ガルバリウムとサイディングの違いは?後悔しない外壁材の選び方も

2025年04月17日更新

監修記事
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外壁材として使用される、ガルバリウム鋼板とサイディングの違いがわからない人もいるでしょう。どちらも長持ちする外壁材として人気が高く、多くの建物で採用されています。
この記事では、ガルバリウム鋼板とサイディングの違いやそれぞれのメリット・デメリット、リフォーム費用などを解説します。住まいにとって最適な外壁材を選んで、愛着の湧く外観にリフォームしましょう。

外壁材のガルバリウム鋼板とサイディングの違い

ガルバリウム鋼板とサイディングは、どちらも外壁材の名称になります。

これらふたつの大きな違いは、使用している素材です。ガルバリウム鋼板は金属系サイディングを指し、サイディングは窯業系サイディングを指します。

外壁材の種類特徴
ガルバリウム鋼板・錆びにくい軽量で耐久性が高い
・スタイリッシュな印象に仕上がる
サイディング・デザインのバリエーションが豊富
・品質が安定している

外壁材によって、環境への耐性やデザイン性などが異なります。たとえば耐震性を高めたい場合は、ガルバリウム鋼板に外壁をリフォームすることで、地震に強い家になるでしょう。それぞれの特徴を把握してから選ぶことで、満足度の高い外壁リフォームができます。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%を組み合わせて表面処理した鋼板のことを指します。

耐熱性、耐久性に優れており、とくに金属素材の中でも錆びにくいのが大きな特徴です。アルミニウムが酸化膜を形成することで、金属部分を保護する仕組みになっています。

また、軽量な素材のため耐震性に優れているのも特徴のひとつです。

サイディングの特徴

サイディングとは、セメントや金属などの素材で製造されたパネル上の外壁材を指します。工場生産のため、品質の安定性が大きな特徴です。

なお、サイディングは大きく4種類に分類されます。

サイディングの種類
サイディングの種類特徴
窯業系・セメントをベースに繊維質を配合し、板状に形成した外壁材
・普及率が最も高い
・デザインのバリエーションが豊富
樹脂系・塩化ビニル樹脂を使用した外壁材
・塗装メンテナンスが不要
木質系・天然木材に塗装を施した外壁材
・木のぬくもりを感じられる
金属系・断熱材の表面に金属板を張り合わせて模様付けした外壁材
・丈夫で耐水性が高い
・カバー工法に採用しやすい
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ガルバリウム鋼板に外壁をリフォームするメリット

ここでは、ガルバリウム鋼板に外壁をリフォームすることで得られる具体的なメリットを6つ解説します。

【メリット1】耐久性が高い

ガルバリウム鋼板の大きなメリットは、耐久性が高いことです。

アルミニウムや亜鉛などを組み合わせたものなので、従来の鋼板よりも耐久性が優れています。傷や錆びなどのメンテナンスを適切に行えば、長く使用できるでしょう。

【メリット2】軽量なため耐震性に優れている

ガルバリウム鋼板は、モルタルや窯業系サイディングと比べると非常に軽量です。

外壁に採用すると建物の荷重が減るため、地震時の負担も軽減できます。割れたり欠けたりする心配も少なく、地震対策に有効な外壁材といえるでしょう。

【メリット3】防水性が高くて錆びにくい

ガルバリウム鋼板は、防水性が高くて錆びにくいというメリットもあります。

窯業系サイディングと比べると継ぎ目が少ないため、水が内部に浸入しにくいのです。また、アルミニウムを主原料とすることで錆びにくい外壁材になっています。

【メリット4】室内の温度上昇を抑制する

熱反射率に優れているのも、ガルバリウム鋼板のメリットです。

熱の吸収率が小さいため、室内の温度上昇を抑制できます。熱反射率が優れていると冷房の効きもよくなるため、電気代の節約にもつながるでしょう。

【メリット5】耐熱性に優れている

ガルバリウム鋼板は、耐熱性にも優れています。

アルミニウムの含有率が高いため、300度〜350度の高温にさらされても長時間の使用が可能です。そのため、火事になっても燃え広がりにくいメリットがあります。

【メリット6】スタイリッシュな印象に仕上がる

ガルバリウム鋼板は、金属ならではのシャープなラインが魅力的です。

外壁に採用するとスタイリッシュな印象に仕上がります。モダンな外観を好む人は、ガルバリウム鋼板に外壁をリフォームするのがおすすめです。

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ガルバリウム鋼板に外壁をリフォームするデメリット

ガルバリウム鋼板は優れた外壁材ですが、デメリットも存在します。メリット・デメリットを把握した上で外壁材選びをしましょう。

【デメリット1】傷がつきやすい

ガルバリウム鋼板は、傷がつきやすい外壁材です。

飛来物などによって傷がつけば、そこから錆が発生するおそれもあります。錆びは放置すると徐々に広がっていくため、傷や錆を見つけたら早めに専門業者へ修理を依頼しましょう。

【デメリット2】衝撃に弱い

衝撃に弱いのも、ガルバリウム鋼板のデメリットです。

石や野球ボールなどが強く当たると、ヘコんでしまうことがあります。ガルバリウム鋼板を採用する際は、外壁に衝撃を与えないように注意しましょう。

また、厚みのあるガルバリウム鋼板を選ぶのも対策のひとつとして挙げられます。

【デメリット3】デザインのバリエーションが少ない

ほかのサイディングと比べると、デザインのバリエーションが少ないというデメリットもあります。ガルバリウム鋼板のみでは物足りなさがある場合は、他の外壁材と組み合わせるのもアイデアです。

たとえば、ガルバリウム鋼板と木質調サイディングを組み合わせると、モダンな外観になります。

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サイディングに外壁をリフォームするメリット

外壁材のサイディングは、多くの建物で採用されています。ここでは、具体的なメリットについて見ていきましょう。

【メリット1】コストパフォーマンスに優れている

サイディングの大きなメリットは、コストパフォーマンスに優れていることです。サイディングは衝撃や地震の揺れに強く、変形や割れなどの被害が起きにくい傾向にあります。

高性能な外壁材は費用が高いというイメージをもっているかもしれませんが、ガルバリウム鋼板と比較するとサイディングは安価です。初期費用を抑えつつ高性能な外壁材を採用したい人に、サイディングは向いているでしょう。

【メリット2】施工できる業者が多い

サイディングの施工方法は、工場で製造されたサイディングボードを外壁に張って固定するというシンプルなものです。そのため、職人の技量に左右されにくいメリットがあります。

施工できる業者が多数存在するため、きっと信頼できる業者が見つかるでしょう。

【メリット3】工期が短い

サイディングは、比較的短い工期で完成します。これは、工場で製造されたサイディングボードを現場で張り合わせていくという施工方法によるものです。

なるべく短期間で外壁リフォームをしたい人は、サイディングを検討しましょう。

【メリット4】デザインのバリエーションが豊富

サイディングは、デザインのバリエーションが豊富です。

木目調やレンガ調、ストーン柄などおしゃれなデザインが多いため、自分好みの外観に仕上げられるでしょう。外観にこだわりたい人に、サイディングはおすすめです。

【メリット5】耐火性が高い

サイディングは、耐火性が高いのもメリットのひとつです。

不燃材料、準不燃材料として国土交通大臣の認定を受けています。そのため、飛び火による影響を受けにくく、万が一火事になっても被害は最小限に抑えられるでしょう。

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サイディングに外壁をリフォームするデメリット

ここでは、サイディングに外壁をリフォームするデメリットについて解説します。

【デメリット1】定期的に塗装が必要

サイディングの大きなデメリットは、定期的に塗装が必要なことです。

サイディング自体に、防水性はありません。しかし、外壁材を守るためには、防水性の高い塗料での塗装が欠かせません。定期的な塗装を実施し、防水機能を維持しましょう。

【デメリット2】耐久性が低い

サイディングのデメリットとして、耐久性が低いことも挙げられます。

サイディングはパネル同士の隙間が多く、埋めるためにコーキング材を充填することが一般的です。コーキング材は劣化すると縮みやひび割れが発生し、水が建物内部に浸入する入口になってしまいます。

水が浸入すると外壁材も劣化しやすくなるため、コーキング材の定期的なメンテナンスも欠かせません。

【デメリット3】熱がこもりやすい

熱がこもりやすいのも、サイディングのデメリットです。サイディングの主原料であるセメントは耐熱性に優れているものの、熱を吸収しやすい性質があります。

日によっては直射日光が当たる表面の温度は、60度以上になることも少なくありません。室内に熱がこもらないようにするためにも、断熱対策を同時に検討しましょう。

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ガルバリウム鋼板やサイディングの外壁リフォームにかかる費用

ガルバリウム鋼板やサイディングの外壁リフォームにかかる費用は、1平方メートルあたり700〜6,000円が目安です。

リフォームの内容費用相場
(1平方メートルあたり)
ガルバリウム鋼板の重ね張り3,000〜5,000円
ガルバリウム鋼板の張り替え4,000〜6,000円
サイディングの重ね張り700〜1,000円
サイディングの張り替え4,500〜5,000円

生産性の高いサイディングは、ガルバリウム鋼板と比べると費用を抑えられる傾向にあります。また、張り替えする場合は撤去や処分などの手間がかかることから、重ね張りよりも費用がかさむ傾向にあります。

費用が変動する要素
  • 足場の設置
  • 下地の処理
  • 素材の種類
  • 素材のグレード
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外壁材のガルバリウム鋼板とサイディングのおすすめメーカー

外壁材におけるガルバリウム鋼板とサイディングのおすすめメーカーは、以下のとおりです。

ガルバリウム鋼板のおすすめメーカー
  • アイジー
  • YKK AP
  • ニチハ
  • ケイミュー
  • 旭トステム
サイディングのおすすめメーカー
  • ニチハ
  • ケイミュー
  • 旭トステム

各メーカーの製品を比較して、建物や住まい方にあう外壁材を選びましょう。

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ガルバリウム鋼板やサイディングに外壁をリフォームした事例

ここでは、ガルバリウム鋼板やサイディングに外壁リフォームした事例を紹介します。リフォーム前後の外観を見て、デザイン選びの参考にしましょう。

【事例1】ガルバリウム鋼板で長持ちする外壁に

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after

ガルバリウム鋼板で長持ちする外壁に

お客様は外壁塗装を考えていましたが、耐久性の高いリフォームを模索していたため、ガルバリウム鋼板でのカバー工法をご提案。

ガルバリウム鋼板は耐久性が高く30年〜40年持つため、長く安心して暮らせるのが魅力です。以前よりも壁面が30mm程度前に出てくることから、窓や玄関、勝手口などの開口部に同じ素材の見切り材を施工しています。これにより見た目もすっきりし、新築のような外壁に仕上がりました。

【事例2】断熱性・耐久性に優れるサイディングへリフォーム

before
after

断熱性・耐久性に優れるサイディングへリフォーム

杉板張りの外壁を撤去して、断熱性・耐久性に優れるサイディングに張り替えました。

杉板張りは自然な風合いや地球にやさしい外壁材ですが、長い時間湿気にさらされるとカビやシロアリが発生しやすいといったデメリットもあります。不燃加工がされていない場合は、耐火性がほとんどありません。サイディングなら断熱性や耐久性はもちろん、耐火性も優れているので、安心して暮らせるでしょう。

【事例3】サイディングの張り替えで洋風な雰囲気に

before
after

サイディングの張り替えで洋風な雰囲気に

メンテナンスのしやすい外壁にしたいというご相談を受け、サイディングに張り替えました。既存の外壁材を撤去したため、しばらくは修繕が必要になることはないでしょう。

また、リフォームのタイミングで見た目を一新するために、デザイン性の高いレンガ調を採用。洗練された洋風な外観に仕上がりました。

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【Q&A】ガルバリウム鋼板やサイディングのリフォームに関するよくある質問

ガルバリウム鋼板とサイディングの耐用年数は?

ガルバリウム鋼板とサイディングの耐用年数は、以下のとおりです。

ガルバリウム鋼板とサイディングの耐用年数
外壁材の種類耐用年数
ガルバリウム鋼板30年〜40年
サイディング30年〜40年

ガルバリウム鋼板とサイディングは、どちらも長持ちする外壁材です。建物や立地条件などにもよりますが、一般的には定期的にメンテナンスすることで耐用年数を全うできるでしょう。

ガルバリウム鋼板とサイディングのメンテナンスサイクルは?

ガルバリウム鋼板とサイディングのメンテナンスサイクルは、10年ごとが目安です。

ガルバリウム鋼板とサイディングのメンテナンスサイクル
外壁材の種類メンテナンスサイクル
ガルバリウム鋼板10年〜15年
サイディング7年〜10年

外壁は常に雨風や紫外線にさらされているため、しばらくメンテナンスを放置すると劣化が早まります。外壁材を長持ちさせるためにも、適切なタイミングでメンテナンスを実施しましょう。

ガルバリウム鋼板の断熱性や防音性は?

断熱材一体型のガルバリウム鋼板であれば、断熱性や防音性に問題はありません

外気の影響を受けにくくなるので、夏は涼しく冬暖かい理想的な室内環境を保てるでしょう。雨音がうるさく聞こえることもなく、快適に過ごせます。

外壁リフォームでガルバリウム鋼板かサイディングを選ぶ際のポイントは?

外壁リフォームにおいてガルバリウム鋼板とサイディングを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

外壁リフォームにおいてガルバリウム鋼板とサイディングを選ぶ際のポイント
  • 耐震性
  • 予算
  • メンテナンス頻度
  • デザイン

たとえば、耐震性にこだわりたい場合は、建物に負担の少ないガルバリウム鋼板がおすすめです。初期費用を抑えたい場合は、サイディングの採用が向いているでしょう。

ガルバリウム鋼板やサイディングへの外壁リフォームで後悔しないためのポイントは?

ガルバリウム鋼板やサイディングへの外壁リフォームで後悔しないためのポイントは、以下のとおりです。

ガルバリウム鋼板やサイディングへの外壁リフォームで後悔しないためのポイント
  • 建物の立地条件を確認する
  • リフォーム予算を明確にする
  • 既存外壁材との相性を考慮する
  • 信頼できる業者に工事を依頼する

とくにガルバリウム鋼板の施工は専門性が高いため、信頼できる専門業者に依頼しましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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