まれます。
これらの工事の工期は、それぞれ約1日~3日です。テラスの費用相場は、間口3.6m×奥行1.8mの取付工事で約60万~75万円となります。
ガーデンルームを設置した場合の費用相場は、間口3.6m×奥行1.8mで約70万~85万円です。
樹脂製ウッドデッキを6平方メートル設置した場合の費用相場は、約30万~40万円かかります。
植栽は成長した高木を植えてもらうと高価になりますが、高さ1.0m~1.5mの苗木を植えてもらうと比較的安価に施工できます。
高木の苗木を5本植えた場合の費用相場は、約3万円~4万円です。
駐車スペースの外構工事
車を所有する家では、駐車場となるスペースにカーポートを設置したり舗装をしたりする外構工事を行います。
カーポートの設置と舗装を行い、伸縮門扉を取り付けた場合の工期は約1週間です。
これは、カーポートの基礎が硬化するまでの養生期間を取るためで、実際に作業する期間は2日程度です。
これらの工事の費用相場は約50万~60万円です。
カーポートの代わりに箱形のシャッター付ガレージを設置する場合がありますが、この場合の費用相場は約45万~55万円となります。
駐車場をコンクリートにする際の相場や施工内容
駐車場をコンクリートにする工事は、駐車場の工事の中では最も人気があり標準的な工事といえます。
理由としては、手入れがしやすいこと、デザイン的にも選択の幅が広いこと、さらに耐久性も高いことがあげられます。
駐車場をコンクリートにする工事の大まかな流れとしては、まず、駐車場予定の敷地の余分な土を取り除きます。
そこに砕石を敷き、ワイヤーメッシュを入れてコンクリートを流し込み、固めていきます。
上記が一般的な流れになります。次に工事の相場についてです。業者によって様々ですが、1㎥あたり1万円前後が相場になります。
他の工事内容によっても変わってきますので、複数の業者から見積もりをとってしっかりと比べることが大事になってきます。
また、費用を抑える方法としては車が乗る場所意外には芝生や砂利を敷き詰めるという方法があります。
駐車場は全面的に車のタイヤが通るわけではありません。むしろ、駐車場の大部分は通らない可能性のほうが高いため、全てコンクリートにする必要はないといえます。
タイヤが通らない場所は芝生や砂利でも問題ありません。
デザイン面においても、全てコンクリートの駐車場は飾り気がなくなってしまうので、芝生を入れることでお洒落な外観に変わります。
そのため、費用的にもデザイン的にもコンクリートと併用した形で駐車場をデザインすると良いでしょう。
ベランダやバルコニーなど2階のエクステリア工事
住宅の本体工事が完了後、2階床部分に張り出してデッキを取り付けることがあります。
一般的に、屋根のあるものをベランダ、屋根のないものはバルコニーと呼んでいます。
幅3.6m×奥行1.2mのベランダを設置した場合、工期は1~2日、費用相場は約65万~80万円です。
外構工事を形作る3つのスタイルとは
外構工事には主に「オープンスタイル」「クローズドスタイル」「セミオープンスタイル」の3つのスタイルがあります。
それぞれの特徴についてご紹介します。
オープンスタイル
「オープンスタイル」の外構とは、敷地の周りを塀やフェンスで隠さない、開かれた外構のことを言います。
外からの目隠しがないためプライバシーの確保は難しくなりますが、室内から屋外を見たときに開放感が感じられ、広々とした空間を作ることができます。
クローズドスタイル
「クローズドスタイル」の外構とは、敷地の周りを比較的高めの塀や生垣、フェンスなどで囲い、外側から見えないようにした閉ざされた外構のことを言います。
外からの視線をシャットアウトするため、庭でプライベートを満喫したい方や都心部の住宅などでよく好まれます。
プライバシーを守ることができますが、敷地が狭い場合は圧迫感や閉塞感を感じることがあるため、広い敷地に適したスタイルです。
セミオープンスタイル
「セミオープンスタイル」の外構とは、オープンスタイルとクローズドスタイルの中間のようなスタイルです。
両者の良い部分を取り入れており、塀や門は設置するものの比較的低めにしたり、一部分だけに高めの塀を設置したりすることで、プライバシーを守りつつも開放感を感じらる外構にすることができます。
外構リフォームの見積もり相場って?
ここでは外構リフォームにかかる具体的な費用の相場について見ていきましょう。費用帯ごとに可能な外構リフォームの内容についてもご紹介します。
しかし、費用の相場は各住宅での施工範囲の広さや条件、使用する材質やデザインなどによって大きく異なります。
ここでご紹介する価格はあくまでも参考としてご覧いただき、実際にリフォームを検討する場合には複数のリフォーム会社へ見積もりを取り、正確な相場をつかむようにすると良いでしょう。
約10万円以下でできる外構リフォーム
- 芝生の設置
- アコーディオンタイプの門扉設置
- 既存のデッキやテラス周辺の修理
- アプローチや犬走り用の砂利敷き詰め
芝生を敷く工事や伸縮型の門扉取り付け、砂利を敷き詰める工事などは約10万円以下で依頼することができるでしょう。
また、すでにあるデッキやテラスの修理も同じくらいの価格になることが一般的です。
約10〜30万円でできる外構リフォーム
- 開き戸、引き戸、敷地内の門扉の取り付け(新規取り付け、既存解体あり)
- ウッドデッキ(10平方メートル以内)
門扉は、既存のものを新しくする場合、解体や撤去費用を含めても約30万円以内には収まると言われています。また、10平方メートル以内の人工木のウッドデッキの設置工事も、これくらいの費用が一般的です。
約30〜50万円でできる外構リフォーム
- ウッドデッキ(10平方メートル以上)
- カーポート設置(1台分)
- 床タイル・レンガ施工
ウッドデッキで広さが必要な場合や、天然木のハードウッドを採用する場合などは比較的高額になります。
一般的なカーポートは、1台用のものであれば約30万円前後で施工が可能でしょう。
また、洋風住宅などによく見られるタイルやレンガの敷き詰めなどは、広さにもよりますが一般的な相場は約35万円です。
約50〜70万円でできる外構リフォーム
- フェンス取り付け
- 庭を含むリフォーム
フェンス設置はコンクリートの基礎工事から必要なケースが多く、大掛かりな工事になることが多いため値段の相場は高くなります。
テラスやデッキの設置と庭のリフォームなどを組み合わせるリフォーム工事も、これくらいの価格で行われるのが一般的でしょう。
約70〜100万円でできる外構リフォーム
- カーポート設置(2台縦列、2台並列)
2台用のカーポートを設置する場合は、安くても70万円代となる場合が多いでしょう。
約100万円以上でできる外構リフォーム
- トータルガーデンリフォーム(花の造園含む)
花壇を含め、テラスやタイル、フェンス、門扉など全体に及ぶ外構リフォーム工事は、100万円を超えるケースが多くなります。
主な外構工事のリフォーム工事費用の相場
主な外構工事の一般的な費用の相場にそれぞれついてご紹介します。しかし、選ぶ素材や施工する面積によって価格が大きく変わる点には注意が必要です。
また、敷地が前面道路と比べてかなり高くなっている場合、土砂の流出などによる地盤の崩壊を防ぐための擁壁工事が別途必要なケースがあります。1m以内であれば約120~約200万円、約1~2mでは約240~400万円程度の費用がかかります。
門扉
門扉回りには塀、郵便ポストや表札なども併せて設置することが一般的で、リフォーム費用は約15万円~約30万円程度が相場です。
カーポート
カーポートを新設し、駐車スペースを土間コンクリートとして設置する場合の費用は、約50万円~約100万円程度が相場となっています。
フェンスの新設
フェンスを新設する場合、一般的には、境界を区切る場合は高さ1m程度のフェンスが、目隠しを目的とする場合はさらに高いフェンスが設置されます。
一般的なアルミ製フェンスを家の周囲に設置する場合は約50万円程度が相場です。
また、目隠しとして部分的に設置する場合、10万円~約40万円程度が相場でしょう。
玄関アプローチ
レンガやタイルなど、素材によって費用は異なりますが、アプローチが奥行き5m・幅1m程度の場合では、約5万~約15万程度が相場だと言われています。
庭
庭の費用は規模に大きく左右されます。庭に芝生を敷く程度の簡易な工事であれば、1平方メートル当たり約1万円程度が相場でしょう。幅10m奥行き2m程度の庭であれば、約20万円程度の費用が目安です。
しかし、どのように庭を造作するのかによっても費用は大きく異なります。
ベランダ
雨漏り対策として一般的な防水加工リフォームを行う場合であれば、約10~20万円程度が相場です。新設の場合、一般的な費用の相場は約40万円程度でしょう。
テラス・ウッドデッキ
テラスの屋根や床を含めた設置費用は、約50万円程度が相場となっています。また、木材に比べて比較的安価な樹脂製のウッドデッキ素材であれば、約40万円程度の費用が相場です。
外構リフォームの費用を安く抑えるコツとは
上記のように、施工の内容や材質によって外構リフォームの費用は大きく変わってきます。費用をできるだけ抑えるために、次のようなポイントを押さえておきましょう。
庭の造成も同じタイミングで依頼する
ゆくゆくは庭の造成も依頼しようと思っている場合は、他の外構工事と同じタイミングで施工を依頼しましょう。芝やフェンス、門扉などの設置と造園リフォームが干渉してしまった場合、どちらかが完成しているのに壊す必要が出る可能性も否めません。
しかし、同時にリフォームを行えば、効率よくお互いの施工を進めることができます。
また、外構リフォーム業者の中には、造園業者と協力して施工をしているところもあり、腕の良い業者を紹介してくれる可能性もあります。業者探しの手間が省け、なおかつ信頼できる業者にリフォームを任せることも可能でしょう。
さらに、外構の工事期間も短くできるので、家の防犯面や見栄えから考えても同時にリフォームすることはメリットとなります。
見積もりは複数社からとる
見積もりを依頼する場合は、複数の業者に依頼しましょう。今ではインターネット上で検索するだけで業者を探すことができきます。
しかし、最初から1社に決めてしまうと、極端に高い見積もりや低い見積もりが出てきた場合でも見分けることができません。リフォーム費用はケースバイケースで、現状や季節など条件によって変動するため、決まった相場があるわけではありません。
どのようなリフォームをするかを決めたら、必ず複数社に見積もり作成を依頼しましょう。
複数の業者に一括見積もり依頼ができるウェブサイトもありますので、どの業者に依頼すべきか迷う場合には活用を検討すると良いでしょう。
外構リフォームにはどんな種類がある?
家の外回りをリフォームする方法は複数ありますが、ライフスタイルや用途に合わせて工事内容を選ぶことが大切です。主に下記のような種類があり、それぞれについて具体的にご説明します。
- 門まわり
- フェンス
- カーポート
- 庭
門まわり
門まわりのリフォームの中でも人気なのは門扉の設置工事です。
門扉を取り付けることで、自宅の防犯性を高めることができます。人感センサー付きの外灯や背の高い門扉を採用すれば、中からの見え方を大きく変えずに、より防犯機能をアップさせることができるでしょう。
また門扉は、子どもやペットの飛び出し予防や、不要な訪問営業などから距離を取るといった役割も果たしてくれます。
しかし、家に続くアプローチの入り口となるため、動線や使い勝手をよく考慮して設置することが大切です。将来の高齢になったときのことも考慮してバリアフリーに対応できるようにしておくと、さらに安心でしょう。
実際に門扉を取り付ける際には、門扉と門柱、門塀を設置する工事となりますが、フェンスを設置するケースも多く、庭や家との調和も考える必要が出てきます。
門扉の主な種類と特徴をご紹介します。
開き戸
定番の門扉のひとつで、片開きと両開き、親子開きのタイプがあります。また、一般的には内開きが広く普及していますが、外開きタイプのものもあります。
引き戸
扉が袖壁に引き込まれるタイプで、開き戸のように扉を開閉するためのスペースが不要ですが、引き戸を引き込むためのスペースが必要になります。
アコーディオン扉
伸縮タイプの門扉で、カーポートの入り口などによく使用されています。さまざまな幅の間口に対応でき、値段もリーズナブルです。
フェンス
フェンスにはさまざまな材質があり、それぞれ特徴と費用の相場が異なります。
フェンスは門扉と同様、防犯性を高めることができるのが大きなメリットです。人の視線よりも高いものを選ぶことで、より効果を高められるでしょう。
フェンスを設置する際には多くの場合、コンクリートブロックを積んで途中まで高さを出し、その上にフェンスを設置していきます。
具体的なフェンスの種類を見ていきましょう。
アルミ
耐久性が高く、錆びにも強い丈夫な素材です。海に近いエリアでは潮風により劣化しやすいので、時々水洗いするなどの手入れが必要です。
スチール
価格がリーズナブルで取り入れやすいという特徴がある一方で、アルミより錆びやすいため、長持ちさせるためにはこまめな手入れが必要です。
木材
柔らかく優しい印象があり、人気の素材です。しかし、湿気が多いと腐りやすいため防腐処理や手入れが必須となります。
樹脂系
幅広いデザインやバリエーションから選べるのが特徴です。気候による影響を受けにくく、手入れなども簡単にすませられます。
カーポート
車を所有している家屋では、カーポートを設置するリフォームが有効です。カーポートは次のようなタイプ分けられます。
- 1台タイプ
- 2台縦列タイプ
- 2台並列タイプ
雨や雪から車を守る役割があるカーポートは、雨に当たることなく荷物の乗せ降ろしができるというメリットがあります。
ただし、カーポートを取り付けるリフォームをする場合、充分なスペースがあるかどうかなど、その他にも検討しなければならない点があります。
カーポートは法的には建築物と見なされるため、建築基準法や建築基準関係規定に沿って計画される必要があり、確認申請や検査といった手順が必要になる場合があります。そのため、一般的に設置したいと思ってすぐに設置できるものではありません。計画から設置工事完了までは工期がかかることを覚えておきましょう。
庭
外構リフォームの中でも一番施工種類が多く、アレンジが豊富にできるのが庭のリフォームです。主な施工には次のようなものがあります。
ウッドデッキの設置
ガーデニングやバーベキュー、ペットや子どもの遊び場など多用途に使えるウッドデッキは、天然木や人工木といった材質から選べます。
風合いが良い天然木には、腐りにくく丈夫なハードウッドと、定期的な塗装や防腐対策などの手入れが必要ながらリーズナブルな価格のソフトウッドという種類が主にあります。
メンテナンスの手間を省きたい場合は人工木を、少しでも長持ちさせたいという場合はハードウッドがおすすめです。しかし、日当たりが悪い方角や湿気が逃げにくい場所への設置は避けたほうが良いでしょう。
テラスの増設
テラスを増設することで、リビングから屋外のテラスまでが一続きに見え、広々とした印象になります。テラスの床材は木材だけでなく、タイルなどのリフォームも可能です。
芝生
芝生は自宅に緑を増やし、見栄えがよくなるリフォームです。また、ふかふかとしているため子どもやペットが走り回っても安心でしょう。
手入れをしながら長く使える天然芝だけではなく、人工芝などの種類もあるためそれぞれのメリットやデメリットを比較しながら決めると良いでしょう。
外構工事完了までの流れを解説
それでは、外構工事完了までの流れをみていきましょう。
外構工事の流れは、外構工事専門業者に依頼する場合と新築の付帯工事としてハウスメーカーに依頼した場合とで違ってきます。
それぞれの流れをみてみましょう。
外構工事専門業者に依頼する場合
外構工事専門業者に依頼する場合の流れは以下のようになります。
- 施工業者を探す
- 現地にて打ち合わせ
- 見積書をもらい施工業者を決める
- 契約を交わし着工
- 完了後は代金の清算をして引き渡し
専門業者に依頼する場合は、施工業者を探すことから始めます。
施工業者は複数の会社を比較して決めていくのがおすすめです。
また外構は家の間取りと連携させたほうが良いので、家の建築を担当するハウスメーカーや工務店の了解のもとで話を進めましょう。
外構工事専門業者を選ぶ手間が増えてしまいますが、プロの意見やアドバイスが聞けます。
ハウスメーカーに依頼する場合
新築の付帯工事として、ハウスメーカーに依頼する場合の流れは以下のとおりです。
- 住まいの設計と同時に外構のイメージや要望を伝える
- 見積書を確認してより具体的に外構の詳細を決める
- 設計や見積もりに納得したら契約して着工
- 完了後代金の支払いをして引き渡し
ハウスメーカーに依頼する場合、家とのトータルコーディネートができるメリットがあります。
家の設計から関わっているので、家のコンセプトやこだわりを知った上で相談できる点はハウスメーカーならではです。
家の完成から引き続いて外構工事ができるので、外構工事が進まず中途半端になるということもありません。
外構工事を失敗させないために注意すべきこと
外構工事は完成してしまったら、なかなか直すことができません。
失敗しないために注意すべきポイントは3つあります。
- 利用用途や目的を明確にする
- 動線を意識し使いやすさを考える
- 家のデザインと合わせてイメージする
それぞれ解説していきましょう。
利用用途や目的を明確にする
外構をどのようなことに使いたいのかをはっきりイメージすることから始めます。
例えば、子育てしやすい外構にしたいとします。
子どもが快適に遊べるように芝生を敷く、日差しを和らげる植栽にするなどの具体的なものがわかってきます。
他にも庭でのBBQなどを楽しみたい、ガーデニングを楽しみたいなど目的をはっきりさせていきましょう。
水栓の位置やライトの配置など、目的が明確になればなるほど的確な外構工事となります。
動線を意識し使いやすさを考える
部屋の間取りにあった動線を意識して使いやすい外構にしましょう。
少しの不便も毎日の生活になるとストレスになります。そのため日常生活の動線を考えながら、
外構の配置を決めることが重要です。
例えば、駐車場が玄関から近いと車通勤される方には便利です。
雨天時にも安心して駐車場に移動できる、屋根が必要かどうかもあらかじめ考えておきましょう。
勝手口からスムーズにゴミ捨てにいく動線となっていると、めんどうな家事も楽しくなるかもしれません。
家のデザインと合わせてイメージする
外構工事は家を含めた全体的な印象を決めます。
外構工事は家に服をきせる工事のようなものです。
せっかくの新居でも、外構との雰囲気が合っていないとどこか残念な印象になってしまいます。
外構工事を成功させるコツは家のデザインや雰囲気、コンセプトなどに合わせた外構になるように考えることです。
家と外構の雰囲気が揃うと、家全体の印象も格段に良くなります。
なにかと後回しになりがちな外構工事ですが、できるだけ早めに着工するのがおすすめです。
家を建てただけでは、未完成な印象を与えてしまうからです。
また門扉などがついていなかったり、道路から家が丸見えだったりすると防犯的にもリスクがあります。
外構工事は家を含めた全体的なデザインで印象が変わってくるので、雰囲気を合わせることが成功へのコツです。
外構工事を請け負っている会社に種類はあるのか?
外構工事を専門とする施工会社が、建設業の登録を行う場合、建築工事業、土木工事業、造園工事業のいずれか、もしくはすべてを取得します。
建築工事業では、カーポート、門、塀などの工事を、土木工事業では、宅地造成や擁壁の設置工事を行います。
また造園業では、植栽や庭石を取り扱います。
それぞれ専門性が異なるため、実際に工事を手掛けるのは、それぞれ別の施工会社になることもあります。
新築の外構工事内容やかかる相場は?
新築時に外構工事を同時に行う人は多いと思います。
新築と同時に依頼することで同じ業者、同じ担当者が担当してくれますので、デザインに一貫性を出す事ができます。
また、住宅ローンに組み込む事ができるのでローンの手数料を抑える事もできます。そんな新築時の外構工事の内容と費用の相場を紹介していきます。
新築時の外構工事は全体の費用の10%程度が一般的な予算となります。従って100万~300万くらいの予算を外構工事の費用に当てる人が多いです。
そこからウッドデッキやカーポート、庭といった形で希望の工事を追加していくと予算が膨らんでいきます。
通常、新築時に標準で行う工事内容としては駐車場、門柱・門扉、玄関アプローチ、フェンスといったところが一般的です。
これらは建物の外観に合わせますの新築時に施工業者と相談してデザインを決めていきましょう。
新築時の外構工事で注意しなければならない点は、外構工事と建物の施工時期の打ち合わせです。
時期の調整をしっかり行わずに完成のタイミングが合わなくなってしまい、住み始める時期がずれてしまう事があります。
全てまとめて依頼している場合は問題ありませんが、外構工事を行う業者が違う場合は注意が必要です。
もうひとつは、1番最初の打ち合わせの時と比べて見積もり金額が大きく膨らんでしまう事です。
特に、営業担当者に口頭だけで金額を話すのは危険ですので、しっかりと見積書で明記してもらいましょう。
他にも、複数の業者で見積もりを取っておくと安心です。
使用する建材、材料によっても金額は大きく異なりますので総額の比較だけでなく、どのような内容でどういった金額になるのか比較できるように統一しておくとわかりやすいでしょう。
ハウスメーカー系外構工事施工会社
ハウスメーカーで住宅を新築した際に合わせて外構工事を依頼した場合、請求はハウスメーカー名義で行いますが、実際に工事をするのは、下請けの外構工事施工会社です。
この場合、ハウスメーカーの経費が加算されるため、直接外構工事施工会社に依頼するよりも割高になります。
外構工事専門施工会社
外構工事専門施工会社に依頼すると、外構に関する工事はひととおり自社で施工することになります。
設計から施工まで一貫して行うので、全体的にバランスのとれた外構になり、費用的に最も安く収まる方法です。
ただし造園に関してこだわりのある人であれば、植栽やガーデニングに関して、専門の造園会社に依頼した方が、よりグレードの高い仕上がりになります。
リフォーム専門会社
リフォーム専門会社に依頼した場合、外構に関して自社で行うものは、バルコニーやカーポートの組み立てといった構造物関係です。
このため本格的に外構工事を行いたいのであれば、リフォームとは別に外構工事専門施工会社に依頼した方が工事費が安く収まります。
バルコニーの設置をリフォームで行う場合、腰付きの窓を掃き出し窓に変えることも多く、内装の補修も伴うことから、こうした外構工事を依頼するのであれば、最適の選択といえます。
他業種のリフォーム部門
カーポートの設置を依頼した会社に外構工事も合わせて依頼することは、なるべく避けた方がいいでしょう。
アルミの部材を組み立てることを専門にしていることが多く、どこまで自社で施工するのか判断がつかないからです。
同様のことは、外構工事専門の会社に依頼する場合にもいえます。
会社によっては、カーポートの設置を下請けに依頼していることがあるからです。
外構工事に関しては、それぞれ専門分野に分業していることが多く、どこまでが自社で行えるのかを見極めることが重要です。
エクステリア工事は車庫や門扉、造園といったそれぞれの機能や項目を個別に考えるだけでなくそれぞれの繋がりや建物やとの調和が全体の印象に大きく関わってきますので、トータルで計画を立てることが施工後の満足感をあげる重要なポイントとなるでしょう。
外構工事を施工会社に依頼する際の心得とは
外構工事を施工会社に依頼する際に、どのような点に注意をすればいいのかみていきましょう。
工事会社共通の心得
まず依頼する工事会社の業態にかかわらず共通する注意点からみていきましょう。
イメージを固めておく
外構工事は、設計から始まります。
この時に依頼者自身がしっかりとイメージを固めておかないと、打ち合わせに無駄な時間を要するばかりか、結局自分の好みでない仕上がりになりかねません。
オープン外構、クローズ外構、セミクローズ外構など基本的な方針はしっかりと固めて、施工会社に希望を具体的に伝えることが重要です。
優先順位をつけておく
外構工事は、想定以上に工事費用が高くつくことがあります。
見積りを依頼して、予算オーバーとなった場合、どれを断念するか、予め優先順位をつけておいた方がいいでしょう。
見積りを見た瞬間に思い付きで断念するような工事を決定することは絶対に避けましょう。
工事の項目や名前だけでは出来上がりの形や色はわかりにくいので、可能であれば建物を含めたパースや、使用する品物の写真を見せてもらい、出来上がりのイメージを施工会社と共有できるような提案をしてもらいましょう。
その上でやりたい工事や仕様を決めていくと良いでしょう。
分からないことは遠慮なく質問する
外構工事の見積りはできるだけ複数の会社からとった方が適正な価格で発注できます。
その際に、分からないことはどんどんと質問をぶつけることが重要です。
金額だけでなく、会社の対応を見極めることで、良質の会社を選択することに繋がります。
取り決めはすべて契約書に記載する
外構工事会社の中には、設計図も作成しないまま、工事を施工するところもあります。
こうした会社に工事を依頼するとトラブルになるのは明白です。
工事を依頼する際は、何をどれだけの量で工事するのか記載した図面と使用する材料の品質を明記した仕様書に見積書を添えたものをセットにして契約をしましょう。
口頭のみの約束は、トラブルの原因になりますから、必ず文書化することが重要です。
価格より内容が重要
外構の設計にも会社によってセンスの差が現れます。
価格だけで施工会社を選択すると、後々後悔することになりかねません。
まずは自分のセンスに合ったデザインをしてくれた外構工事会社を第一候補として検討をしましょう。
ハウスメーカーに外構工事を依頼する際の心得
ハウスメーカーに新築を依頼した場合、外構工事も合わせて依頼するのが一般的です。
ハウスメーカーに外構工事を依頼する場合、どのような点に注意をすればいいのでしょうか。
外構工事無料サービスより住宅建築と一貫した値下げ交渉をする
ハウスメーカーに新築を依頼した場合、「外構工事は無料サービスします」と提案されることがあります。
外構工事は住宅価格の10%が相場とされていますから、かなりの割引です。
しかし「無料工事」であるが故に、詳細な図面や見積書が提出されることもありません。
実際に割引額に見合うだけの工事がなされたのかは、実のところ不明なのです。
このようなブラックボックスがあるサービスを受けるのであれば、住宅と外構を合わせた金額から、いくら割引をしてくれるのかという交渉をしましょう。
そうすることで外構工事の詳細も把握できるうえに、外構工事設計についても、自分の希望を堂々と述べることができます。
パッケージとしての外構工事であることも理解する
ハウスメーカーが外構工事を提案する場合、住宅とパッケージされた外構工事というのもあります。
価格は比較的低く抑えられますが、色や使用する機種の選択肢が限定されます。
外構工事専門施工会社に依頼する際の心得
それでは外構工事専門施工会社に依頼する際には、どのような点に注意をすればいいのでしょうか。
得意分野を確認する
外構工事は、工事の種類が多彩であるため、オールマイティにこなす外構工事専門施工会社は少ないのが現状です。
本来の得意分野があって、外構工事という枠の中で、それ以外の業務を必要に応じて追加してこなしています。
場合によっては、不得手とする分野を下請けに出していることもあります。
このため依頼者自身が外構のどの分野にこだわりがあるのかを見極めて、その分野を得意とする会社を選択することで、希望の外構工事が可能となります。
過去の工事例を参考にする
外構工事は外部から見ることが可能なため、依頼しようとする外構工事専門施工会社の実例を見るという方法があります。
また、ホームページなどで自社の施工事例を紹介していることも多いので、これにより、自分のセンスとマッチするかを確認することができます。
有資格者がいるか確認する
有資格者がいる会社であることを確認することが重要です。
特に建築士、造園技能士、土木施工管理技士などの国家資格を有している技術者がいるかを確認しておきましょう。
また建設業登録をしている方が望ましいといえます。
工事の規模から、必ずしも建設業の登録が必要ではありませんが、都道府県の管理下にある登録業者であれば、不誠実な対応があった際に、苦情を言える先があるのは心強いものです。
外構工事にローンや控除が適用されるのか?
外構工事にローンやローン控除が使えるのかについてみていきましょう。
外構工事に使えるローンは、リフォームローンと住宅ローンです。
リフォームローンは一般的にリフォームに使えるローンですが、金融機関によっては、外構工事でも融資してもらうことができます。
住宅ローンは、外構工事は原則対象外とされています。
ただし住宅の請負契約書の中に外構工事が含まれていれば融資の対象になります。
言い換えれば、住宅の施工をした会社とは別の会社に外構工事を発注した場合は、住宅ローンの対象にはならないということです。
しかし金融機関によっては、外構工事が別途発注であっても住宅ローンに組み込んでくれることもありますから、最初から諦めずに一度は相談をしてみた方がいいでしょう。
住宅ローン控除については、外構工事は対象外とされています。
ただし国税庁の見解では、住宅と同じ施工会社が、住宅と外構工事の合計額の1割未満で外構工事を施工した場合であれば、住宅ローン控除の対象になるとしています。
一般的な考えでは、外構工事は住宅を施工した会社とは別に発注をした方が安くなります。
しかし、一括で依頼した場合の住宅ローンの融資額やローン控除を適用されるメリットを抜きにして、この問題は考えられません。
外構工事を誰に頼めば得なのかということは、プラスとマイナスを勘案してケースバイケースで判断した方がいいのです。
外構・エクステリアリフォームの種類やタイミングは?
外構・エクステリアには、庭や門、玄関や外壁など様々な設備があり、新築・中古住宅ともに、リフォームの需要が高い箇所でもあります。
しかし、外構やエクステリアは発生する工事の種類も多く、1つ1つの工事の金額も高額になりがちで、予算を立てにくい箇所です。

また、屋外に位置するエクステリア設備は、約10~20年以内に交換の時期が訪れるものが多く、リフォームのタイミングが同時になることもあります。
まずは外構・エクステリアの代表的なリフォームの種類や工事期間を知り、同時に行って設置費用を合算できるものがないか予想してみると良いでしょう。
門扉や門柱を設置・交換するリフォーム
門柱とは、門の両脇に接地する柱で、ポストや表札、インターホンなどが付いたものは機能門柱と呼ばれます。
また、門扉は敷地と外の境界に位置する扉で、開き戸や引き戸などの種類があります。
門扉や門柱のない外構をオープン外構と呼びますが、家の防犯性を高めるために、これらのエクステリアを後付けするリフォームが人気です。
工事期間は1日で済むこともありますが、現場の状況次第ではさらに日数がかかることもあります。
コンクリートブロックの塀を設置するリフォーム
塀や目隠しにもなるコンクリートブロックには、オーソドックスなブロックタイプから、スクエア状のもの、または表面に塗装された化粧ブロックなどがあります。
塀がない場所にコンクリートブロックの塀を設置する場合は、下地工事が必要です。
塀の土台となる砕石を敷くために重機が入ることもあり、穴を開ける工事で大きな音が発生します。
その後、鉄筋の基礎にコンクリートを流し込み、固まるまでに約5日間の工事期間を要します。
さらに、基礎が完成したあとは、モルタルでコンクリートを接着しながら重ねていく作業に約2日かかり、合計で約1週間の工事期間が必要です。
カーポートを設置するリフォーム
雨や紫外線から車を守るカーポートは、愛車を美しく長持ちさせてくれる人気のエクステリア設備です。
遮熱タイプや紫外線カット機能など、屋根の性能次第でカーポートの価格は高額になります。
また、設置するためにはカーポートの支柱を安定させるために、コンクリート基礎工事が必要です。
カーポートを設置する地面が既にコンクリートの場合は、支柱を挿すためにコンクリートに穴を開ける必要があり、どちらも一定の工期と費用を伴います。

カーポートの取り付け自体は約1日ですが、コンクリート打設があると約1週間は工事期間が必要です。
防犯効果を高めるリフォーム
庭や住居の周りに目隠しとしてフェンスを設置するリフォームも、高い需要があります。
フェンスも、地面に安定させるために支柱の基礎工事が必要です。
目隠し用途として簡易的に使うことができる土台付きの自立式フェンスなどもありますが、板状のフェンスは風に煽られやすく、倒れると非常に危険です。
そのため、本格的に防犯リフォームを行いたい方は、リフォーム会社に相談することをおすすめします。
ウッドデッキを設置するリフォーム
庭と繋がるウッドデッキは、子どもや友人を招いて遊んだり、ペットの運動場にしたり、洗濯物を干したりと、多様な使い方ができる人気のエクステリアパーツです。
屋外の木材は、すぐに腐食してしまいますので、手入れの少ない部材を選ぶことがウッドデッキを長持ちさせる秘訣です。
しかし、レッドシダーなどの木材は定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスは手間も費用もかかりますので、耐久性やメンテナンス性を重視する方は樹脂製デッキやウリンなど腐食に強い素材を使うと良いでしょう。
地盤を安定させたり、木材をしっかり土台に設置する工事も別途必要になる場合があります。
玄関アプローチのリフォーム
玄関まで続くアプローチには、色んな種類があります。
- タイルやレンガ、土間コンクリートをアプローチに敷く
- バリアフリー化するために手すりやスロープを設置
あるいは、これらのリフォームを組み合わせることも可能です。

工事期間は、短期間で終わるものもあれば、モルタルが固まるまで約1週間以上必要なものなどがありますので、アプローチが完成するまでの、玄関を行き来するルートを確保しておきましょう。
外構やエクステリアのリフォームが得意なリフォーム会社を探すには
自分が住んでいる地域で外構やエクステリアのリフォームをしてくれるリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。
リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。
運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業なので、その点も安心です。
様々な外構・エクステリアリフォームの費用相場
以下からは、先ほどご紹介した外構・エクステリアリフォームそれぞれの、商品価格や工事価格などの費用を解説します。
リフォーム費用や金額は、選んだ商品のグレードや現場の状況で費用が大きく異なりますので、下記の価格は、あくまでも見積もり時や予算作成時の参考としてお考えください。
門柱を設置・交換するリフォームの費用相場
- 門柱の商品価格:約8万円
工事費用:
- 既存の門柱の撤去費用:約2万円
- コンクリート基礎工事費用:約2万円
- 設置費用:約4万円
合計:約16万円
また、インターホンや照明が付いている機能門柱は、電気配線工事が必要です。
- 電気配線工事:約5千円
門扉を設置・交換するリフォームの費用相場
門扉の商品価格
- 片開きタイプ:約20万円
- 両開きタイプ:約40万円
工事費用
- コンクリート基礎工事費用:約4万円
- 門柱の設置工事費用:約5万円
合計
- 片開きタイプ:約30万円
- 両開きタイプ:約50万円
引き戸タイプの門扉は駐車場前に接地する大型のものや電動式のものなどがあり、上記2種類の門扉に比べて価格に大きな開きがあります。
- 引き戸タイプのリフォーム費用相場:約60~120万円
門柱や門扉を設置・交換する費用相場に関するより詳しい記事はこちら
コンクリートブロックを設置するリフォームの費用相場
- コンクリートブロックの価格:約7千円/平方メートルあたり
- 基礎工事費用:約3万円/平方メートルあたり
- コンクリート積み工事費用:約2万円/平方メートルあたり
施工例)5平方メートルのコンクリートブロック塀を設置
- コンクリートブロックの価格:約3万5千円
- 基礎工事費用:約15万円
- コンクリート積み工事費用:約10万円
合計:約30万円
なお、表面が塗装や装飾された化粧ブロックは、1個あたり約8千円です。
コンクリートブロックの設置にかかる費用相場はこちらの記事でも紹介しています
カーポートを設置するリフォームの費用相場
- カーポートの商品価格:約20万円
工事費用:
- カーポートの設置費用:約5万円
- 現場合わせの部材カット費用:約1万円
- コンクリート基礎工事費用:約15万円
合計:約40万円

なお、既に地面にコンクリートが打設されている場合は、カーポート取り付け時の基礎工事費用は約8万円程度です。
カーポートの遮熱性能や紫外線カット機能など、カーポートのグレートによって商品価格は大きく変わります。
- 3台収納のワイドサイズカーポート:約100万円
- 遮熱タイプ:約22万円
- 遮熱+紫外線カットタイプ:約30万円
防犯効果を高めるリフォームの費用相場
フェンスの商品価格相場
- 本体価格:約1万円/フェンス1枚あたり
- 柱部材価格:約1千円/柱1本あたり
工事費用
- フェンス組立費:約5千円/フェンス1枚につき
- 支柱工事費用:約4千円/柱1箇所につき
- コンクリート基礎費用:約4千円/柱1箇所につき

施工例)フェンス12枚、支柱13本を設置
- 本体価格:約12万円
- 柱部材価格:約1万円
- フェンス組立費:約6万円
- 支柱工事費用:約5万円
- コンクリート基礎費用:約5万円
合計:約30万円
ウッドデッキを設置するリフォームの費用相場
- ウッドデッキの商品価格:約30万円
- ウッドデッキ設置費用:約5万円
合計:約35万円
ウッドデッキを設置するときは、設置する地面を水平に調整しなくてはなりません。
地面の傾斜が多い場合は、基礎工事が約8万円追加されます。
また、ウッドデッキにパーツを追加するときの費用は以下の通りです。
- フェンス付き:約10万円
- 2階や高所にウッドデッキを取り付け:約30万円
- ステップ付き:約5万円
玄関アプローチのリフォームの費用相場
- タイルやレンガを敷く費用:約2万円/平方メートルあたり
- 土間コンクリート打設費用:約2万円/平方メートルあたり
- 手すり取付費用:約6万円
- スロープ設置費用:約40万円
施工例1)玄関アプローチ約6平方メートルにタイルを敷き、手すりを設置
- タイルやレンガを敷く費用:約12万円
- 手すり取付費用:約6万円
合計:約20万円
施工例2)玄関アプローチの階段をスロープにリフォームし、手すりを設置
- 手すり取付費用:約6万円
- 既存階段撤去費用:約5万円
- スロープ設置費用:約40万円
合計:約50万円
玄関アプローチのリフォームの費用相場はこちらの記事でも紹介しています
外構工事の施工事例5つ
外構工事の施工事例を5つご紹介します。
塀を撤去してオープン外構にした事例
費用 | 約50万円~約100万円 |
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工期 | 3か月 |
リフォーム内容 | 建物のリフォームを含む外構工事 |
塀を撤去してオープンな外構にした事例です。
和モダン風にリフォームした家の雰囲気とマッチさせるため、スッキリとした雰囲気に仕上げています。
オープン外構にしたことで非常に開放感があります。車も複数駐車できます。
さらに、ランダムに切られたコンクリートの目地部には玉竜を植え込み、コンクリートの無機質な印象を和らげる工夫が施されています。また、一部の土間を洗い出し仕上げにすることで2種類の土間による質感のコントラストがつくりだされています。
広いスペースを開放的なクローズド外構に仕上げた事例
費用 | 800万円以上 |
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工期 | 2~3か月 |
リフォーム内容 | 外構工事全般 |
広いスペースを開放的なクローズド外構にし、リゾートガーデン風に仕上げた事例です。
人と車の動線を明確に分け、子どもの遊び場には車に近づかないで入れるようにするなど、生活動線がしっかりと考えられており、生活しやすくなっています。
また来客用と家族用の動線も分けているため、プライベート空間が確保されており、快適に過ごせます。
セミオープン外構で駐車スペースを拡張した事例
費用 | 100万円~300万円未満 |
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工期 | 約1か月 |
リフォーム内容 | 駐車場の拡張、カーポート交換など |
セミオープン外構で駐車スペースを拡張した事例です。
セミオープン外構のため、開放感があります。
庭を少し狭くし、駐車場の拡張を行なったことで、駐車場に車を2台停められるようになり、広々と利用できます。
また門扉をなくし、人や車の行き来が簡単にできるようになりました。
さらにカーポートを設置することで、雨に濡れずに車の乗り降りができます。
新築住宅の外構工事事例
費用 | 100万円~300万円未満 |
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工期 | 約1か月 |
リフォーム内容 | 新築住宅の外構工事 |
新築住宅の外構工事事例です。
家の雰囲気とマッチした、おしゃれな外構に仕上がっています。
リビング前には目隠しフェンスも設けられ、プライバシーの確保に配慮されています。
アクセントになっているモザイクタイル張りの塀の脇にはお子さんの手形もついており、よい記念になっています。
さらに駐車場スペースは広々しており、機能的で便利です。
目隠しとしてフェンスや門扉をリフォームした事例
費用 | 100万円~300万円未満 |
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工期 | 約1か月 |
リフォーム内容 |
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目隠しとしてフェンスや門扉をリフォームした事例です。
フェンスや門扉があることでプライバシーを確保できるだけでなく、家に侵入するにはフェンスを乗り越える必要があるため、防犯上も役立っています。
また、庭の一部にあらたに駐車スペースを増設したことで駐車がしやすくなりました。
コンクリート部分が以前より増えたことで、雑草とりなどの日々のメンテナンスの手間も少なくなりそうです。
外構工事の失敗事例を知っておこう
外構工事の失敗事例をご紹介します。
門扉や塀が必要だった
「予算の都合」や「オープン外構にしたい」と門扉や塀をつけない方もいますが、不法侵入を防ぐには門扉や塀によるバリアが必要です。
門扉や塀がないと簡単に家の敷地に入れてしまうため、不法侵入のおそれがあり、場合によってはこどもの遊び場になってしまうことも考えられます。
また門扉や塀は目隠しにもなるため、プライバシーを守る上でも効果的です。
もしも後付けを考えるなら、フェンスもおすすめです。
自分が優先すべき事項をしっかりと確認し、門扉や塀が本当に不要かどうかを今一度考えてみましょう。
駐車場や駐輪場が使いにくい
車や自転車を停めようとした時に、上手く出し入れできなかった事例です。
戸建て住宅で車1台に必要な車庫の広さは、「軽自動車は奥行4m×幅2.2m以上」「普通自動車は奥行5.9m×幅2.9m以上」が目安であり、これより小さいスペースだと、車の出し入れがしにくくなります。
あらかじめ余裕を持ったスペースを確保することで失敗は防げます。
またカーポートと家の玄関までの距離が長く雨に濡れてしまったり、2台以上の車を縦に駐車する配置してしまい、後ろに入れた車を使用する際に不便であったりするなどといった失敗事例もあります。
実際に生活の中で車などを使用している様子を思い浮かべながら、外構の計画をしましょう。
ウッドデッキが使いにくい
本来ウッドデッキは子どもの遊び場になったり、バーベキューをしたり、くつろぎの場にしたりと様々な使い方ができますが「スペースが小さく使いにくい」という失敗事例があります。
6畳~10畳程度の広さがあれば、ウッドデッキの良さを存分に活用できそうですが、それよりも小さいスペースだと使いにくくなってしまう傾向があります。
狭い庭の場合などは、あえてウッドデッキをつけないことを考えてみても良いでしょう。
また安い素材のウッドデッキにしたせいで、メンテナンスが大変で失敗した事例もあります。
コンセントや水道の数が不十分
コンセントや水道は外構に必要不可欠ですが、その数が少なかったり、設置位置が悪くて失敗する事例があります。
例えばコンセントが少ない場合は、外でバーベキューがしにくかったり、駐車場スペースに十分な明かりが届かなかったりします。
屋外水栓の設置位置が遠い場合、汚れたものを洗ったり、ペットの足を洗ったり、水まきをしたりする場合に不便です。
実際の生活を想像してみて、どの位置にに何個のコンセントがあれば足りるかなどをしっかりと考える必要があります。
照明の数が不十分
照明の数が不十分だと、夜は暗くなってしまい、夜に車や自転車の乗り降りをするのに不便です。
また暗い家だと死角が多くなり、侵入されやすくなってしまうため、防犯上もよくありません。特に女性やお子さんが多いご家庭だと、より心配です。
このような失敗をしないためにも、夜間の敷地周辺の状況を実際に確認しておきましょう。
実際に確認することで、自分の家はどれくらいの明るさが必要かが分かります。
夜に不便な思いや怖い思いをしないように、照明の数を考えましょう。
植木や雑草のメンテナンスが面倒
植木が大きくなりすぎると除去するのが困難になる場合もあります。
世話が面倒で放置していたら、枝葉が伸びすぎたり、木が大きすぎて日が入らなくなったりして近所から苦情がきてしまったという事例もあります。
何かを植える際は、植えた後の植物の面倒を見る時間やメンテナンスをする時間があるかを事前にしっかりと考えておきましょう。
雑草は生命力が強く、草むしりをしてもすぐに生えてきてしまいます。
対策としては、家の周囲に砂利を敷く前に、土の上に防草シートを敷いておくことです。
完全には雑草を防ぐことはできませんが、かなり手間が少なくなります。
外構工事の施工例を公開している会社の種類と特徴
外構工事は、お住まいによってデザインや施工内容が異なるため、完成後のイメージを予測しにくいリフォームです。
そのため、外構工事を手がける多くのリフォーム会社は、多様な施工例を載せることで、外構工事の雰囲気を伝えています。
外構工事のイメージが掴めない人でも、リフォーム会社が公開している施工例を見ることで、希望の外構工事が行える会社かどうかを見極められるでしょう。
外構工事を依頼できるリフォーム会社の種類
外構工事は、外構リフォームの専門業者か、外構工事も請け負っている各種リフォーム会社に依頼することができますが、業者によって依頼した時のメリット・デメリットが異なります。
外構リフォームの専門業者
- 特徴:外構工事を専門に行う業者。
- メリット:外構工事の施工例が豊富。自社スタッフが施工を行うため、外部業者への中間マージンが発生せずやや割安。
- デメリット:建物のリフォームを同時に依頼できない所が多い。
リフォーム会社
- 特徴:外構だけでなく、建物のリフォーム全般を手がける業者。
- メリット:外構工事と室内リフォームを同時に行える。エクステリアと外装のデザインを統一できる。
- デメリット:外構工事を下請けの外構リフォーム専門業者に依頼する所が多く、中間マージンが発生する。
ハウスメーカー
- 特徴:お住まいを建てたハウスメーカー、または大手ハウスメーカーのリフォーム部門。
- メリット:お住まいの建築時やリフォーム履歴を参照しながら外構工事をプランニングしてもらえる。
- デメリット:工事は下請け業者が行うため、中間マージンが発生する分、外構リフォーム専門業者より費用が高い傾向がある。
地元の工務店
- 特徴:活動エリアを地域内に限定している工務店。
- メリット:地域の気候や景観に合った外構デザインを考えてもらえる。
- デメリット:外構工事は下請けの外構リフォーム業者が行う。また、外構工事の施工例が多い業者に依頼しなければ、希望の外構リフォームにならない恐れがある。
外構工事の施工例からわかること・わからないこと
外構工事の施工例は、依頼する業者の得意・不得意や施工の特徴を知れる貴重な情報源です。
しかし、施工例を見ただけではわからない部分もあるため、依頼する業者を施工例だけで即決しないよう注意しなければなりません。
外構工事の施工例からわかること
外構工事の施工例を見ると、主に以下の4点がわかるようになります。
業者が行える外構工事の種類
外構工事の施工例を見ることによって、「この業者は植栽も設置してくれる」「こっちの業者はカーポートの施工例がある」など、その業者が行える工事の種類を知ることができます。
また、「芝生の施工例が多い業者」「他の業者の施工例にはなかった、バルコニー後付けリフォームの施工例がある業者」など、業者ごとの得意・不得意なども知ることができるでしょう。
流行の外構デザイン
施工例を眺めているうちに、外構デザインの流行も見えてくるようになります。
よく使われている外構パーツの種類や色、オープン外構やセミオープン外構といった外構のスタイルも、何が人気か注目すると良いでしょう。
ご自宅で外構工事を行った時の完成イメージ
ご自宅の外構工事を行いたくても、施工後の状態がイメージできず、ためらって踏みとどまってしまう方も少なくありません。
他の家で行われた外構工事の施工例を何件も見ることによって、漠然としていた外構工事のイメージも次第に固まり、リフォームに対する不安も和らいで行くでしょう。
依頼主が外構工事前に抱えていた悩み
外構工事の施工例には、依頼主が工事前に抱えていた不満や悩みも掲載されていることがあります。
「車椅子利用の家族のために、玄関まで傘を使わずにたどり着けるスロープを後付け」「芝生の手入れに悩んでいたご両親のために、コンクリートを打設」といった、各施工例ごとの悩みも読んでみましょう。
ご自宅の外構に足りないものや、ご自宅で抱えている何気ない不便を解消するヒントに繋がるかもしれません。
外構工事の施工例を見ただけではわからないこと
外構工事の施工例を見る時は、あくまでも他の家で行われたリフォームということを自覚し、具体的なリフォーム内容は、実際に見積もりを取った後に決定しましょう。
ご自宅の外構工事にかかる費用相場
施工例は、施工写真、リフォームに至った理由、実施した家の築年数、広さまでは書かれていても、施工費用まで記載されていないことがあります。
また、外構工事は工事項目が多岐に渡るため、費用が記載されていても「総額」しか書かれておらず、工事項目ごとの詳細まで書かれていないため、ご自宅で行った時の費用は見積もりを取るまでわかりません。
ご自宅で実際に行える外構工事の種類
工事の種類が非常に多い外構工事はオーダーメイドの側面が強いため、実際にご自宅で行えるかどうかまでは、施工例を見ても判断できません。
そのため、「施工例で見たような、大きな門柱にリフォームしたい」と思っても、敷地の条件や面積の都合で実施できないケースもあります。
外構工事の施工例は、あくまで参考に留め、施工例を見ただけで行う工事の種類を決めないよう注意しましょう。
外構工事の費用について失敗しないための知識を知りたい
外構工事は、建物本体よりも自由度が高いこともあり、気になるパーツをすべて取り入れて予算をオーバーしてしまったり、想像とは違う外構になってしまったりなどの失敗が起きやすい工事でもあります。
外構工事で失敗しないためのポイントとして、
- 外構工事は一度に全てをやらなくてもよい
- 複数の業者で相見積もりをとるようにする
の2点が挙げられます。
外構工事には、フェンス、駐車場、門扉・門柱の他に、アプローチやウッドデッキなどさまざまな種類のものがあります。
全て一度にやろうとすると費用も高額になり、また、全部を一度に設置してみるとイメージと違っていた、ということも起こりやすくなります。
まずは必要最小限のものから揃えていき、少しずつ工事を行うようにすればこのような失敗を防ぐことができます。
例えば、門扉・門柱、フェンスは優先して作り、駐車場やアプローチ、植栽などは後回しにするなどの方法です。
また、土地の形状や広さ、行う工事の内容によって外構費用は大きく変わります。
初めから1社に決めてしまうのではなく、複数の業者から「相見積もり」を取ることをおすすめします。
複数の見積もりを比較しながら、内容や金額、業者の対応について一番納得できる業者を選ぶようにしましょう。
外構工事の費用は住宅ローンに組み込める
高額になりがちな外構やエクステリアの費用は、ローンを組むこともできます。
エクステリアリフォームを準備している銀行や、エクステリア工事業者が取り扱っている信販系のローン商品などがあります。
ローンの借り入れ金額や金利は取り扱っている会社によって違いがありますので、よく調べて比較しておくと良いでしょう。
また、新築時には住宅ローンの中にエクステリア工事の費用を組み込むことも可能です。

ただし、新築の住宅ローンに外構の予算を組み込むためには、
- 新築住宅の建築費の見積もりに、外構工事が含まれていること
- 新築住宅を建てるハウスメーカーに外構工事を依頼すること
という条件をクリアしなくてはなりません。
外構・エクステリアのリフォームはどこに依頼すべき?
外構やエクステリアのリフォームにおいて、業者選びで最もポイントとなるのは、優れた提案力と確かな施工技術がある会社かどうかが重要になります。
外構・エクステリアの選択肢としては、
- エクステリア専門業者
- ハウスメーカー
- リフォーム全般を取り扱う一般のリフォーム会社
などが代表的な会社として挙げられます。
どこの会社に頼んでも一長一短はあるため、担当者との相性や金額感など、様々な指標をもとに最終的に施工会社を決めると良いでしょう。
提案力の高さや施工実績の有無などは実際に現地調査をしてもらった上で相談すると分かるため、必ず現地調査に来てもらうことをおすすめします。
地域ごとの外構・エクステリア業者の選び方
良いエクステリア業者を探すためには、口コミや評判の高さ以上に、なんといっても「地域密着」であることが重要です。
同じ日本国内でも、地域ごとに気候や風土、生活様式は異なります。
そのため、良い外構やエクステリアを手に入れるためには、そのエリアで何年も営業を続け、地域の特性を熟知した業者を選ぶことをおすすめします。

東京の地域性と外構・エクステリア業者の特徴
首都圏・東京は、エクステリア業者の数も多いエリアです。
特徴として、狭い敷地面積を有効に使うリフォームの実績の多さが挙げられます。
業者の数が非常に多く、優良な業者を見極めるのが難しいエリアですが、集中して施工を請け負っている地域を持つ業者であれば、その地域で一定の評判があると考えて良いでしょう。
仙台の地域性外構・エクステリア業者の特徴
仙台は、地域にもよりますが、東北でも積雪量は多くないエリアです。
ただし、夜間は足元が凍結するため、すべりにくい建材を使うなど、足元の安全性に配慮したプランニングが欠かせません。
また、雪が全く降らないわけではありませんので、カーポートやフェンス、塀などが積雪に耐えるよう作ってくれる業者が望ましいでしょう。
千葉の地域性外構・エクステリア業者の特徴
千葉県の沿岸部は、太平洋と東京湾からの潮風を受けやすい形状をしています。
そのため、特に沿岸部では塩害対策の実績が多い業者を選ぶことをおすすめします。
神奈川の地域性外構・エクステリア業者の特徴
首都圏に次いで業者数が多いのが神奈川・横浜エリアです。
こちらも外構の塩害対策の需要が高いです。
特に湘南エリア(海側)は、塩害被害も深刻なため、塩害対策の実績が多いリフォーム会社を選ぶことをおすすめします。
長野の地域性外構・エクステリア業者の特徴
1住宅あたりの平均敷地面積が約350平方メートルと、全国でも比較的広い長野県は、敷地をゆったり使った外構デザインが特徴です。
また、バリアフリーリフォームの件数も多く、スロープや手すり設置の実績が豊富な業者が多く存在します。
愛知の地域性外構・エクステリア業者の特徴
車の所有率が高い名古屋では、カーポートの需要が多いエリアです。
また、名古屋や豊橋市など、積雪量の多いエリアがあるため、滑り止めや耐雪設計への知識も業者選びで欠かせないポイントです。
大阪の地域性外構・エクステリア業者の特徴
東京・神奈川に次いで人口が多い大阪のエクステリア業者は、植樹や芝生を取り入れた庭のエクステリアデザインに特徴があるほか、フェンスや門柱、玄関アプローチの設置が人気です。
気候が安定しているのでエクステリアにあまり制約がなく、比較的自由なプランニングを依頼することができます。
広島の地域性外構・エクステリア業者の特徴
こちらも車の所有率高いエリアですので、カーポートの設置に人気があります。
また、瀬戸内海に面してはいますが、山のおかげで塩害は少なく、その代わり積雪対策が必須となっています。
外構工事費用を抑えるポイント
外構工事費用を抑えるには業者選びが重要ですが、それ以外にも費用を抑えるポイントが4つあります。
パーツを最小限にしたオープンな外構を検討する
導入するパーツを最小限にしたオープン外構にすることで費用を抑えることができます。
凝ったデザインやパーツにすると費用がかさむため、なるべくシンプルなデザインのものに仕上げましょう。
オープン外構とは、道路との境界線を塀や門扉で囲わないスタイルを言いますが、欧米にはよく見られるデザインで、開放的な雰囲気も魅力です。
単価の安い素材を選ぶ
外構工事の費用を抑えたいときには、なるべく単価の安い素材を選ぶようにしましょう。
特にブロックや砂利などの、大量に同じ素材を使用する箇所の場合、ワンランク下の素材に替えるだけで、かなりの費用を節約できるでしょう。
ただ、ランクを下げるということは、その分、素材が劣化しやすいなどデメリットがある可能性もあります。
その点も考慮しながら適当な素材を選ぶようにしましょう。
直接エクステリア専門業者に工事を依頼する
ハウスメーカーを通さずに、自分で直接エクステリア専門業者に工事を依頼するという方法で費用を節約できるケースもあります。
ハウスメーカーでは、実際の工事は下請け業者に依頼するため中間マージンがかかり、費用が高くなってしまいがちです。
施工を行っているエクステリア専門業者に直接依頼すれば、このような費用を抑えることができます。
自分でできる所はDIYで工事する
自分でできる箇所はDIYでつくることで費用を節約することも可能です。
ガーデニングや表札、砂利を敷き詰めるなどの工事であれば、それほど難しくありません。
しかし、強度や見た目の美しさが重要になる箇所についてはDIYでは行わず、プロに依頼するようにしましょう。
エクステリアをDIYするときの注意点
身近な材料を使って手軽に始められるDIYは、近年大きなブームを巻き起こしています。
しかし、
「DIYでリフォーム代を節約しよう」
「大掛かりな設備もDIYで作ってしまおう」
と考えると、大きな落とし穴が待ち受けているかもしれません。
DIYで出来ることには限界がある
屋外に設置するエクステリアのパーツは、風や地震に耐える強度を持っていなければなりません。
気象庁では、震度5弱の地震が起きると、補強されていないブロック塀は倒壊の恐れがあると呼びかけています。
もし、DIYで強度不足のブロック塀を作ってしまうと、地震や強風で万が一倒壊したとき、家族や近所の人に被害を及ぼしかねません。

また、木材は、取り扱いが簡単で手に入れやすく、DIYでも人気の部材ですが、適切な防腐処理や防虫処理をしていなければ、シロアリやカビをおびき寄せ、外壁やエクステリアの腐食の原因になってしまいます。
DIYと業者に依頼したときの費用比較
DIYでセルフリフォームを行うと、業者に依頼したときの「手間賃」が掛からず、ホームセンターなどで安価な部材も選ぶことができますので、費用を節約することができるかもしれません。
ここで、同じエクステリア設備を使って、DIYしたときと専門業者に依頼したときの費用の差をチェックしてみましょう。
施工例)2枚の小さなフェンスをDIYで設置
- DIYで設置:約3万円
- 業者へ依頼:約6万円
価格差:約3万円
このように、DIYであれば、約半額の費用で済ませることができます。
ところが、もしこのフェンスが強風で倒れてしまった場合はどうでしょうか?
倒れた際に、部材が壊れてしてしまうと、部材代の全額を損することになってしまいます。
また、最悪の場合はケガをして病院に行くことになり、もしケガをしたのが近所の人であれば、お見舞いやお詫びでお金以上の問題になりかねません。
DIYはあくまでも手作りを楽しむ趣味であって、専門の知識や技術がない状態で取り掛かるのは、非常に危険です。
業者への手間賃は、しっかり施工してもらうための技術料であり、何物にも代えられない安心料です。
だからこそ、安心して頼める業者を選ぶことが肝心です。
格安で外構・エクステリアのリフォーム工事をするには?
屋外にある外構などのエクステリアには、外からの刺激を軽減し、外観を美しく保つ役割があります。
大がかりなリフォームであちこちを修繕しなくても、部分的な格安リフォームでも、高い効果を持たせる事ができます。
テラス屋根の設置でエクステリアを豪華に
庇が短く日光が当たりやすい窓には、外にテラス屋根を設置するリフォームが効果的です。
テラス屋根の割引率が6〜8割の業者や、工事費の安い業者を選ぶ事によって、激安価格で設置する事もできます。
テラス屋根の商品代相場
メーカーの商品で見てみましょう。
スタンダードタイプ:約8万円
売値8割:約6万5,000円
ハイクラスタイプ:約10万5,000円
売値8割:約8万5,000円

格安価格のスタンダードタイプ、ハイクラスタイプの商品は風や積雪に強いです。
お住まいの地域やテラスの設置場所に応じて、適した物を選びましょう。
テラス屋根の設置費用相場
取り付け工事:約3万円〜5万円
商品代に工事費込みの価格で提示している業者もありますので、必ず契約前に見積もりの詳細を確認し、工事費の内訳を確認しておきましょう。
シーリング工事や廃材回収費は基本価格とは別になっていた場合、提示価格よりも高くなっていまいます。
フェンスの格安リフォームの方法
お使いのフェンスが折れたり基礎が著しく劣化している場合は買い替えが必要ですが、基礎に影響がなく、色落ちや錆びが発生しているだけであれば、塗装によるリフォームをお薦めします。
フェンス部分を塗装するだけでも、新品同様の見た目を手に入れる事ができます。ブロック塀など外構の塗替えも有効です。
フェンス塗装の費用相場
約3000円〜4000円/平方メートル
塗料のグレードによって費用は変動します。最も安いアクリル塗料から、耐用年数が長く価格も高いフッ素塗料がありますです。
メンテナンスコストを考えると、中間のウレタン塗料でも良いでしょう。メッシュタイプや複雑なデザインなど、フェンスの形状によって費用が異なる業者もあります。
業者に頼んだ方が格安となる事も
自分で材料や工具を購入して行なうエクステリアの激安DIYは、柵の一部を作ったり、照明を一箇所取り付けたりなど部分的に行なう分には問題ありませんが、本格的なコンクリート打設工事や慎重な支柱の取り付け作業などは、専門工事業者に依頼することをおすすめします。
外構工事を発注する業者の選択肢とは
外構工事の内容は多岐に渡るため、請負業者の業種も多様です。外構工事を請け負っている主な業者には次のような種類があります。
ハウスメーカー系外構工事業者
ハウスメーカーに外構工事を依頼する場合は、新築の際に住宅の建築とまとめて依頼するケースが多いのですが、家屋本体のデザインと外構のバランスを考慮した提案力の高さや、補償の手厚さが魅力的です。
しかし、実際の工事は施主の希望に沿った工事を得意とする下請け業者が行うことが多いため、仲介料や紹介料がかかり、費用が割高になる傾向があります。
外構工事専門業者
外構工事を専門的に行っている業者もあります。外構工事専門業者の強みはその専門性を活かした高い技術力と豊富な経験です。
しかし、外構工事専門業者と一口に行っても得意分野は各業者で異なるため、希望する工事内容を得意とする業者を選ぶようにすることがポイントです。
また、施工・監修体制が大手のハウスメーカーほど整っていない場合も多いため、打ち合わせ等を通して判断する必要があります。
造園業者
庭石・庭木や生垣などの外構工事を行いたい場合には造園業者に依頼しましょう。
地域の造園業者は小規模な会社が多いため、大手の業者よりも小回りの効く対応をしてもらえたり、依頼者の相談にも親身になって応えてくれるところが多いでしょう。
しかし、小規模であるからこそ技術力や提案力は業者ごとに大きく異なります。
事前にしっかりと情報を集め、施工実績などを見せてもらいながら判断するようにしましょう。
他業種の工事部門
設置する設備を購入したホームセンター等で取り付け工事まで併せて依頼できるケースもあります。
たとえば、カーポートなどを購入して設置まで依頼するケースなどです。このような場合は比較的費用を抑えることができるでしょう。
ただし、専門外の場合には工事に対応できないケースもあるため、設置工事まで行えるかどうかを購入時に確認するようにしましょう。
外構リフォームの業者選びのコツとは
外構リフォームにおいて、業者選びは工事の成功を大きく左右します。理想的な業者を選ぶために知っておきたいコツをご紹介します。
選んではいけない業者
外構リフォームを成功させるためには、避けたほうが良い業者があるのも事実です。下記のような特徴が見られる場合には注意が必要でしょう。
- こちらの意図を汲まない
- 費用が相場より高すぎる、あるいは安すぎる
- 連絡対応が遅い
- 担当がすぐ変わる
業者側がこちらの意図を理解できないとなると、希望通りのリフォームが成功する確率は低くなるでしょう。
どのような目的で外構リフォームを依頼したいのか、予算はどれくらいなのか、優先事項は何か、といった点を正しく汲んだ上で施工する必要があります。
これらはリフォームを行う上でとても大切なポイントになるので、意思疎通が難しいと感じた業者は、候補から外した方が安心です。
リフォーム費用はできるだけ抑えられたほうが良いですが、あまりにも相場とかけ離れている業者には注意しましょう。
そのような業者は施工技術が低く、必要な工事を省くなど欠陥工事のリスクもあります。逆に、費用相場に比べて高すぎる業者も、金額だけ要求して施工が不十分で終わる可能性も否めませんので、要注意です。
安全な業者であれば、見積もり依頼の連絡をして、数営業日以内に何らかの返信が来るでしょう。しかし、連絡したのに返信が1週間以上かかる、全く音沙汰がないといった業者はそれ以上追わず、別な業者を当たりましょう。
また、担当者が次々に変わってしまう業者も不安です。こちらからすると同じことを何度も説明しなければならない可能性もあり、手間や労力がかかってしまうでしょう。
このような特徴が見られる業者は、実際の施工依頼は避けておいたほうがよいでしょう。
きちんとした業者を見つけることがリフォーム成功への近道
外構リフォーム成功の鍵は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。腕の確かな信頼できる業者に出会えれば、満足のいくリフォームになるでしょう。それほど、業者選びは重要です。
リフォーム業者はみなプロで専門家だからどこに任せても大丈夫と安心せず、実際に見積もり依頼などで対応を見て、自分で確かめながら進めることをおすすめします。
知り合いの業者や近所の業者など1社にはじめから絞らずに、複数の業者から見積もりを集め、必ず比較検討を行った上で依頼先を絞っていくようにしましょう。
外構・エクステリアリフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外構・エクステリアリフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で比較見積もりが可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで全国1000社以上が加盟しており、外構・エクステリアリフォームを検討している方も安心してご利用いただけます。
一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

atelier comado
岩本 祐子 大学卒業後、建築設計事務所にて主に住宅、公共建築、店舗、マンションの設計に10年以上関わる。
住宅においては、基本設計から監理業務まで一連のフローに携わる。
その後大手インテリア関連企業にて7年間インテリアとリノベーションをメインに業務の幅を広げる。
現在代表をしているatelier comadoでは、インテリアコーディネート、リノベーション、住宅設計をメインに活躍中。

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