2024年12月25日更新

監修記事

浴槽の形状は7種類!おすすめ浴槽、設置方法も解説

浴槽の選び方に迷っている方が多いのではないでしょうか。
本記事では、浴槽の形状(タイプ)や素材、設置方法、使い心地からリフォームに関する疑問まで、あらゆる角度から詳細に解説しています。これから新しい浴槽を選ぶ方やリフォームを考えている方が、満足のいく選択をするためのガイドとしてご活用ください。

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浴槽の形状は7種類(タイプ)!

ひとえに浴槽といっても、様々な形状(タイプ)があります。それぞれの特徴を詳しく解説します。

ストレート浴槽:最も一般的

最もオーソドックスな形状が「ストレート浴槽」です。直線的な長方形で、シンプルなデザインです。

比較的コンパクトなサイズが多く、どんなバスルームにも馴染みやすいのがメリットです。また真っすぐな形状のため、足を伸ばしてリラックスしやすく、掃除も容易です。

一方で、デザインの選択肢が限られたり、機能面について他の形状ほど充実していない点がデメリットとして挙げられます。

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ワイド浴槽:ゆったり寛げる

ワイド浴槽は、通常の浴槽よりも横幅が広いのが特徴です。広々とした入浴空間を提供し、肩までしっかり浸かることができるのがメリットです。ファミリーやカップルでの使用に最適です。

一方、ワイド浴槽のデメリットは、設置するのに広いスペースが求められる点です。メリットの裏返しですが、ある程度大きなバスルームが求められます。

コーナー浴槽:でスペースを有効活用

コーナー浴槽は、バスルームの角に設置するタイプで、三角形や五角形などの形状があります。

限られたスペースを有効活用できるため、小さなバスルームに設置しやすいのがメリットです。形状の特性上、一定の入浴空間を確保しながらも全体的なバスルームの広さを保つことができます。

特殊な形状のため、寸法や搬入など事前の細かい確認や専門知識が必要になります。

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ななめ浴槽:洗い場が広くなる

ななめ浴槽は、斜めの形状によって洗い場が広くなり、ゆったりとした空間を提供してくれるのがメリットです。そのためリラックス効果が高く、見た目がスタイリッシュでバスルームをおしゃれに演出する効果もあります。

一方で、設置には広いスペースが必要になります。また、複数人での入浴には向かず、清掃が難しい点もデメリットです。導入時はバスルームのサイズや予算を考慮することが重要です。

たまご浴槽:包み込まれる快適さ

「たまご浴槽」は、卵のような丸みを帯びた形状が特徴で、体にフィットしやすく、包み込まれるような入浴体験が楽しめます。

流線型のデザインは、身体を自然な姿勢でリラックスさせるのに最適です。コンパクトなサイズでありながら広々と感じられるため、小さなバスルームにも適しています

ただし、その形状のために多くの水が必要になり、他の形状よりも水道代が高くなる可能性があります。

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アーチ浴槽:曲線美と機能性を兼ね備える

「アーチ浴槽」は、アーチ状の優雅な曲線が特徴で、デザイン性に優れています。

滑らかな曲線が身体にフィットし、快適な入浴体験を提供します。デザインの美しさと機能性を兼ね備えており、モダンなバスルームに最適です。

リラックス効果が高く、リゾート気分を味わえる一方で、設置には広いスペースとそれなりのコストがかかることがあります。

Sライン浴槽:体をしっかり支えて節水も!

「Sライン浴槽」は、浴槽内にS字の段差があるのが特徴で、美しい曲線が体を包み込み、フィット感が抜群です。

その形状によって腰や背中をしっかりサポートしつつ、必要な水量が少なく済むため、節水効果が高いのがメリットである一方、設置には比較的高いコストと広いスペースが必要になります。

Sライン浴槽に似ている「エコベンチ浴槽」

浴槽内に段差があることによって節水ができるという点で、「エコベンチ浴槽」と「Sライン浴槽」は似ています。

違いがあるとすれば、S字状の形状が体にフィットすることでリラックス効果を得るのが「Sライン浴槽」であるのに対して、浴槽内の段差(ベンチ)に座って半身浴や足湯を楽しめるのが「エコベンチ浴槽」の特徴です。

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浴槽の設置方法は3つある!

浴槽を設置する方法は以下の3つです。それぞれ詳しく解説します。

  1. 半埋め込み型
  2. 埋め込み型
  3. 据え置き型

1. 半埋め込み型

メリットデメリット
・出入りしやすい
・安全性が高い
・設置に手間がかかる
・リフォーム時にコストがかかる
半埋め込み型のメリット・デメリット

最も一般的な浴槽の設置方法として「半埋め込み型」があります。

この方法では、浴槽の約3分の1が床下に埋め込まれるため、床から浴槽までの高さが低くなり、出入りがしやすいのがメリットです。これにより、足を引っかけて転倒するリスクが低く、安全性が高いのが特徴です。特に高齢者や小さな子どもがいる家庭に適しています。

ただし、設置には手間がかかり、リフォーム時に費用がかかるのがデメリットです。事前にしっかりと計画を立て、必要な工事内容や予算を確認しておくことが重要です。

半埋め込み型は、据え置き型と比べて浴槽と洗い場の移動がスムーズで、近年では標準的な設置方法として広く採用されています。安全性と使いやすさを兼ね備えた選択肢としておすすめです。

2. 埋め込み型

メリットデメリット
・見た目がすっきり
・開放的なバスルームに感じられる
・出入りに少し苦労する
・お湯が汚れやすい
埋め込み型のメリット・デメリット

埋め込み型浴槽は、浴槽全体が床下に埋め込まれ、床と浴槽の高さが同じになる設置方法です。このタイプは、浴室がすっきりとした見た目になり、広々とした開放感を得られるのがメリットです。

ただし、出入り時には腰をかがめる必要があり、腰痛がある方には負担になることがあります。また、洗い場の水や泡が浴槽に入りやすく、お湯が汚れやすいため、衛生面を気にする方や掃除を負担に感じる方にはデメリットとなるでしょう。

さらに、段差がないことでつまずいたり、滑って浴槽に落ちたりするリスクもあり、安全面での配慮が必要です。

このように、埋め込み型は見た目の良さや浴室の広がりを重視する場合に適していますが、設置前に使い勝手や安全性をよく検討することが大切です。

3. 据え置き型

メリットデメリット
・設置が簡単
・低コストで導入・リフォームが可能
・出入りに苦労する
・スぺ―スが必要
据え置き型のメリット・デメリット

据え置き型浴槽は、床に直接設置する方法で、設置が簡単かつ低コストで導入できるのが大きなメリットです。また、リフォーム時には浴槽の移動や交換が容易で、手軽に対応できる点も魅力です。

一方で、床から浴槽の縁までの高さがあるため、特に子どもや高齢者にとっては出入りが負担となるんがデメリットです。そのため、安全対策として手すりの設置が推奨されます。また、浴槽をそのまま置く形式のため、ある程度広いスペースが必要になり、設置計画を事前にしっかり立てることが重要です。

このタイプは、海外の浴室やデザイナーズマンションでよく見られるスタイルで、浴室全体をリフォームせずに浴槽だけを交換できる手軽さがポイントです。ただし、浴槽の高さやまたぎの難しさから、利用者の安全面への配慮が必要です。据え置き型は、コスト重視やデザイン性を重視する方に適した選択肢と言えます。

浴槽内の段差有無で使い心地が変わる!

段差の有無メリットデメリット
あり安全性が高い
節水効果がある
半身浴しやすい
狭いと感じる
汚れが溜まりやすい
なし足を伸ばしやすい
清掃が容易
立ち上がる時に不安定
節水効果が望めない

浴槽には、内部に段差があるタイプとないタイプがあり、使い心地が異なります

段差ありの浴槽の使い心地とは?

段差がある浴槽は立ったり座ったりの動作を行いやすく、楽な姿勢で入浴しやすいことが特徴です。

またその他の魅力として半身浴を楽しむことが出来るほか、段差があることで溜める水量が抑えられるため、節水効果も期待できます。

一方で段差部分に汚れがたまりやすいので、定期的なメンテナンスが必要があります。

高齢者の方が利用される想定の場合には、段差に足を取られて転倒してしまう危険があるため注意が必要です。

半身浴とは?

半身浴とはみぞおちあたりまでお湯に浸かって入浴する方法です。心臓に負担のかかりにくい入浴方法のためリラックス効果が期待できるほか、むくみが取れやすくなったり、自律神経を整いやすくする効果が期待できます。

ストレス解消や睡眠の質を上げるために効果的です。

段差なしの浴槽の使い心地とは?

段差なしの浴槽は、段差がない分、浴槽内が広々として足を伸ばしやすいため、全身浴を楽しむには最適です。また清掃も簡単です。

ただし、立ち上がる際に不安定になりやすいため、子供や高齢者がいる家庭は注意が必要です。また節水効果は段差ありの浴槽よりも低くなります。

段差の有無による使い心地の違いを理解し、家庭環境や使用目的に合わせて最適な浴槽を選ぶことが重要です。

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使いやすい浴槽の選び方

では、自分にとって使いやすい浴槽を選ぶためにはどうすれば良いでしょう。

  1. ゆったり入れる浴槽を選ぶ!
  2. 浴槽の機能にこだわる!
  3. 洗い場と浴槽の段差に気を付けて選ぶ!
  4. 掃除しやすい素材を選ぶ!

ゆったり入れる浴槽を選ぶ!

浴槽選びで大切なのは、体を伸ばしてゆったり入れるサイズかどうかです。狭い浴槽ではリラックスできず、かえってストレスになることがあります。自宅のバスルームの広さに合った大きさで、かつ窮屈に感じないサイズを検討しましょう。

家族構成によって入りやすい浴槽は変わる!

子供と一緒に入る場合は、一緒に入っても充分広いスペースが必要ですが、高齢者がいる家庭では、安全面を考慮して段差のない浴槽やまたぎやすい浴槽を選択すると利用しやすくなります。

使用する方にあわせて、一番利用しやすい浴槽を選びましょう!

浴槽の機能にこだわる!

現代の浴槽は、ただお湯を溜めるだけでなく、様々な機能があります。

ジェットバス機能や保温性の高い素材選び、滑りにくい底面、腰や肩をサポートする形状など、ご希望に合わせて機能を選択しましょう。

例えば、ジェットバス機能があると、リラクゼーション効果が高まりますし、保温性の高い素材を選べば、寒い季節でも快適に長時間入浴できます

これらの機能は、日々の入浴をより快適にし、健康維持や疲労回復にも役立ちます。自分や家族のニーズに合った機能を持つ浴槽を選びましょう。

洗い場と浴槽の段差に気を付けて選ぶ!

洗い場と浴槽の段差は、安全性と使いやすさに直結します。

特に高齢者や小さな子供がいる家庭では、段差が大きいと転倒のリスクが高まります。段差が少ない設計の浴槽を選ぶことで、安全性が向上し、入浴時のストレスも軽減されます。また、段差が少ないと掃除もしやすくなります。

設置前に必ず段差の高さを確認し、安全で快適な浴室環境を整えることが大切です。

掃除しやすい素材を選ぶ!

浴槽の素材は、掃除のしやすさに大きく影響します。掃除の手間を減らし、常に清潔な状態を保つためにも、メンテナンスが楽な素材を選ぶことをお勧めします。

例えばFRPや人工大理石は表面が滑らかで、汚れが付きにくく掃除が簡単です。ステンレスやホーローも清潔感があり、比較的手入れが楽な素材です。一方、木製やタイル張りの浴槽は見た目が美しい反面、手入れが大変です。特にカビや水垢が付きやすい素材は、日常的な掃除が欠かせません。

浴槽の形状についてよくある質問

浴槽の形状について、よくある質問を以下にいくつか挙げているので、浴槽のリフォ―ムを検討されている方は参考にしてください。

深い浴槽を浅くすることはできる?

浴槽の深さを浅くすることは可能ですが、その場合大規模な改修工事が必要です。

浴槽の底部を切り取り、新たな浴槽を設置するか、底を盛り上げる工事を行うことで、深さを調整できます。ただし、構造の変更が伴うため、専門家に相談し、適切な施工を行うことが重要です。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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