【2025年版】リノベーション費用ガイド!マンション・戸建て別

「住まいをもっと快適にしたいけど、リノベーションにどれほど費用がかかるかわからない…」そんな不安を感じていませんか?リノベーション費用は、工事内容や建物の特性によって大きく変動するため、あらかじめ目安を知っておくことが重要です。
この記事では、マンションと戸建てそれぞれのリノベーション費用相場を詳細に解説します。理想の住まいを実現するための役立つ情報も満載ですので、ぜひ最後までご活用ください。

2025年07月18日更新

監修記事
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そもそもリノベーションとは?リフォームとの違い

「リノベーション」と「リフォーム」は混同されやすいものの、それぞれ目的や工事の規模に明確な違いがあります。

リノベーションとリフォームの違い

【目的】

  • リノベーション
    • 新たな価値をプラス、機能・性能の向上
  • リフォーム
    • 原状回復、機能維持

【工事の規模】

  • リノベーション
    • 大規模
  • リフォーム
    • 小規模や部分的な修繕

【費用面】

  • リノベーションの方が一般的に高額になりやすい
  • リフォームでも高級素材を選んだり、複数箇所をまとめて工事したりすれば高額になる可能性もある

リノベーションとリフォームのどちらを選ぶべきかは、現在の住まいの状態や築年数のほか、どのような暮らしを実現したいかによって変わります。

専門知識のある業者に住まいに関する悩みや不満などを伝え、リノベーションとリフォームのどちらが最適であるかを判断してもらいましょう。

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【2025年最新】リノベーション費用の相場

マンションの1戸をフルリノベーションする場合は600〜1,200万円、戸建ては900〜1,500万円が目安です。

建物の種類費用相場
(フルリノベーション・60平方メートルの場合)
マンション600〜1,200万円
戸建て900〜1,500万円
上記の費用は目安です

これらの金額はあくまで目安であり、リノベーションの範囲や工事内容、採用する設備のグレードなどによって、費用は大きく変動する点に注意が必要です。

正確な費用を知るためには、ご自身の希望と物件の状況を考慮した上で、複数のリノベーション業者に見積もりを依頼し、詳細な内訳を確認することが重要です。

マンションの費用相場は10万~20万円(平米単価)

マンションのフルリノベーションにかかる費用は、平米単価で10~20万円が目安です。

マンションの費用相場の計算方法

たとえば、広さ60平方メートルのマンションにおける、フルリノベーションの費用相場を算出したい場合は以下の計算で算出できます。

  • 平米単価10万円で計算
    • 600万円(10万円/平方メートル×60平方メートル)
  • 平米単価20万円で計算
    • 1,200万円(20万円/平方メートル×60平方メートル)

それぞれの平米単価で計算した結果から、費用相場は600万円~1,200万円であるとわかります。

このリノベーションの単価が戸建てに比べて抑えられる傾向にあるのは、マンションのリノベーションが専有部(部屋の内部)の工事の基本となるためです。

建物の構造部分や外壁・屋根といった「共用部分」は管理組合の管理下にあるため、個人の判断で工事できません。そのため、戸建てのような構造補強や外壁・屋根の改修費用が発生しない分、平米単価が低くなる傾向にあります。

戸建ての費用相場は15~25万円(平米単価)

戸建てのフルリノベーションにかかる費用は、平米単価で15~25万円が目安です。

戸建ての費用相場の計算方法

たとえば、広さ60平方メートルの戸建てにおける、フルリノベーションの費用相場を算出したい場合は以下の計算で算出できます。

  • 平米単価15万円
    • 900万円(15万円/平方メートル×60平方メートル)
  • 平米単価25万円
    • 1,500万円(25万円/平方メートル×60平方メートル)

それぞれの平米単価で計算した結果から、費用相場は900万円~1,500万円であるとわかります。

戸建てのリノベーション単価がマンションよりも高くなる傾向にあるのは、屋根や外壁の修繕・耐震補強・断熱工事などが必要になりやすいためです。

戸建ては建物全体が個人の所有物であるため、これらの外装や構造に関わる大規模な工事費用も、すべて個人で負担しなければなりません。とくに築年数が古い物件では、耐震性や断熱性を向上させるための工事が必須となり、費用を押し上げる要因となるでしょう。

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【マンションvs戸建て】リノベーション費用に差が出る理由

「リノベーション費用の相場」で解説したように、マンションと戸建てではかかる費用に大きな違いが生じます。これは、建物の特性や工事の制約などが異なるためです。

【理由1】工事できる範囲が異なる

戸建ては建物全体と敷地が個人の所有であるため、原則として内外を自由に改修できます。一方マンションは、専有部分は個人の所有であっても、建物の構造部分や窓・玄関ドア・バルコニー・外壁は共用部分であるため、管理規約により変更が制限されます。

この制約の多さが、マンションの工事費用を抑える一方で戸建ての自由度の高さが費用の増加にもつながっています。

【理由2】構造補強や外装工事の必要性に違いがある

リノベーション費用がマンションと戸建てで異なる大きな理由の1つは、構造補強や外装工事の費用負担の違いです。

マンションの場合、建物全体の耐震補強や外壁・屋根などの改修は共用部分にあたるため、管理組合が修繕積立金から費用をまかないます。そのため、これらの高額な工事費用を個人のリノベーション費用として負担する必要はありません。

しかし、戸建ては建物全体が個人の所有物です。そのため、築年数に応じた耐震補強や、劣化が進んだ外壁・屋根の改修費用は、すべて個人で負担しなければなりません。

このように、戸建てでは外装の改修にかかる費用などがリノベーション総額に加算されるため、マンションに比べて費用が高額になりやすい傾向にあります。

【理由3】戸建ては足場の設置が必要な傾向にある

戸建てのリノベーションの費用が高くなりやすいのは、外壁・屋根工事における足場の設置が避けられないためです。外壁や屋根などの高所で作業する場合、安全な作業環境を確保するための足場が不可欠です。

このような足場の設置にかかる費用は、2階建ての場合で15〜20万円、3階建ては20〜30万円が目安です。

建物の階数
(30坪の戸建て)
足場の設置費用
2階建て15万〜20万円
3階建て20万〜30万円

足場の設置費用には、足場のリース代や組み立て・解体費用、運搬・養生費用などが含まれます。この費用は工事内容に関わらず発生するため、戸建てのリノベーション総額を押し上げる要因にもなります。

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【工事内容別】リノベーション費用の主な内訳

リノベーション費用の総額は、実施する工事の内容によって大きく変動します。ここでは、一般的なリノベーションにおける費用のおもな内訳を紹介します。

【1】間取り変更や間仕切り撤去

リノベーションにおいて、住まいの使い勝手を大きく変えるのが「間取り変更」です。壁の撤去で部屋を広げたり、間仕切りの追加で部屋数を増やしたりする工事が含まれます。

この間取り変更は、住まいの開放感や利便性を高める一方で、リノベーション費用を大きく左右する要素です。具体的な費用は、その規模や内容によって大きく変動し、一般的に10〜300万円以上と幅があります。

間取り変更の規模費用相場
小規模
〜10平方メートル
(〜3坪)
10万〜50万円
中規模
10〜30平方メートル
(3〜9坪)
50万〜150万円
大規模
30平方メートル以上
(9坪以上)
150万〜300万円以上

【2】水まわりの設備交換

リノベーションの中でもとくに人気が高く、費用に大きく影響するのが、キッチン・浴室・洗面台・トイレといった水まわりの設備交換です。これらの設備は毎日使う場所であるため、機能性やデザイン性が快適な暮らしに直結します。

水まわりの設備交換にかかる費用は、交換する設備によって異なり、3〜200万円が目安です。

交換する水まわりの設備費用相場
キッチン70万〜185万円
浴室
(ユニットバス)
70万〜200万円
洗面台5万〜40万円
トイレ3万〜35万円
グレードによって価格が変動する

それぞれの設備で費用相場に幅があるのは、グレードによって商品の価格が大きく変動するためでもあります。採用するグレードによって、機能性や使い勝手が異なるため、予算やライフスタイルに合ったグレードを選択しましょう。

【3】内装の改修

内装の改修は、壁・床・天井などの仕上げ材を変更することで、住まいの雰囲気や印象を大きく変えられるリノベーション工事です。デザインの幅が広く、費用も選択する素材によって大きく変動します。

改修の内容費用相場
(10畳の場合)
壁紙の張り替え7万〜12万円
床材の張り替え
(複合フローリング)
15万〜18万円
天井の塗装5万〜15万円

内装は、住まいの印象を大きく左右する部分です。サンプルを取り寄せたり、ショールームに足を運んだりして、実際に素材の質感や色味を確認しながら、納得のいく素材選びを進めましょう。

【4】収納の設置や撤去

リノベーションを機に、散らかりがちなモノをすっきりさせたいと考える方は多いでしょう。収納の設置や撤去は、日々の生活の質を大きく向上させる工事です。

既存の収納の配置を見直して、ライフスタイルに合わせた収納に変えることで、暮らしやすさが格段にアップします。

収納の設置や撤去にかかる費用は、選択する収納の種類や規模、工事範囲によって大きく異なります。たとえば、クローゼットの中に棚を取り付ける場合は1〜5万円と、比較的費用を抑えられるでしょう。

工事の内容費用相場
既存の収納の撤去5万〜20万円
棚を取り付ける
(クローゼット内に)
1万〜5万円
収納家具の設置10万〜50万円
造作収納の設置20万〜100万円
クローゼットを新設する10万〜50万円
ウォークインクローゼットを新設する20万〜50万円

ただしオーダーメイドの造作収納や特殊な素材・デザインを求める場合は、上記の費用よりも高くなりやすい点に注意しましょう。

【5】耐震・断熱化の工事

住まいの安全性や快適性を高めるための耐震・断熱化工事は、初期費用がかかるものの、長期的な安心や光熱費の削減につながる重要なリノベーションです。

戸建住宅とマンションでは、工事の面積や範囲に差が生じるため、費用も大きく異なります。

耐震工事
建物の種類費用相場
戸建て100〜250万円
マンション
(50戸未満)
100~500万円
断熱工事
建物の種類費用相場
(建物全体を工事する場合)
戸建て200〜400万円
マンション
(50戸未満)
300〜500万円

耐震・断熱化の工事はこのように費用が高額になりやすいものの、国や自治体が設けている補助金制度を利用できる場合もあります。

補助金制度を上手に活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。リノベーションを検討する際は、業者や自治体の窓口に相談し、利用できる制度を確認しましょう。

【6】外壁・屋根の改修

建物の外観を美しく保ち、雨風や紫外線から住まいを守る重要な役割を果たすのが、外壁と屋根です。これらの改修は、住まいの寿命を延ばし、資産価値を維持・向上させる上で不可欠な工事でもあります。

外壁の改修にかかる費用の目安は30〜280万円、屋根は40〜200万円です。ただしこの費用は30坪の建物を想定しています。建物の大きさや改修の内容などによっても、リノベーションにかかる費用は大きく変動する点に注意しましょう。

外壁の改修
外壁の改修内容費用相場
(30坪の建物の場合)
張り替え150〜280万円
カバー工法
(重ね張り)
160〜220万円
外壁塗装50〜120万円
コーキングの打ち替え30〜45万円
屋根の改修
屋根の改修内容費用相場
(30坪の建物の場合)
葺き替え110〜200万円
カバー工法
(重ね葺き)
80〜130万円
屋根塗装40〜80万円

【7】仮設工事や諸経費など

リノベーションで見落としがちなのが「仮設工事費や諸経費」です。これらは工事を安全かつスムーズに進めるために不可欠な費用であり、総費用の10〜30%を占めるのが一般的です。

仮設工事費・諸経費とは?
  • 仮設工事費
    • 工事期間中に一時的に設置・使用され、工事完了後に撤去される設備の総称(足場や仮設トイレの設置など)
  • 諸経費
    • 間接的に発生する費用や建築確認申請に関する費用など

これらの費用は総額に占める割合が大きいため、見積もり段階でしっかり確認し、不明な点は業者に質問して納得することが重要です。

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リノベーション費用が変動する5つのポイント

リノベーションにかかる費用は、工事の内容だけでなく「建物の築年数」など、さまざまな要因によって大きく変動します。

これらのポイントを事前に理解しておくことで、より現実的な予算計画を立て、スムーズなリノベーションを実現できるでしょう。

【ポイント1】リノベーションする面積

リノベーションの費用を左右するポイントの1つは「どこまで手を加えるか(面積)」という点です。

たとえば、特定の部屋や水まわりだけの部分的な改修であれば、費用を抑えることは可能です。しかし、間取りの変更が必要な「複数の部屋の改修」や、構造体以外を新しくする「全面リノベーション」では、費用は飛躍的に上昇します。

これは、面積が広いほど材料費や解体の費用、職人の人件費がかさむためです。そのため、リノベーションする面積が大きい場合は、費用も高くなりやすい点を理解しておくことが大切です。

【ポイント2】建物の築年数や構造

リノベーション費用は、建物の築年数や構造に大きく左右されます。

とくに旧耐震基準(1981年以前)の古い物件は、耐震補強が必要なケースも多く、その費用が加算されます。また、壁の内部の腐食や設備の老朽化など、目に見えない部分の補修費が発生しやすいでしょう。

また、これらの補強・補修の必要性や費用は、木造やRC造といった建物の構造によっても異なります。

木造は間取り変更がしやすい反面、築年数が古い場合は、耐震補強費用がかさむことも。一方、RC造は耐久性が高いものの、壁の撤去が難しく、工事が複雑になるケースもあります。

このように建物の築年数や構造によって、費用も変動します。リノベーション前に専門家による詳細な建物診断を受け、予期せぬ追加費用や工期延長のリスクを減らしましょう。

【ポイント3】設備や内装材のグレード

リノベーション費用は、採用する設備や内装材のグレードによって大きく変動します。

キッチン・浴室・トイレなどの住宅設備は、メーカーや機能、デザインによって価格帯が幅広く、最新の高機能モデルやデザイン性の高いものは費用が高い傾向にあります。

キッチンのグレードごとの価格

キッチンのグレードごとの費用相場は、スタンダードグレードが70〜125万円、ハイグレードが120〜185万円です。スタンダードとハイグレードの費用には、50〜60万円も差があるため、採用する設備のグレードについて慎重に検討する必要があります。

キッチンのグレード費用相場
スタンダード70〜125万円
ミドル90〜135万円
ハイ120〜185万円

このようなグレードによる金額差は、設備以外の内装材や外装材なども同様に生まれます。

どのグレードを採用するか業者と相談しながら、機能性・デザイン性・予算のバランスを考慮し、最適なグレードを選択することが、満足度の高いリノベーションの実現への鍵です。

【ポイント4】間取り変更の有無と規模

既存の間取りを活かすリノベーションは費用を抑えられますが、壁の新設や撤去といった間取り変更を伴うと、費用は高額になる傾向にあります。

とくに、キッチンや浴室などの水まわりの位置を移動する場合、給排水管の工事も複雑になるため、大幅な費用の増加につながるでしょう。

このように、間取り変更の有無と規模によって費用が大きく変動するため、どこまで間取りを変えるか、初期段階で業者と相談しておくことが重要です。

【ポイント5】依頼するリノベーション業者

業者によって材料の仕入れ値や職人の作業費、利益率などが異なるため、リノベーションにかかる費用も各社で差が生じます。

そのため、適正価格で質の高いリノベーションを実現するには、複数社から相見積もりを取得し、見積金額や提案の内容を比較することが不可欠です。

相見積もりでは、金額面だけでなく、担当者の専門知識やコミュニケーション能力、リノベーションの実績や保証内容まで総合的に判断しましょう。これらを比較することが、業者選びで失敗しない重要なポイントです。

効率的な業者探しには「ハピすむ」の活用を

複数の業者から見積もりを取り、比較・検討する作業は時間と手間がかかるものです。そこで、効率的に信頼できる業者を見つけるためには、ハピすむのような一括見積もりサービスを活用するのがおすすめです。

ハピすむでは、ご自身の希望条件に合った優良なリノベーション業者を複数紹介してもらえるため、手軽に相見積もりを取れます。ぜひこのようなサービスも利用して、納得のいくリノベーションを実現しましょう。

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リノベーション費用を安く抑えるコツ

リノベーションは大きな費用がかかりやすいものの、いくつかのポイントを押さえることで、コストを抑えて理想の住まいを実現できます。

これらのコツを実践して、予算内で満足度の高いリノベーションを実現しましょう。

【コツ1】補助金や助成金制度を活用する

リノベーション費用の節約には、国や自治体が提供する補助金・助成金の活用が効果的です。省エネ・耐震・バリアフリー改修など、さまざまな制度が存在し、条件を満たせば費用の一部が補助されます。

国や自治体が提供する補助金・助成金
  • 子育てグリーン住宅支援事業
  • 先進的窓リノベ2025事業
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業

ただし、これらの制度は予算や申請期間が決まっており、情報を見逃すと利用できません。そのため、リノベーションで補助金や助成金制度を活用したい場合は、適切なタイミングで申請準備を進めることが重要です。

お住まいの自治体ホームページの情報をチェックするか、リノベーション業者に補助金・助成金制度の活用について相談し、ご自身の計画に合う補助金・助成金制度を早めに探しましょう。

【コツ2】やりたいことに優先順位をつける

リノベーションの費用を抑えるには、予算内で「何を実現し、何を諦めるか」の線引きが必要です。まずは「リノベーションでやりたいこと」をリストアップし、それぞれの重要度に応じて優先順位をつけてみましょう。

たとえば、建物の構造に関わる補強は最優先、水まわりは補強の次に優先、見た目のデザインは予算次第というような具合です。

このように優先順位をつけることで、本当に必要な工事に予算を集中でき、無駄なコストを削減できます。

【コツ3】シンプルな間取り・デザインにする

リノベーション費用を抑える上で非常に効果的なのが、デザインと間取りの「シンプル化」です。

とくに、壁の撤去や新設といった大がかりな間取り変更は、建物の構造補強が必要な場合も多く、費用がかさむ傾向にあります。そのため、費用を抑えたい場合は、大がかりな間取り変更などは避け、既存の間取りを活かしたシンプルなリノベーションも検討することが重要です。

また、複雑な形状の壁や天井、過度な装飾は、施工の手間と材料費を大幅に増やします。デザインに関しても「シンプル」を意識することで、工事が効率的に進み、人件費や材料のロスを削減することが可能です。

【コツ4】複数の工事をまとめる

リノベーションの費用を抑えるコツの1つは、複数の工事を可能な限りまとめることです。

工事をまとめて依頼することで、職人の移動費や現場の設営・撤去費、資材の運搬費といった「見えないコスト」を削減できます。たとえば、壁紙の張り替えと同時にコンセントの増設や照明器具の交換をおこなうなど、効率的な工程を組むことが可能です。

また、1度の工事で済ませることで、工期の短縮や仮住まいを利用する期間の短縮にもつながり、トータルコストを抑えられるでしょう。

【コツ5】設備のグレードを見直す

設備のグレードは、リノベーション費用に大きく影響します。グレードの高いモデルは高機能で魅力的であるものの、費用も高額な傾向にあります。

そのため、費用を少しでも抑えたい場合は、設備のグレードを見直してみるのがおすすめです。たとえば、料理が趣味ならキッチンは最新モデルのハイグレードを採用し、浴室は標準グレードにするなど、メリハリをつけることが重要です。

ショールームや展示会で実際に見て、ご自身の使い方に合った機能やグレードか、予算に見合う価値があるかを慎重に検討しましょう。

【コツ6】必ず複数社から相見積もりを取る

リノベーションの費用を適正価格に抑えるには、複数社から相見積もりを取ることが不可欠です。各社の費用や工法などを比較することで、相場感を把握し、適正な価格で信頼できる業者を見極められます。

最適な業者選びには、ハピすむのような一括見積もりサービスを活用するのが効率的です。専門知識のあるコンシェルジュにリノベーション内容の相談もできるため、不安な点がある方にもおすすめです。

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【予算別の施工事例】どのようなリノベーションが可能?

リノベーションは、予算によって実現できる工事の範囲やグレードが大きく変わります。ここでは、予算帯別にどのようなリノベーションが可能なのか、具体的な事例を交えながら紹介します。

【~300万円】水まわり設備の部分的な交換や内装リフレッシュ

300万円までの予算では、リノベーションの範囲は限定されるものの、住まいの特定の不満点を解消し、快適性を向上させることは十分に可能です。おもに水まわり設備のピンポイントな交換や、内装の部分的なリフレッシュが中心となります。

たとえば、古くなったキッチンだけを新しいシステムキッチンに入れ替えたり、浴室をユニットバスに交換したりするケースです。また、リビングや寝室の壁紙・床材を張り替えるだけでも、空間の印象は大きく変わります。

200万円台でリノベーションした事例
水回り設備の部分的な交換や内装リフレッシュしたマンション
after

水まわり設備の部分的な交換や内装リフレッシュ

リノベーション費用200万円台
建物マンション
築年月1986年7月
施工箇所WIC
キッチン
収納

プラモデルをつくることと読書が趣味のご夫婦から「収納量を増やしたい」と相談をいただいた物件の施工事例です。

既存のWICに棚を設置し、収納量をアップ。収納を床材や壁紙のデザインと合わせたことで、ビンテージな雰囲気に仕上げ、おしゃれさもプラスしました。

また、キッチンの前には小上がりを造作。お子さまの遊び場と、おもちゃの収納スペースとして、機能的な空間に仕上げています。

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【~500万円】水まわり一式と内装の全面リノベーション

500万円までの予算では、水まわり設備の一式交換と、主要な空間の内装全面リノベーションが視野に入ってきます。

具体的には、老朽化したキッチン・浴室・トイレ・洗面台といった水まわりすべてを新しいものに入れ替えることが可能です。これにより、機能性はもちろん、デザインも統一され、住まい全体の快適性が大きく向上します。

また、リビング・寝室・廊下などの壁紙や床材を全面的に張り替えることで、家全体の雰囲気を一新し、理想の空間に変えられるでしょう。

〜500万円でリノベーションした事例
水回り一式と内装の全面リノベーションした戸建て
after

水まわり一式と内装の全面リノベーション

リノベーション費用500万円台
建物戸建て
(木造平屋)
築年月1965年
施工箇所キッチン
浴室
洗面所
トイレ
玄関
収納
リビング・ダイニング
洋室

築50年の平屋戸建てを「木の風合いがあるシンプルな家」へとリノベーションしたS様邸。長年の手入れが行き届いた良好な状態を活かし、「エコリノベ」 を実践しました。

リビングは経年の風合い漂う梁を見せ、高い天井とライティングレールで明るく広々とした空間に。床はナラのフローリングに変更し、既存部分との調和をはかりました。

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【~1,000万円】間取り変更を含むマンションのフルリノベーション

1,000万円までの予算があれば、マンションのフルリノベーションにおいて、水まわり設備の交換に加え、間取り変更も本格的に検討できます。

具体的には、リビングと隣接する部屋の壁を撤去して広々としたLDKをつくったり、和室を洋室に変更したりするなど、ライフスタイルに合わせた空間設計が可能になります。

キッチンや浴室などの水まわり設備も新しいものに交換し、内装材も全面的に張り替えることで、住まい全体の雰囲気や機能性を大きく向上させられるでしょう。

〜1,000万円でリノベーションした事例
間取りを変更したマンション
after

間取り変更を含むマンションのフルリノベーション

リノベーション費用800万円台
建物マンション
築年月2009年11月
施工箇所キッチン
浴室
洗面所
トイレ
玄関
収納
リビング・ダイニング
洋室

お子さま2人の独立した部屋と遊びの空間確保を目指したI様ご家族。以前は1LDK+Sでの4人暮らしでしたが、リノベーションで大きく変化しました。

リビングに隣接するサービスルームを2つの独立した子供部屋へ変更し、それぞれに室内窓を設け、互い違いのベッド配置で小さな空間ながらプライバシーを確保。水まわりは、廊下からサニタリー、キッチンへと直接アクセスできるスムーズな家事動線を確立しました。

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【1,000万円~】戸建てのフルリノベーションや大規模改修

1,000万円以上の予算があれば、戸建てのフルリノベーションにおいて、内装・外装の全面改修に加え、耐震補強や断熱工事といった住宅性能の大幅な向上も可能になります。

この価格帯では、水まわりの位置移動、外壁の張り替えや屋根の葺き替えなど、建物の内外全体にわたる大規模な改修が実現できるでしょう。

1,000万円〜でリノベーションした事例
大規模リノベーションした戸建て
after

戸建てのフルリノベーションや大規模改修

リノベーション費用1,000万円台
建物戸建て
(木造2階建て)
築年月1960年
施工箇所キッチン
浴室
洗面所
トイレ
玄関
収納
リビング・ダイニング
洋室
縁側

築60年の思い出が詰まったご実家を、懐かしさを残しつつ再生したリノベーション事例です。

幼少期から使われていた欄間(らんま)・フローリング・建具は、丁寧にクリーニング・調整を施し再利用。新しく設けたフローリングや建具にはエイジング加工をほどこすことで、新旧が自然に調和し、昔からそこにあったかのような温かい空間が生まれました。

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中古マンション・戸建ての全面リノベーション費用シミュレーション

具体的な家族構成と建物・物件の広さを想定し、中古マンションと戸建ての全面リノベーションにかかる費用をシミュレーションします。

リノベーションの資金計画を立てる際の参考にしてみてください。

マンションの全面リノベーション費用シミュレーション(3人家族の場合)

夫婦と子ども1人の3人家族が、築25年・広さ65平米の3LDKマンションを全面リノベーションするケースの費用をシミュレーションします。

基本情報
  • 想定家族構成:夫婦+子ども1人
  • 物件:築25年、広さ65平米の3LDKマンション
リノベーション内容と費用の目安
  • リノベーション内容
    • 基本的には既存間取りを活かす
    • 水まわり設備を交換する
    • 内装の全面改修
    • 収納の増設
    • 部分的な間取り変更(和室を洋室に変更しLDKと一体化)
    • 断熱性能の向上(内窓設置)
リノベーション費用の目安
工事内容費用目安
間取り変更50万円
水まわり設備の交換200万円
内装の改修150万円
収納の設置30万円
内窓の設置
(断熱工事)
30万円
仮設工事・諸経費100万円
合計560万円

この費用の目安は、主要な工事費用と仮設工事・諸経費を含んだ概算です。選ぶ設備のグレードやデザイン、細かな工事内容によって、リノベーション費用の総額は変動する点に注意してください。

戸建ての全面リノベーション費用シミュレーション(4人家族の場合)

夫婦と子ども2人の4人家族が、築40年・広さ100平米の木造2階建て戸建てを全面リノベーションするケースにかかる費用をシミュレーションします。

基本情報
  • 想定家族構成:夫婦+子ども2人
  • 物件: 築40年、広さ100平米の木造2階建て戸建て
リノベーション内容と費用の目安
  • リノベーション内容
    • 間取りの大幅変更(LDKの拡張、部屋数の見直し)
    • 水まわり設備の交換(一部設備の位置の変更も含む)
    • 内装の全面改修
    • 耐震補強
    • 断熱工事
    • 外壁塗装
    • 屋根葺き替え
リノベーション費用の目安
工事内容費用目安
間取り変更250万円
水まわり設備の交換250万円
内装の改修200万円
収納の設置50万円
耐震・断熱化の工事300万円
外壁・屋根の改修200万円
仮設工事・諸経費250万円
合計1,550万円

これらのシミュレーションはあくまで一例です。ご自身の物件の状況や理想の暮らしを具体的に描き、複数のリノベーション業者に見積もりを依頼することで、より正確な費用を把握できます。

リノベーションの専門家と相談して、最適なリノベーションプランを見つけましょう。

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リノベーション計画で注意すべき4つのこと

リノベーションを計画する際には「追加費用が発生する可能性もある点」などに注意しなければいけません。

想定外のトラブルに巻き込まれないためには、これらの注意点をリノベーションする前に理解しておくことが重要です。入念に準備を進め、リノベーション計画を成功させましょう。

【注意点1】想定外の追加費用が発生する可能性もある

リノベーションでは、壁や床の解体を始めると、壁の裏側や床下などから予期せぬ劣化が見つかることもあります。劣化が発見されれば、建物の安全性を確保するために追加の補修工事が必要となり、追加費用が発生します。

追加費用が発生すると、リノベーションの予算をオーバーしやすい点に注意が必要です。この予算オーバーのリスクに備えるためには、総予算の10~20%程度を予備費として確保しておく方法が有効です。予備費を確保しておくことで、想定外の追加費用の発生にも落ち着いて対応でき、安心してリノベーションを進められるでしょう。

【注意点2】住宅ローンが使えないケースも

中古物件の購入と同時にリノベーションする場合、多くの方がその費用をまとめて住宅ローンに組み込めます。

しかし、すでに所有している家をリノベーションする際は、注意が必要です。この場合、一般的に、金利が割高なリフォームローンの利用となるケースが多い傾向にあります。

また、既存の持ち家を対象としたリノベーションで住宅ローンを検討する場合、金融機関の設定する利用条件がより厳しくなることも。たとえば、建物の築年数や耐震性などが審査に大きく影響します。

資金計画でつまずかないためには、リノベーションの具体的な計画を立て始める前に、必ず複数の金融機関へ早めに相談するのがおすすめです。ご自身の状況でどのようなローンが利用できるのか、金利や返済条件はどうなるのかを事前に確認し、最適な資金計画を立てましょう。

【注意点3】仮住まいの利用で費用がかかる場合もある

フルリノベーションのような大規模な工事では、3か月から半年ほど現在の住まいに住めなくなるため、仮住まいの利用が必要になるかもしれません。

この仮住まいには、月々の家賃だけでなく、2回分の引っ越し費用なども必要です。仮住まいとしてマンスリーマンションを利用すると、都内では月15万円〜30万円の費用がかかる場合もあります。そのため、仮住まいの利用にかかる費用の総額は100万円を超えるケースもあるでしょう。

費用項目費用目安
※家族3人での利用を想定
マンスリーマンション賃料
(東京都の場合)
100.8万円
(33.6万円×3か月分)
清掃費など初期費用4.3万円
和布団セットレンタル料2.46万円
(0.82万円×3人分)
Wi-Fiモバイルルーター利用料1.2万円
(0.4万円×3か月分)
引っ越し費用20万円
(10万円×2回分)
合計128.76万円

これらのコストはリノベーション工事の費用とは別枠で発生するため、必ず全体の予算に組み込んでおく必要があります。想定外の出費で資金計画が狂わないよう、事前の確認が不可欠です。

【注意点4】法改正で費用が変化することも(2025年4月~)

2025年4月、建築基準法の改正(4号特例の縮小)により、これまで対象外だった小規模木造住宅のリノベーションでも、建築確認申請の義務が生じるケースが増えます。これに伴い、建築確認の申請手数料や、専門家による構造計算費用などが新たに発生し、リノベーション費用が増加する可能性もあります。

建築確認の申請手数料の目安

建築確認の申請手数料の目安は、12〜15万円です。ただし、建築確認に関する費用は申請作業を依頼する業者やリノベーションの内容などによって大きく変動する点に注意しましょう。

建築確認申請の必要性などについては、専門的な知識や資格のあるプロによる判断が必須です。具体的な金額の確認も含めて、業者に確かめましょう。

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【Q&A】リノベーション費用に関するよくある質問

築古物件の場合、リノベーションと建て替えはどちらが得?

築古物件の場合、リノベーションと建て替えのどちらが得かは、物件の状態や将来のライフスタイル、予算によって大きく異なります。

費用面だけで見れば、一般的にリノベーションの方が建て替えよりも安く済むことも多くなる傾向があります。ただし大規模な耐震補強などの改修が必要な場合は、リノベーションにかかる費用が高額になり、建て替えた方がトータルコストで安くなる可能性もある点に注意しましょう。

工事の種類費用相場
リノベーション1,000万~1,300万円
建て替え1,800万~4,500万円

築古物件のリノベーションや建て替えを検討する際は、専門的な知識のある業者による「建物の現状診断」を受けることが不可欠です。建物の現状をチェックしてもらった上で、メリット・デメリット、見積金額などを比較し、最適な工事の方法を選択しましょう。

古民家をリノベーションする際の平均費用は?

古民家をリノベーションする際の費用は、300〜2,500万円が目安です。ただし、物件の状態やリノベーションの規模、使用する素材や設備などによって、費用が大きく変動する点に注意しなければいけません。

古民家のリノベーションでかかる正確な費用を知るためには、古民家のリノベーション実績が豊富な業者を探し、現地を見てもらった上で詳細な見積もりを作成してもらうことが最も重要です。複数の業者から見積もりを取り、適正な費用で理想のリノベーションを実現しましょう。

リノベーションで住宅ローンは使える?

リノベーションでも住宅ローンを利用できます。しかし、住宅ローンを利用するには、金融機関の定める特定の条件を満たす必要があります。

そのため、リノベーションで住宅ローンを検討する際は、利用したい住宅ローンの条件を事前に確認しておくことが大切です。

金融機関によって、リノベーション費用を含めた住宅ローン、あるいはリフォーム専用のローンなど、さまざまな商品が用意されています。ご自身の状況に合った最適なローンを見つけるためにも、複数の金融機関に相談し、条件やメリット・デメリットを比較検討することをおすすめします。

信頼できるリノベーション業者はどうやって選ぶ?

信頼できるリノベーション業者を選ぶには、複数の業者から相見積もりを取り、見積金額や専門資格の有無、担当者の対応の丁寧さなどを比較することが重要です。

信頼できるリノベーション業者を選ぶポイント
  • リノベーションの施工実績は豊富か
  • 建築に関する専門的な資格や許可はあるか
  • 見積もりや工事の内容を丁寧に説明してくれるか
  • 保証やアフターサービスが充実しているか

このようなポイントを業者ごとにチェックして、信頼できる業者にリノベーションを依頼しましょう。

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【まとめ】リノベーション費用は計画が重要!まずは専門家へ相談を

マンションと戸建てのリノベーション費用は、工事範囲や建物の特性など、さまざまな要因で差が出ます。そのため、漠然とした不安を抱えたまま進めるのではなく、まずは今回の情報を参考に、ご自身の物件と理想の暮らしに合わせた費用感をつかむことが重要です。

最適なリノベーションを叶えるには、専門家との二人三脚が不可欠。複数の業者から相見積もりを取り、細かな内訳を確認し、信頼できる業者を見つけましょう。

信頼できる業者を探す際には、ハピすむを活用するのもおすすめです。ハピすむを活用すれば、複数の業者からまとめて見積もりを取れるため、効率的に費用や提案内容を比較検討できます。このような便利なサービスも活用して、理想の住まいを共につくり上げてくれる、最高のパートナーを見つけてください。

リノベーション・フルリフォームの業者選びで後悔しないために

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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