目次
【坪数別】外壁塗装の費用相場
外壁塗装の費用は坪数が大きいほど高くなる傾向にあり、30坪で50万円〜が目安です。
建物の坪数 | 費用相場 |
---|---|
30坪 | 50万〜120万円 |
40坪 | 60万〜130万円 |
50坪 | 70万〜140万円 |
上記には「足場設置・養生の作業・外壁の洗浄」にかかる費用も含まれています。
しかし、外壁の補修にかかる費用は含まれていないため、上記に追加で費用がかかる点に注意しましょう。
ただし建物の坪数が同じでも、建物の形状や塗料の種類によって費用が変動する点を覚えておきましょう。
【塗料別】外壁塗装の費用相場
外壁塗装で使う塗料は、一般的にアクリル塗料が安い傾向にあり、30坪で50万〜70万円が目安です。
塗料の種類 | 費用相場 (30坪) | 費用相場 (40坪) |
---|---|---|
アクリル | 50万〜70万円 | 60万〜80万円 |
ウレタン | 60万〜80万円 | 70万〜90万円 |
シリコン | 70万〜90万円 | 80万〜100万円 |
フッ素 | 90万〜110万円 | 100万〜120万円 |
遮熱 | 95万〜115万円 | 105万〜125万円 |
無機 | 100万〜120万円 | 110万〜130万円 |
ここでは塗料ごとの特徴を学んで、外壁塗装で採用する塗料選びを進めましょう。
【塗料1】アクリル塗料
アクリル塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で50万〜70万円、40坪で60万〜80万円が目安です。
アクリル塗料は、アクリル樹脂が主成分である塗料のことをいいます。
- 価格が安い
- 種類が豊富
- 扱いやすい
- 耐用年数が短い
- ひび割れを起こしやすい
アクリル塗料は、価格の安さが魅力である一方、耐久性が低く、耐用年数も5〜7年と短いのがデメリットです。
そのため、コスパ重視で塗料を選びたい場合などに、アクリル塗料の採用を検討してみましょう。
【塗料2】ウレタン塗料
ウレタン塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で60万〜80万円、40坪で70万〜90万円が目安です。
ウレタン塗料とは、ウレタン樹脂を主成分とする塗料のことをいいます。
- 価格が安い
- 種類が豊富
- 伸縮性が高い
- 耐用年数が短い
- 変色しやすい
- 塗料の扱いが難しい
ウレタン塗料は伸縮性が高く、外壁の振動・動きに合わせて伸縮する効果が期待でき、ひび割れを起こしにくいのがメリットです。
しかし、塗料のふくれが起きやすいなどの理由で、塗料を扱うのが難しい点もデメリット。もし外壁塗装でウレタン塗料を採用するなら、ウレタン塗料を扱い慣れている、実績が豊富な専門業者に依頼しましょう。
【塗料3】シリコン塗料
シリコン塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で70万〜90万円、40坪で80万〜100万円が目安です。
シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主成分とする塗料のことをいいます。
- コストパフォーマンスがよい
- 耐久性が高い
- はっ水性が高い
- 塗膜が硬く、ひび割れしやすい
シリコン塗料は、耐用年数が10〜13年。比較的価格が安いことから、コストパフォーマンスのよい塗料として人気です。
ただしシリコン塗料はひび割れしやすいデメリットもあるため、耐久性・耐候性などが高い商品を選ぶ必要もあります。
さまざまな塗料メーカーの商品をチェックして、ひび割れなどを起こしにくい塗料で塗装しましょう。
【塗料4】フッ素塗料
フッ素塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で90万〜110万円、40坪で100万〜120万円が目安です。
フッ素塗料とは、蛍石を原料とするフッ素が配合された塗料のことをいいます。
- 耐久性が高い
- 紫外線に強い
- 防水性が高い
- 価格が高い
- 塗膜が硬く、ひび割れしやすい
フッ素塗料は、シリコン・ウレタン塗料などと比べて価格が高く、外壁塗装にかかる費用も高くなる傾向にあります。
ただしフッ素塗料は、耐用年数が15〜20年と長いため、外壁のメンテナンス回数を減らせるのが魅力です。
外壁のメンテナンス回数を減らせれば、足場設置や業者の作業費用などを節約できます。
そのため、もし長く住む予定の建物で外壁を塗装するなら、節約効果も期待できるフッ素塗料を検討してみましょう。
【塗料5】遮熱塗料
遮熱塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で95万〜115万円、40坪で105万〜125万円が目安です。
遮熱塗料とは、太陽熱を反射させ、建物の温度上昇を抑える効果がある塗料のことをいいます。
- 建物の温度上昇を抑制できる
- 耐久性が高い
- 価格が高い
- 汚れで遮熱効果が薄れる場合もある
塗料メーカーの日本ペイントによる実験では、サーモアイウォールシリーズという遮熱塗料を外壁に塗装した結果、最大11.5℃の遮熱効果が出ました。
もしこのような遮熱効果を外壁に求める場合は、遮熱塗料の採用を検討してみましょう。
建物の立地条件や外壁の種類、塗装の施工品質などによって、得られる遮熱効果は異なります。
外壁塗装で遮熱塗料を採用する場合は、専門業者に最適な商品を選んでもらい、どれほど効果が期待できそうかあらかじめ確かめましょう。
【塗料6】無機塗料
無機塗料で外壁を塗装する場合の費用は、30坪の建物で100万〜120万円、40坪で110万〜130万円が目安です。
無機塗料とは、ケイ素などの無機物が主成分の塗料のことをいいます。
- 耐久性が高い
- 耐候性が高い
- コケが発生しにくい
- 価格が高い
- 塗膜が硬く、ひび割れしやすい
無機塗料は価格が高く、外壁塗装の費用は高くなる傾向にあります。
ただし無機塗料の耐用年数は20年以上と長いのがメリット。そのため、耐用年数が短い塗料を採用した場合よりも、メンテナンス回数を減らせるでしょう。
外壁塗装のメンテナンス時期を見極める方法
外壁塗装のメンテナンス時期を見極めるには、外壁にふれると白い粉がつくかなどを確かめる方法も有効です。
ここではメンテナンス時期の見極め方法を学んで、劣化を放置することで起きる雨漏りなどのトラブルを回避しましょう。
【方法1】外壁が変色している
外壁が変色している場合、塗装が劣化し、外壁のひび割れ・はがれなどが起きやすい状態になっているでしょう。
外壁塗装は、外壁を紫外線や雨から保護する目的でおこなうため、塗装が劣化するとそれらからのダメージを受けやすくなります。
そのため、劣化によって外壁の変色が起きている場合は、外壁塗装によって保護する力をおぎなう必要があります。
【方法2】外壁にふれると白い粉がつく
外壁にふれると指に白い粉がつく「チョーキング現象」を起こしている場合、塗料が劣化して粉状に変化していると考えられるため、外壁塗装によるメンテナンスが必要です。
外壁でチョーキング現象が起きるのは、塗料の成分が紫外線などによって分解されることも原因として挙げられます。
粉状になっている塗料の量が多いほど、外壁を保護する力が弱まっているため、塗装によるメンテナンスで紫外線などのダメージから外壁を守りましょう。
【方法3】塗膜がはがれている
外壁塗装によって表面を覆っていた塗膜がはがれると、外壁が雨風・紫外線などのダメージを受けやすくなります。
そのため、外壁の塗膜がはがれた状態を長く放置した場合、外壁の割れ・はがれが起きやすくなります。
外壁の割れやはがれによって建物で雨漏りが起きる前に、外壁塗装によるメンテナンスをおこないましょう。
【方法4】カビや藻が発生している
外壁塗装が劣化した場合、外壁の水をはじく力が弱まり、カビや藻が発生しやすくなります。
- 湿度:60%以上
- 温度:20〜35℃前後
また、外壁の水をはじく力が弱まっていると、カビ・藻が発生し、徐々に増えてしまうかもしれません。
カビや藻の胞子は、外壁に根を張るため、外壁にひび割れ・欠損などが起きる原因にもなります。
そのような外壁のトラブルを回避できるよう、カビ・藻の発生を目安に外壁塗装の検討を始めましょう。
【方法5】外壁がひび割れている
外壁がひび割れていると、ひび割れ箇所から雨水が浸入して、建物で雨漏りを起こすなどのリスクが高まります。
外壁の内側には、建物の防水性を高めるために防水シートを貼っているのが一般的であるため、すぐに雨漏りが起きるわけではありません。
しかし、長く外壁のひび割れを放置すると、外壁本体の劣化が進行して防水性は低下していきます。
建物で雨漏りが起き、雨漏りの補修工事が必要になる事態とならぬよう、外壁にひび割れを発見した時点で外壁塗装などのメンテナンスを検討しましょう。
外壁塗装の流れ・工期
外壁塗装にかかる工期は、7〜14日が目安です。
ただし外壁塗装の面積や建物の形状などによって日数が変動するため、あらかじめ依頼する専門業者に工期目安を確かめましょう。
足場を設置する際、建物まわりの植木鉢などは移動させておく必要があります。
あらかじめ専門業者に、移動する必要がある物について確かめておきましょう。
高圧洗浄や塗装をおこなう際、建物や周囲にある物が汚れないよう、シートなどでカバーします。
高圧洗浄機を使って、外壁の汚れを落とします。
外壁に汚れが付着したまま塗装すると、塗料の密着度が低下し、塗装のはがれ・割れが起きるおそれもあります。
そのため、きれいに塗装が仕上がるように、丁寧に外壁の汚れを落とさなければいけません。
外壁にひび割れやはがれがある場合、パテでひび割れ箇所を埋めるなど、外壁の下地を補修します。
外壁塗装は、一般的に2〜3回に分けて塗料を重ねて仕上げます。
最初に、仕上げの塗料が定着しやすいように、下塗り剤を塗布します。
足場を撤去する前に、外壁塗装の仕上がりを見て、塗り残しなどがないか確かめましょう。
外壁塗装のおしゃれな施工事例
外壁塗装でおしゃれな外観に仕上げた施工事例を紹介します。
実際にどのような外観に仕上がったのかチェックして、外壁塗装をおこなう際の塗料・色選びの参考にしましょう。
【事例1】白ベースのカフェ風に塗装
工期 | 2週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | アステックペイント |
外壁やシーリングの劣化が気になったことをきっかけに、外壁塗装・シーリングのメンテナンスのご相談を受けた一戸建てにおける施工事例です。
外壁塗装の色は、少しオレンジがかったホワイトを選び、窓枠がアクセントになるように仕上げています。
また、塗料は遮熱性のある「高耐久性フッ素塗料」で塗装しました。
【事例2】ホワイトからブラックにイメージチェンジ
工期 | 2週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | 日本ペイント |
築13年の一戸建てにおける、外壁塗装の施工事例です。
既存の外壁色のホワイトからブラックに塗り替え、建物の印象を大きく変えました。
【事例3】経年劣化を外壁塗装で補修
工期 | 3週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | 関西ペイント |
外壁の経年劣化が気になっていたお客さまより、外壁塗装のご相談を受けた一戸建てにおける施工事例です。
7分艶の塗料を使って仕上げた外壁は、ほどよい艶感が上品で、おしゃれな外観に仕上がりました。
【事例4】印象的な青が映える外観へ
工期 | 2週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | 関西ペイント |
サイディング張りの外壁で、シーリングの劣化などの症状があり、早期のメンテナンスが必要な状態でした。
- シーリングの劣化
- 外壁サイディングの反りや色あせ
外壁サイディングの色あせに対しては、外壁塗装でのメンテナンスを提案。おしゃれなブルー系の塗料を使って仕上げました。
【事例5】3色使いで個性的な外観に
リフォーム費用 | 約120万円 ※外壁塗装以外も含む |
工期 | 10日間 |
建物タイプ | 一戸建て |
「色あせた外壁のメンテナンスがしたい」とご相談があった、一戸建てにおける外壁塗装の施工事例です。
オレンジ・モスグリーン・ブラックの3色を使い、おしゃれな色使いが魅力の建物へと印象を大きく変えました。
【事例6】目をひくレッド系で外壁塗装
リフォーム費用 | 約180万円 ※外壁塗装以外も含む |
工期 | 20日間 |
建物タイプ | 一戸建て |
「一戸建ての物件を賃貸にするため、外壁の劣化が気になる」とご相談があり、外壁を塗装した施工事例です。
既存のブルーからレッドに外壁色を塗装で変え、おしゃれで目をひくような外観に仕上がっています。
【事例7】既存のイメージを大事に
リフォーム費用 | 約150万円 ※外壁塗装以外も含む |
工期 | 1か月 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | 日本ペイント |
「劣化が気になるため、きれいにしてほしい」とご相談があった、一戸建てにおける外壁塗装の施工事例です。
お客さまから「なるべく今の色合いで塗ってほしい」という要望があったため、既存のイメージを崩さないような塗装の色を選択しました。
【事例8】築13年の一戸建てで外壁塗装
リフォーム費用 | 約140万円 |
工期 | 1か月 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | 日本ペイント |
「築13年で劣化が目立ってきたため、外壁を塗装したい」とご相談があった、一戸建てにおける施工事例です。
お客さまから「既存とは色を変えて、雰囲気を変えたい」と要望があったため、濃いグリーン系の色を提案。青空にグリーンが映える、おしゃれな外観に仕上がりました。
【事例9】やわらかい雰囲気のツートンカラー
工期 | 2週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | アステックペイント |
「外壁のひび割れ・はがれが気になっている」とご相談があった、一戸建てにおける施工事例です。
正面の外壁サイディングにゆがみがあると判明したため、外壁塗装と一緒にサイディングの部分的な張り替え工事をおこないました。
【事例10】緑から青に外観色を変更
工期 | 3週間 |
建物タイプ | 一戸建て |
塗料メーカー名 | アステックペイント |
アステックペイント製のシリコン塗料を採用した、外壁塗装の施工事例です。
塗装の色を決める際は、カラーシミュレーションを利用して、お客さまと仕上がりのイメージを共有しました。
カラーシミュレーションの結果、ブルー系の塗料を使うことに決定。既存のグリーンからの塗り替えで、外観のイメージがガラッと変わりました。
外壁塗装で活用できる助成金・補助金制度はある?
国や自治体における助成金・補助金制度のなかには、外壁塗装で活用できる制度もあります。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 自治体の住宅リフォーム助成金
ただし外壁塗装で助成金・補助金制度を活用するには、制度で対象となっている塗料を使用するなど、一定の条件を満たす必要があります。
助成金・補助金制度ごとの利用条件を確かめ、申請作業をおこないましょう。
DIYで外壁塗装はできる?
DIYで外壁塗装はできるものの、転落や塗装のはがれなどのトラブルを起こすおそれもあるため、専門業者への依頼をおすすめします。
- 高所からの転落でケガを負う
- 塗装後にはがれや割れが発生する
- 植木やベランダに塗料がはねてしまう
外壁塗装をきれいに仕上げるには、高圧洗浄で外壁の汚れを丁寧に落とすなどの作業が必要です。
また、外壁に割れ・はがれがある場合は、外壁塗装前に補修しなければいけません。
外壁に割れ・はがれがある状態で塗装すると、塗装後にはがれ・割れが起きやすい傾向にあります。
このような外壁塗装におけるトラブルを防ぐために、専門業者への依頼を検討しましょう。
外壁塗装でおすすめの色は?
外壁塗装でおすすめの色は、どのような色を選びたいかによって異なります。
たとえば「人気色で外壁を塗装したい」という場合は、ベージュやホワイトがおすすめです。
とくに淡いベージュ系は、和風や洋風などのさまざまなテイストの外観に合わせやすいため、採用されるケースが多い塗装色です。
外壁色への希望内容 | おすすめの塗装色 |
---|---|
人気色で塗装したい | ・ベージュ ・ホワイト |
汚れの目立たない色がいい | ・ブラウン ・グレー |
個性的な色にしたい | ・ネイビー ・グリーン |
なかには、外壁塗装後の完成イメージを画像で作成してくれる専門業者もいます。
そのように便利なシミュレーションなどを活用して、外壁塗装で採用する色を選びましょう。
外壁塗装の注意点
外壁を塗装する場合、工事に立ち会いが必要なタイミングを確かめるなど、いくつか注意すべき点があります。
ここでは外壁塗装の注意点を学んで「突然、仕事を抜けなければいけなくなった」などのトラブル・失敗を防ぎましょう。
【注意点1】追加費用が発生しないか確かめておく
外壁を塗装する場合、外壁塗装以外にどのような箇所のメンテナンス費用が含まれているのか確かめておきましょう。
建物の外まわりにおいて、外壁塗装と合わせてメンテナンスがおこなわれるのは、軒天・雨樋・コーキングなどです。
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
軒天塗装 | 1,000〜2,000円 (1平方メートルあたり) |
雨樋交換 (部分交換) | 1万〜5万円 |
コーキング打ち替え | 900〜1,200円 (1mあたり) |
コーキング増し打ち | 700〜900円 (1mあたり) |
「軒天塗装を依頼したが、見積もりに含まれておらず追加費用となった」と、思わぬ出費が発生しないよう、見積内容を確かめておくことが大切です。
【注意点2】塗装方法をあらかじめ確認しておく
外壁塗装には大きく分けて「ローラーや刷毛を使った手塗り」と「吹き付け」の2つの塗装方法があります。
ローラーや刷毛を使った手塗りである場合、塗料の臭いは感じるものの、周囲への塗料の飛散は抑えられるのが魅力です。
そのため、工事中であっても洗濯物を干せる場合があるなど、日常生活への影響を抑えられるでしょう。
一方、吹き付け塗装をおこなう場合、周囲へ塗料が飛散するおそれもあるため、あらかじめ近隣に挨拶を済ませておく必要があります。
外壁塗装の方法をあらかじめ確かめておき、日常生活への影響や、近隣挨拶の必要性などについて専門業者と相談しておきましょう。
【注意点3】サンプルやイメージ画像でイメージを共有する
明るい色は面積が大きいほど明るく、暗い色は面積が大きいほど暗く見えるため、面積によって色の見え方が異なる点に注意しなければいけません。
小さな色サンプルやカタログだけで塗装色を決めてしまうと「イメージしていた色と違う」と、イメージと仕上がりの色の違いで失敗してしまう傾向にあります。
そのような失敗を防ぐために、外壁塗装の色を決める場合は、できるだけ大きな色サンプルや、イメージ画像を使って専門業者と仕上がりのイメージを共有しましょう。
【注意点4】工事に立ち会いが必要なタイミングを確かめる
外壁塗装の工事中には、足場を設置する際など、いくつか立ち会いが必要なタイミングもあります。
- 足場を設置する場所の確認
- 外壁塗装の仕上がりのチェック
塗装作業中などは基本的に立ち会いは不要なケースが多いものの、業者によって立ち会いを求めるタイミングが異なります。
仕事などのスケジュールを調整できるよう、あらかじめ立ち会いが必要なタイミングを確かめ、日常生活に支障が出ないように注意しましょう。
【注意点5】工事中に自家用車は停められるか
外壁塗装の工事中は、足場の設置などによって自家用車が敷地内に停められない場合もあります。
なかには近隣に駐車スペースを確保しなければならない場合もあるため、あらかじめ自家用車の駐車場所について確かめておきましょう。
また、業者の車両が道路をふさぎ「通行のさまたげになっている」と近隣から苦情が寄せられるケースもあります。
外壁塗装をおこなう建物の敷地内だけでなく、建物周辺の道路についても、車両の駐車スペースについて配慮しましょう。
外壁塗装を依頼する業者選びのポイント
外壁塗装における失敗を防ぐには、アフターサービスが充実しているかなどのポイントをチェックする必要もあります。
ここでは業者選びのポイントを学んで、安心して依頼できる専門業者に外壁塗装を依頼しましょう。
【ポイント1】施工実績が豊富か
塗装のはがれなどのトラブルを防ぐには、外壁の状態などに合わせた適切なメンテナンスや高い塗装技術が必要です。
そのため、さまざまな建物で外壁塗装をおこなってきた、施工実績が豊富な専門業者に依頼しましょう。
たとえば、耐用年数が15〜20年と長いフッ素塗料を使う場合。塗膜が硬いという特徴を理解せず塗装した場合、塗装後にひび割れが起きやすい傾向にあります。
施工実績が豊富で塗装件数も多い業者であれば、そのような塗料ごとの特徴を理解し、塗料や外壁の状態に合わせて塗装をおこなってくれるでしょう。
【ポイント2】専門資格があるか
塗装や建物に関する専門資格をもっている専門業者であれば、外壁の種類・劣化症状に合わせた塗料・塗装方法を提案してもらえるでしょう。
- 塗装技能士
- 外装劣化診断士
- 建築士
- 有機溶剤作業主任者
なかでも「塗装技能士」は、外壁塗装を依頼するにあたってチェックしておきたい資格の1つです。
塗装技能士とは、厚生労働省が認定する塗装に関する技術・知識を認定する資格のことをいいます。
塗装技能士の試験には実技試験もあるため、専門的な技術力をもつ職人であることが期待できるでしょう。
【ポイント3】見積項目が詳細に記載されているか
外壁塗装の見積項目に、具体的な面積・塗料の種類が記載されているなど、詳細に項目が記載されている業者に工事を依頼しましょう。
「外壁塗装一式50万円」など、一式でまとめられている項目が多い場合は、相場より高い金額になっているかもしれません。
現地調査などで計測した面積を項目に反映した、建物ごとの具体的な金額を算出してもらい、適正価格で外壁塗装をおこないましょう。
【ポイント4】アフターサービスが充実しているか
外壁塗装の後に塗装のはがれ・割れなどが発生した場合、アフターサービスが充実した専門業者であれば、はがれを補修するなどの方法で対応をしてもらえるでしょう。
塗装のはがれなどのトラブルは、塗装直後には発生しにくく、日数が経過した後で発生してしまう場合もあります。
そのため、なかには「塗装後のトラブルに関しては対応しない」という業者もあります。
塗装後のトラブルに対応してもらえない場合、外壁の補修で費用がかかってしまうかもしれません。
外壁を塗装した後にそのような費用が発生しないよう、アフターサービスが充実している専門業者に依頼しましょう。
【ポイント5】複数の業者から相見積もりをとる
複数の業者から相見積もりをとることで、見積金額や見積内容などを比較し、信頼のおける業者への依頼ができるでしょう。
- 極端に高い・安い見積金額ではないか
- 見積内容が詳細に記載されているか
- 丁寧に見積内容を説明してもらえたか
- 外壁塗装の保証は充実しているか
見積金額のほかにも、対応の丁寧さや保証内容などを確かめて、依頼する専門業者を選ぶことが大切です。
【Q&A】外壁塗装に関するよくある質問
- 外壁塗装に適した季節はある?
-
外壁塗装には、春や秋のように、気温・湿度の安定している季節が適しているでしょう。
ただしお住まいの地域によって、気候などが異なるため、地域の気候を理解している専門業者と相談して外壁塗装の日程を決めることがおすすめです。
- 外壁塗装の寿命は何年?
-
外壁塗装の寿命は、一般的に10年ほどです。
ただし建物の環境や塗料の種類などによって、外壁塗装が必要になるまでの期間は変動します。
定期的に外壁を点検し、外壁塗装にふさわしい時期を見極めましょう。
- 外壁を塗装しないとどうなる?
-
外壁を塗装しないと、外壁本体の劣化などが起きやすい状態となるでしょう。
- 外壁がひび割れる
- 建物の美観が損なわれる
- 外壁の防水性が低下する
外壁の劣化が進むと、建物で雨漏りが起きるリスクも高まります。
そのため、外壁塗装が必要な時期を見極め、必要なメンテナンスをおこなうことが大切です。
- 外壁と屋根は一緒に塗装したほうがお得?
-
外壁と屋根は一緒に塗装したほうが、費用を安く抑えられるでしょう。
外壁・屋根塗装をおこなう場合、安全に作業するために足場の設置が必須です。
そのため、外壁・屋根塗装を一緒におこなえば、1回分の足場設置にかかる費用を節約できます。
もし少しでも建物のメンテナンス費用を安く抑えたいなら、外壁・外壁塗装を一緒に依頼することも検討してみましょう。
- 外壁を塗装するならシーリングもメンテナンスすべき?
-
外壁を塗装する場合、一緒にシーリングのメンテナンスもおこなうことをおすすめします。
外壁におけるシーリングとは、外壁同士や窓枠との隙間を埋める部材のことをいいます。
シーリングは雨風や紫外線のダメージを受けて劣化するため、10年を目安にメンテナンスが必要です。
シーリングの劣化を放置すると、雨漏りや外壁の劣化などが起きるリスクも高まるため、外壁塗装と一緒に打ち替えなどのメンテナンスを検討しましょう。
- 外壁における塗装以外のメンテナンス方法は?
-
外壁における塗装以外のメンテナンスには、張り替えなどの方法があります。
- 張り替え
- カバー工法
- 部分補修
たとえば、外壁本体に大きなひび割れが多くある場合などには、外壁塗装ではなく張り替えが必要です。
専門業者に外壁の状態を点検してもらった上で、どのメンテナンス方法が最適かを判断してもらいましょう。
- 「外壁塗装はまだするな」とよく言われる理由は?
-
「外壁塗装はまだするな」とよく言われるのは、部分補修や外壁の洗浄で対応できる症状もあることなどが理由として挙げられます。
- ごく小さなひび割れである
- 高圧洗浄できれいにできる
ただし外壁のメンテナンスが必要な時期であるかは、専門知識のある業者による判断が必要です。
8〜10年に1回は外壁を点検してもらい、外壁塗装などによるメンテナンスが必要であるか確かめてもらいましょう。
外壁リフォームの業者選びで後悔しないために
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