2024年02月06日更新

監修記事

リフォーム後の確定申告で受けられる減税について解説!

リフォーム後の一回の確定申告で、減税措置を受けられることをご存知ですか?しかし対象となるリフォームやリフォーム費用の支払い方などで条件が違ってきます。この記事では、リフォーム後の確定申告によって受けられる減税措置の種類や条件を紹介します。

リフォーム後の確定申告で減税できるってホント?

リフォーム後に確定申告することで、減税措置を受けることができます。とはいえ、リフォーム費用の支払い方法やリフォーム内容によって、減税措置が受けられる場合とそうでない場合があります。

減税措置を受けられるリフォーム費用の支払い方法は、償還期間が10年以上または5年以上の住宅ローン、もしくは自己資金のみで支払った場合で、それぞれの支払い方法によって対象となるリフォーム内容も違います。

また、減税措置を受けられる支払い方法やリフォーム内容なども細かく限定されています。

しかし、リフォーム内容がそれらの条件に該当していれば、確定申告すると最長10年間の減税となります。経済的な負担を軽減する意味でも価値があると言えそうです。

確定申告というと自営業のかたに馴染みが深いものというイメージがあるかもしれませんが、このリフォームで受けられる減税措置が適用されるためには、会社員の方でも確定申告が必要です。

しかし確定申告は初年度のみで、次年度からは会社員の場合は年末調整での対応となりますので、確定申告の手間も一度きりです。

リフォームの計画をされているのならば、同時に確定申告による減税措置を受けられるかどうかを検討されてみてはいかがでしょうか。

リフォーム後の確定申告で適用される税制特例とは?

リフォーム後に確定申告をして受けられる税制特例には、「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」の3つがあります。それぞれに支払い方法と対象となるリフォームが違います。

ここでは、まず税制特例を受けるための条件を説明して、次に「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」の各税制特例の特徴と対象となるリフォームについて解説します。

税制特例の利用条件

リフォーム後の確定申告を受けるためには、対象となるリフォームの工事費用が100万円以上で、リフォーム費用全体の1/2分が居住部分でなくてはなりません。

またリフォーム後の延べ床面積は50㎡以上で、6ヶ月以内にリフォームした住宅に居住すること、年収は3,000万円以下という条件もあります。

「住宅ローン減税」の特徴とリフォーム

「住宅ローン減税」とは、リフォーム費用の支払いのために10年以上の償還期間で住宅ローンを組み、対象となるリフォームをした場合に適用されます。

控除内容

税控除の内容は、リフォームの完了が平成26年4月~令和元年9月の場合は、住宅ローンの残高から1%分および上限40万円で、最長で10年間受けられます。

ところがリフォーム工事の完了が、消費税が10%に引き上げられた令和元年10月以降令和2年12月までなら、控除期間が延長されて最長で13年間になります。

対象となるリフォーム

対象となるリフォームは、増改築や修繕、模様替えのためのリフォームの他に、耐震改修・バリアフリー・省エネ改修工事などです。

「ローン型減税」の特徴と対象となるリフォーム

同じ住宅ローンでも5年以上10年未満の償還期間の場合、ある一定の条件を満たすことで「ローン型減税」が適用されます。

その条件とは、バリアフリー・省エネ・同居・長期優良住宅化に対応するためのリフォームであることです。各リフォームに更なる条件がありますので下記で解説していきます。

控除内容

税控除の内容としては、控除期間はリフォーム後の住宅に住み始めてから5年間、どのリフォームでも年末のローン残高を上限にしてリフォーム費用の2%分が控除され、控除額の上限は125,000円です。

ローン型減税摘要の条件となるリフォーム以外のリフォームを同時に行った場合には、そのリフォーム費用に対してもリフォーム費用の1%分が控除対象となります。

対象となる各リフォームの条件

対象となるリフォームではそれぞれに条件が違います。

「バリアフリーリフォーム」では、50歳以上の高齢者や要介護者、要支援認定者などが住む住宅を、通路の各幅や階段の勾配の緩和などバリアフリーリフォームの対象として定められているリフォームを行うことが条件です。

「省エネリフォーム」では、断熱工事などを行うことで平成28年省エネ基準相当ととなり、改修前よりも一段階省エネ性能が上がったと認められることなどが条件です。

「同居型対応リフォーム」では、キッチン、浴室、トイレと玄関の増築のためのリフォームが条件です。

最後に「長期優良住宅化リフォーム」では、リフォームによりその住宅が長期優良住宅として認定されることが条件です。

上記以外の条件もありますので、申請前にはリフォーム内容が条件に該当しているのかをお確かめください。

投資型減税の特徴と対象となるリフォーム

「投資型減税」とは、住宅ローンを利用しないで自費でリフォーム費用を支払った場合に適用される所得税控除です。

投資型減税の対象となるリフォームは、バリアフリー・省エネ・同居・長期優良住宅化リフォームに加えて、耐震リフォームも対象となります。

控除内容

控除期間は1年と短いものの、リフォーム費用のうち10%が控除されます。ただし控除額の上限はリフォームごとに違います。

控除の上限額は、平成26年4月~令和3年12月までなら、バリアフリーリフォームの場合は200万円、省エネと耐震リフォームの場合は250万円、長期優良住宅化リフォームの場合は650万円です。

各リフォームの工事と工事費の要件

各リフォーム工事の要件はローン型減税の場合とほぼ同じです。耐震リフォームに関しては自宅で昭和56年5月31日以前に建設された建物であり、現行の耐震基準に適合させるリフォームという条件があります。

また工事費は平成26年4月以降では、耐震リフォームを除くすべての対象となるリフォーム費用は50万円以上でなくてはなりませんが、耐震工事に関しては規定がありません。

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リフォーム後の確定申告に必要な書類とは?

確定申告をするためには必要な書類がありますが、受けられる税制特例によって用意する書類が違います。

ここではリフォーム後の確定申告に必要となる主な書類の概要や取得先を説明して、どの特例に必要なのかを整理します。

リフォームで受けられる税制特例の申請に必要な書類

増改築等工事証明書

「増改築等工事証明書」はリフォームをしたことを証明するための書類です。

「増改築等工事証明書」は、特定の人や機関だけが発行できる書類です。建築士事務所に登録している建築士や指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関などが発行できます。

書類発行を代行してもらうためには、依頼主は申請家屋の登記事項証明書や工事請負契約書、工事費の内訳明細書にリフォームした家の間取り図としてリフォーム前後の写真などの提出が求められます。

住民票の写し

「住民票の写し」は身元の確認のために必要となる書類です。住民票そのものは常に行政に保管されているものなので、私たちは申請すれば住民票の写しを取得できます。

「住民票の写し」は、住民票のある役所や行政サービスセンター、郵送、またはマイナンバーカードがあればコンビニでも交付されます。

リフォームした家の登記事項証明書

「登記事項証明書」は、土地や建物の情報が記載されている書類で、法務局で入手できます。登記所や法務局証明サービスセンターに郵送、またはオンラインによる交付請求ができます。

請負契約書の写し

「請負契約書の写し」は、リフォーム工事の内容の詳細を説明するための書類です。発行先は、リフォーム工事を請け負ったリフォーム業者や建築業者になります。

リフォームした家の登記事項証明書

「登記事項証明書」は、土地や建物の情報が記載されている書類で、法務局で入手できます。登記所や法務局証明サービスセンターに郵送によって請求するか、オンラインでも交付請求できます。

請負契約書の写し

「請負契約書の写し」は、リフォーム工事の内容の詳細を説明するための書類です。発行先は、リフォーム工事を請け負ったリフォーム業者や建築業者になります。

工事に係る建築確認済証の写し

「建築確認済証」とは、リフォームが法令上問題ない内容であることを証明する書類で、工事の着工前に発行される書類で、役所にて交付されます。

給与所得の源泉徴収票(給与所得者)

「給与所得の源泉徴収票」は、給与や賞与の合計額や、給与所得控除後の金額などがわかる書類で、勤務先で発行されます。

「住宅ローン減税」「ローン型減税」で追加書類

ここでは上記の書類以外に、「住宅ローン減税」と「ローン型減税」の適用に必要な、追加の書類を紹介します。

住宅借入金等特別控除額の計算明細書

「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」は、居住開始日や、土地や家の購入費用、延べ床面積などの土地と家のついての情報に加えて、住宅ローンの年末残高などを記載される書類です。

明細書のフォーマットは国税庁のホームページからダウンロードできます。

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」は、年末のローン残高を証明するための書類です。金融機関によって、「住宅ローン残高証明書」や「融資額残高証明書」などと別の名称が使われています。

この証明書は、住宅ローンを借り入れている金融機関から、通常なら10月中旬ごろに送られてきます。

「投資型減税」に必要な追加書類

ここでは、「投資型減税」の適用に必要な追加される書類を紹介します。

「住宅特定改修特別税額控除額の計算明細書」など

投資型減税の申請では、「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に代わる計算明細書を用意します。

リフォームがバリアフリーや省エネリフォームなら「住宅特定改修特別税額控除額の計算明細書」で、長期優良住宅化リフォームなら「認定長期優良住宅新築等特別税額控除額の計算明細書」です。

リフォーム後の確定申告以外で受けられる控除はあるのか?

リフォームにより受けられる税控除には、確定申告をしなくても受けられる控除があります。

固定資産税の税控除では確定申告はいらない

一定の条件を満たしたバリアフリーリフォーム、省エネリフォーム、耐震リフォーム、長期優良住宅化リフォームを行った場合の固定資産税の減税措置です。

申請条件としては、年度末の3月31日までにリフォーム工事が終了することです。

また各リフォームによって非課税対象の内容が異なり、バリアフリーリフォームなら一戸当たりの延べ床面積100㎡相当分、省エネリフォームと耐震リフォームは120㎡分が控除対象です。

長期優良住宅化リフォームでは、耐震リフォームと省エネリフォームなども行い、長期優良住宅としての認定を受けていることが条件ですが、そのほかにもリフォームごとに条件がありますのでご確認ください。

減額となるのは固定資産税の1/3~1/2です。

申請場所はお住いのある市区町村の役所で、申請時期はリフォーム工事が完了後から3か月以内です。時期を逃さず、忘れずに申告しましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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