
外壁コーキングのひび割れはDIYで直せる?自分で補修できる範囲と業者に頼む目安
外壁コーキングのひび割れはDIYで補修できます。しかし、自分で応急処置できるのは、地上から安全に手が届くモルタル・コンクリ…

マンションの外壁には、タイルやALC、窯業系サイディングなどが使われており、それぞれ耐久性や費用、必要なメンテナンスが異なります。ひび割れや剥がれなどの劣化を放置すると、雨漏りや下地の劣化、外壁材の落下につながるおそれがあるため、症状に応じた早めの点検・補修が必要です。この記事では、マンションの主な外壁の種類と、劣化症状に合った補修方法を解説します。

マンションの外壁には、窯業系サイディングやタイル、ALCなどが使われています。それぞれの特徴を理解し、建物や予算に合う外壁材を選びましょう。

窯業系サイディングは、セメントを主原料とする外壁材です。

メリット
デメリット
窯業系サイディングは、ほかの外壁材よりも初期費用を抑えやすい点が特徴です。木目調やレンガ調など、デザインと色の選択肢も豊富です。

モルタルは、セメントと砂に水を加えて練り混ぜた外壁材です。

メリット
デメリット
モルタル外壁の劣化の進み方は、下地や仕上げ材の仕様、施工品質、立地環境、メンテナンス状況によって異なります。ひび割れや浮き、塗膜の劣化などを定期的に点検しましょう。モルタルは意匠性に優れる一方、仕上げには高い技術力が求められます。リフォームでは、モルタル外壁の施工実績や事例を重視して業者を選びましょう。

タイルは、多くのマンションで採用されている外壁材です。デザインのバリエーションが豊富で、美観と機能性を兼ね備えています。

メリット
デメリット
タイルは耐久性が高いものの、経年劣化による剥離・亀裂・シーリングの劣化には注意が必要です。異常を発見した場合は、信頼できる業者に現地調査を依頼し、適切な方法で補修しましょう。

ALCは、珪石(けいせき)や生石灰などを主原料とし、パネル状に成形した建材です。

メリット
デメリット
ALCパネル自体は耐久性に優れていますが、性能を維持するには、仕上げ塗材や防水、目地シーリングの定期的な点検・補修が必要です。メンテナンス時期は仕様や立地環境、劣化状況によって異なるため、定期点検の結果に応じて修繕計画を見直しましょう。

コンクリート打ち放しとは、外壁材を被せず、コンクリートをむき出しにした状態のことです。

メリット
デメリット
コンクリート打ち放しのマンションは、スタイリッシュでデザイン性が高く、耐火性や防音性に優れています。ただし、防水性が低く、カビが発生するおそれがあるため、湿気対策が必要です。
マンションの外壁には、経年劣化や施工不良によって、ひび割れや塗膜の剥がれなどが生じることがあります。異常を早期に発見できるよう、主な劣化症状を確認しておきましょう。

マンションの外壁に生じるひび割れの原因には、コンクリートの乾燥収縮や温度変化、鉄筋の腐食、地震や不同沈下などがあります。一般に幅0.3mm未満程度の細いひび割れはヘアークラックと呼ばれますが、幅だけで建物の安全性は判断できません。ひび割れの数や伸び方、深さ、錆汁や漏水の有無などを確認し、管理組合や管理会社に報告した上で、専門家に調査を依頼しましょう。
※ 参考:国土交通省「マンションの耐震性等についてのQ&A」
マンションの外壁に触れたとき、手にチョークのような白い粉がつく現象をチョーキングといいます。これは、紫外線や熱、雨水などの影響で塗膜の樹脂が劣化し、顔料などの成分が粉状になって表面に現れるものです。色あせやつやの低下とともに見られる、塗膜劣化のサインでもあります。放置すると塗装の保護機能が低下し、外壁材の劣化が進むおそれがあります。
外壁の塗膜は紫外線や風雨などの影響を受け、劣化が進むと剥がれます。塗り替え時期は、塗料の種類や下地、立地環境、施工品質によって異なります。一般的なマンションの長期修繕計画では、外壁塗装の塗り替え周期を12〜15年とする例がありますが、実施時期は定期点検の結果をもとに判断します。また、下地処理が不十分だと、施工後の早い段階で剥がれる場合があります。外壁の保護機能が低下するため、早期発見と適切な補修が大切です。
マンションの外壁がタイル張りの場合は、タイルや下地モルタルの浮き、ひび割れ、剥落などを定期的に確認します。建築基準法第12条の定期報告の対象となる建築物では、手の届く範囲の打診等に加え、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分は、おおむね10年に一度の全面打診等が求められます。対象建築物や報告周期は地域によって異なるため、特定行政庁の案内を確認しましょう。タイルの浮きや剥落を放置すると通行人などに危害を及ぼすおそれがあるため、異常を発見したら立入制限などの安全措置をとり、専門業者に調査・補修を依頼してください。
※ 参考:国土交通省「定期報告制度における外壁のタイル等の調査」

コーキングの劣化時期は、材料や施工部位、日射や雨風の影響によって異なります。一般的なマンションの長期修繕計画では、シーリング打ち替えの周期を12〜15年とする例がありますが、実際の時期はひび割れや破断、剥離などの劣化状況を点検して判断します。劣化したコーキングを放置すると、雨水がマンションの内部に侵入し、雨漏りや下地の劣化につながるおそれがあります。
補修方法は、マンションの外壁に生じた劣化症状によって異なります。症状に合う方法を選べるよう、主な補修方法を確認しておきましょう。
マンションの外壁で目地のコーキングにひび割れや破断、剥離などを発見した場合は、打ち替えや打ち増しを検討します。打ち替えは、古いコーキングを撤去し、新しい材料を充填する方法です。打ち増しは既存のコーキングの上から新しい材料を充填する方法で、既存材の状態や目地の深さによっては適さない場合があります。

一方、コンクリートやモルタルに生じたひび割れは、コーキング目地の打ち替えとは別に、幅や深さ、動き、漏水の有無などを調査して補修方法を選びます。

| ひび割れの状態(目安) | 主な補修方法 |
|---|---|
| 幅0.3mm未満程度の狭く浅いひび割れ | シール工法(表面処理工法) |
| 幅0.3〜1.0mm程度のひび割れ | 樹脂注入工法 |
| 幅0.3mm程度以上で、溝を設けて止水するひび割れ | Uカットシール材充填工法 |
上表はあくまで目安です。実際の補修工法は、ひび割れの幅だけでなく、深さや動き、漏水の有無、下地と仕上げの状態などを調査して選定します。
※ 参考:国土交通省「マンションの建替えか修繕かを判断するためのマニュアル」

マンションの外壁に大きなひび割れがある場合も、すぐに外壁全体の交換が必要とは限りません。コンクリートやモルタルの外壁では、ひび割れ補修や欠損部の断面修復などを行います。サイディングでは、損傷範囲や下地の状態に応じて部分交換や張り替えなどを検討します。雨水の浸入や下地の劣化を防ぐため、専門業者に調査を依頼し、発生原因と範囲に合った補修方法を選びましょう。
※ 参考:国土交通省「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」
アンカーピンニング工法は、モルタルやタイル張り仕上げに浮きがある場合に、アンカーピンとエポキシ樹脂などを用いて仕上げ層を下地に固定する補修方法です。すでに剥がれ落ちたり割れたりしているタイルは、部分的な張り替えなどで補修します。浮きの範囲や原因、下地の状態によって適した工法が異なるため、打診調査などの結果をもとに選定します。
※ 参考:国土交通省「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」

外壁タイルが割れたり剥がれ落ちたりしている場合は、損傷した部分のタイルと張付けモルタルなどを撤去し、下地を補修した上で新しいタイルを張り付けます。ひび割れや浮きの範囲を調査し、タイルの部分張り替え、アンカーピンニング、剥落防止工法などから適切な方法を選びましょう。

マンションの外壁にチョーキングや塗膜の剥がれが見られる場合は、外壁塗装を検討します。塗装には主に次の塗料が使われ、それぞれ耐久性や費用などが異なります。

外壁材や立地環境によって適した塗料は異なります。専門業者に相談し、建物の状態や予算に合うものを選びましょう。


| 補修方法 | 費用相場 |
|---|---|
| コーキングの打ち替え・打ち増し | 500~1,500円/m |
| 外壁の交換 | 3,000~9,000円/㎡ |
| アンカーピンニング | 400~800円/本 |
| サイディング | 4,000~10,000円/㎡ |
| 外壁塗装 | 1,500~5,500円/㎡ |
上記費用は、工種ごとの単価の目安です。外壁材の交換とサイディングは材料や施工範囲によって、外壁塗装は塗料の種類によって金額が変わります。足場、養生、下地補修、既存材の撤去・処分、諸経費が別途かかる場合もあります。マンションの規模や劣化状態、修繕範囲によって総額は大きく異なるため、複数の業者に同じ条件で見積もりを依頼しましょう。


マンションの外壁リフォーム費用を抑えるには、劣化の早期発見や保険・補助金の活用、複数業者への見積もり依頼が有効です。利用できる方法を確認し、修繕内容に合うものを選びましょう。

外壁の劣化を放置すると、ひび割れなどが悪化し、大規模な補修が必要になります。定期点検で小さなひび割れを見つけ、早い段階で補修すれば、将来の全面補修よりも費用を抑えられる可能性があります。
外壁が台風による強風や落雷などで損傷した場合は、火災保険の補償対象になる可能性があります。一方、地震・噴火・津波を原因とする損害は、原則として火災保険だけでは補償されず、地震保険や地震危険補償特約などの対象となります。保険の種類や契約プラン、免責金額によって補償範囲と支払条件が異なるため、修理業者と契約する前に保険会社または代理店に相談しましょう。
※ 参考:日本損害保険協会「どの種類の火災保険でも、補償される範囲は同じですか」

自治体によっては、マンションの外壁リフォームに利用できる補助金制度を設けています。耐震改修を伴う工事など、地域ごとに定められた条件を満たせば対象になる可能性があります。制度の内容は自治体によって異なるため、ホームページや窓口で最新情報を確認してから申請手続きを進めましょう。
マンションの外壁リフォームでは、1社だけでなく複数の業者から見積もりを取りましょう。同じ条件で比較すれば費用の相場を把握でき、予算に合う施工業者を選びやすくなります。
業者を選ぶときの注意
安さだけで業者を選ぶと、施工不良などのトラブルにつながる可能性があります。費用に加え、施工実績やアフターサービスの充実度も比較しましょう。
マンションの外壁リフォームでは、入居者への対応や追加費用のリスクなど、事前に確認すべき点がいくつかあります。工事を円滑に進めるための注意点を押さえておきましょう。
マンションの外壁リフォームでは、事前に入居者や近隣住民へ工事内容を告知する必要があります。知らせずに着工すると、騒音や洗濯物への塗料の付着など、トラブルが生じるおそれがあります。告知には次の内容を盛り込みましょう。

告知内容は、マンションの規模や周辺環境に合わせて決めましょう。
マンションの大規模な補修には、足場を設置しないと正確な施工数量を把握できない工事が多くあります。そのため、見積もりでは概算額を示し、工事後に数量を確定する実数精算方式が採用されることがあります。この方式では、実際に使った材料や施工範囲に応じて金額が決まります。ただし、想定外の補修が必要になると、請求額が契約時の見積もりを上回る可能性があります。外壁リフォームの予算には、あらかじめ余裕を持たせておきましょう。

マンションの外壁リフォームは、マンションやアパートなどの施工実績がある業者に依頼しましょう。経験豊富な業者であれば、工程の調整や入居者への事前告知、トラブルへの対応を円滑に進めやすくなります。リフォームに関する規約や建築基準法などを理解し、工法の選定や許可申請に対応できるかも確認が必要です。施工業者は、実績・費用・口コミ・施工事例・顧客対応を総合的に評価して選びましょう。
マンションの外壁で人気がある色は、以下のとおりです。
外壁の色を選ぶ際は、周囲の環境になじむシンプルな色がおすすめです。
マンションの外壁を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。
マンションにおける外壁塗装のメンテナンスサイクルは、12~15年です。ただし、マンションの規模や外壁の劣化状態によって異なります。
マンションの外壁でタイルが多く採用されている主な理由は、以下のとおりです。
マンションの外壁を清掃する目安は、年1~2回です。汚れが蓄積してから洗浄すると作業に時間がかかり、費用も高くなる可能性があります。

外壁コーキングのひび割れはDIYで補修できます。しかし、自分で応急処置できるのは、地上から安全に手が届くモルタル・コンクリ…




外壁塗装の費用相場は、30坪の戸建てで50万〜120万円が目安です。費用は塗料の種類で大きく変わり、シリコンなら70万円台、フッ…
